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[偽りの苦しみに悶える人形を放り出し、魔王は立ち上がった。
前に歩み出て、己の軍を遠望する。]
ツィーア。
我も動くぞ。
[居城を動かす。
炯々たる瞳で闇夜を射抜き、魔王は命を発した。]
[魔王は時折、意識に双子の視界を重ねる。
映った場所は、どうやら人間どもが集まる場所のようだ。
彼らが会話交わす相手の名が、意識に留まる。
それと同時、ふたつの"声"が届いた。]
うまくやっているようだな。
そのまま続けろ。
良い報せを期待している。
[ほんの微か、
声とも言えぬ思念の揺らぎで双子の精神を撫でていった。]
/*
んふふ。
念話のタイミングが被って、あわてて修正したけどまだ対応しきれていなかったというね。
もうちょい追記だな。
なんか嬉しいよね。タイミング被り。
[動き出す
巨大な脚が大地を蹴り石畳を砕く振動も、玉座のある高みでは心地良い揺らぎだ。
魔王の眼差しは、正確に人間の陣へと向く。
闇の双子が"声"で告げた詳細な位置と、彼らの視界を覗き見た情報が、魔王に目指す場所を知らせる。
同時に、ひとつの名前ももたらされていた。]
ヨセフか。
モンテリーの、あの王の一族。
殺しつくしたと思ったが、まだ生き残りがいたか。
ツィーアの魔力が溜まりきらなかったのも、そのせいか?
───あいつらの"土産"も殺しそこねのうちか。
[ふふん、と鼻を鳴らす。]
ツィーアに喰わせても、バラバラでは効果は薄いか。
……そうだ。あの女、なにか言っていたな。
[記憶をたどり、検証し、
やがて良いことを思いついた顔で笑みを浮かべる。
呼びつけた配下に何かを命じたあとは、思考を行く手へと戻した]**
― 我が"最後のもの" ―
["それ"を初めて目にしたときは心が沸き立った。
巨大で、精緻で、魔的な美を備えた力の象徴。
一度炉に火がくべられさえすれば全てを喰らいつくす、死と破壊の無限機関。
これが動くところを見たいと思った。
この力は己にこそふさわしいと感じた。
全てを消し去って、己と"それ"のみが空漠たる無の世界に立っているという想像は、官能的でさえあった。
しかしすべてが消えてしまえば、偉業を讃える者も力に恐怖する者もいなくなってしまう。
思案の末、魔神の業なるこれを己の手で飼いならすことにした。]
[炉の出力を絞り、回路を歪め、各所に重石を加えて力を分散させる。力の増幅器官を切り落とし、幾重にも封印を掛け、己の望む形に剪定していく。
複雑過ぎて、あるいは魔神の目を恐れて誰もやらなかったそれを、魔は熱心に行い、やり遂げた。
強大な力に自分の手綱を掛けていく作業は、実に楽しいものだった。
初めての贄には、目障りだった魔王を選んだ。
たいした力も覇気もないくせに、過去の栄光ばかりを振りかざす無能。
魔力だけは豊富だったから、餌にはちょうどいい。
甘言に乗せ、"それ"の前までおびき出し、殺した。
裏切ったなと罵る声はなによりも心地よかった。]
[目覚め、身じろいだ"それ"が、最初の光を吐き出す。
眩い一撃が城一つを消し去り、溶けた岩と金属の荒野に変える様は想像以上に美しかった。
手を打って喜び、"それ"の滑らかな肌を撫でて愛でる。]
おまえは佳い。期待通りだ。
これからも、幾度でも、おまえの力を見せてもらおう。
[新しい玩具を手にした顔で、嬉々として告げる。
丁度、面白そうな人間の国について知った頃だった。]
おまえは
我と共にある、最後のものだ。
[いつだかの折に、そう言ったことがある。
いずれこの世界に飽いたら、この終末機関に掛けた枷を全て取り払い、すべてをシンプルで美しい虚無に変えてしまおう。
ツィーアと口にするたび、そんな想像に胸躍らせている。]*
/*
ツィーア可愛い可愛い、というなにか。
なお、"Z"と名付けてみたのは最終兵器とかそういう気分からだったけれど、ツィーアってのは音の響きだけなので、特に意味はない。(ズギャーン
/*
タスクは積まないことにしている最近だけれども、忘れちゃいけないのでメモっておこうね。
・ロヴィンを楽しく魔改造するぞ☆
進軍中にやることでもないので、そのうちに。
/*
ロヴィンに関してはまだ多少悩んでるんだよね。
あんまりエグくしてもR:熱血から外れるし。
ぞんびー化はシメオンの専売特許だからやらないし。
記憶封印して、もアイリと被るし。
喋る生首とか送り付けても、単なる猟奇的嫌がらせだし。
/*
人間爆弾もさぁ。感傷的かつ感動的だけど、せいぜいが誰かに怪我させておしまいだよね。
やっぱり怪物化か、兵器に埋め込み型かなぁ。
怪物化なら、こいつもしかして、からのやっぱりおまえだったのか!コンボが美味しい。最後に元の姿に戻るとさらにおいしい。
埋め込み型なら、「助けておとうさん」でも「気にしないで斬って」でも、どっちもイイ!
こいつをね。
ミュスカの森の遺跡に配置するんだ♪
[進軍を続ける城塞の上で、魔王は意識を前へと投げる]
我はこれよりそこへ行く。
人間どもが逃げ散るようなら、共に行け。
おまえたちは我が人間どもに遣った毒だ。
内側より侵し腐らせ、無様に踊り狂わせてみせろ。
さぞ楽しい見ものだろう。
[機嫌のよさを映して、響く"声"は饒舌だ。]
― 進撃 ―
[揃いの黒で身を鎧い、堅固な隊列を組んで鉄底族が進むさまは、名前の通りに鉄の大地が動くようであった。
彼らの歩みは遅い。
遅いが、止まることはない。
機械仕掛けのように正確な足取りで進み続ける。
いざとなれば馬に劣らぬ脚力をみせる狼牙族の巨狼も、今は悠然とした足取りで歩いている。
戦いの気配で興奮するような雑兵たるゴブリンどもも、先走った一匹が走り寄った巨狼の顎に捕らえられ幾度も地に叩きつけられるのを見てからは、大人しく進んでいた。]
急ぐことはないぞ、ツィーア。
[あらゆるものを踏み砕き、直進する魔法兵器の上で、魔王はゆったりと玉座に寛いでいた。]
存分に我が威容を見せつけ、人間どもを恐怖させればいい。
人間というものは、恐怖だけで勝手に自滅する。
[仮にその言葉通りになれば、興ざめだろう。
魔王は、言葉とは裏腹に期待もしていた。
昼間、あれ程に抵抗してみせた連中だ。
今回もまた楽しませてくれるだろう。]
[魔の軍勢は、死そのもののように進む。
向かってくる者があれば打ち払うが、離れるものは追わない。
いずれはすべてを等しく飲み込む。
そう思い知らせんとするかのような進軍だった。]*
[ツィーアの指摘に、くくと笑いを零す。]
人間は面白いな。
弱いくせに、たまに抗おうとする奴がいる。
そういうのが一匹いると、他の連中まで強気になる。
見ていて飽きない連中だ。
[亜人どもではこうはいかない。
まさに、抗ってくるのを屈服させるのが面白い、だ。]
[視界の端で、ナールが止まる塔が撓む。
翼を広げてバランスを取り、尖塔の先に首の後ろを擦り付けているのも見えた。
ナールもまた、己が見つけ、屈服させ、手懐けたものだ。
一度こちらを主と認めてからは、忠実な乗騎として働いている。
生を吸い、死をまき散らす。あれもお気に入りのひとつだ。]
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そういやこの魔王、なんだかわりと肉弾戦特化みたいな気分でいたけれども、何か遠距離攻撃あった方がいいかな。
その方が自分で砦を攻撃したくなった時に、かっこいいよね。
ちょっと考えておこう。
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もうすぐ更新ですな。
うむ。野球やろうぜ、はよくわかる。
……が、立場を変えて逆も何回かやったことがあるから、あまり強くは言えない魔王……
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