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― カレン東・騎士団陣地 ―
[たどり着いた陣にて点呼を終え、一時待機を指示した後。
いつもならばすぐに顔を出すであろう本陣には行かず、向かったのは愛馬の許。
遠くなく、軍議に招集されるのはわかっているし、何より]
……少し、気を鎮めんとな。
[小さく呟き、黒馬の鬣を梳く。
いつになく、気が昂っている、という自覚がある。
らしからぬ、と自分でも思うくらいなのだから、友にも見抜かれるのは避けられまい、と思うから]
……あのいらん事しいに、余計な気を回させたくはないからな、今は。
[裏側で起きている事までは、完全には把握できてはいないが、考える事が増えているのは間違いないから、と。
思ったのはそんな事。
そして、そんな風に思うに至ったのは、多分、子供の頃の経緯故]
[感情を抑えていたら、動かそうと色々やられた。
泣くまいとすれば泣かされ、それに怒るまいとすれば怒らされ。
……結局、最後は、笑わされた。
それがあったから、今の自分がある。
刻まれしものの重圧に屈せずに、道拓かんと槍を振るえる自分がいる。
それとわかっているから、厭う事はない。
ないのだけれど]
……やれ、やれ。
[幾度か言葉にしかけたものの。
結局、一度もそこに至らぬものが過って、消えて。
軍議の招集がかかったのは、そんな折。
表情引き締め、了解の意を伝えた後。
もう一度、黒馬の鬣を梳いてから、軍議の場となる天幕へと足を向けた]
……確かに。
強大な力によって統率される軍を叩くに最も早いのは、その力を……将を落とす事。
理屈には適ってるな。
[最初に口にしたのは納得で]
それが囮として有効なのも、理解できる、が。
[ざわめき広がる中、淡々とした口調は、返ってよく響いたかも知れない。
『が』、で切った後に続かぬ言葉と物言いたげな視線は、『勝算あるんだろうな?』と言外に問いかけるもの。
もっとも、静寂が訪れた後に告げられた言葉もあり、それ以上の答えを求める事はせず。
ひとつ、息を吐いて]
……了解した。
元より、先陣は望む所……一番槍の役目は、他者に譲るべくもない。
[口にしたのは、己が在り方に沿うた、諾の返答。
先陣切るのは己が務め。
それが、友の策を支えるというならば、今はそれに全力を尽くすのみ。*]
― カレン東・騎兵部隊陣地 ―
[天幕を辞した後、向かうのは自身の率いる騎兵部隊の陣。
顔を見るなり作戦は、と意気込んで問うてくる副官を手で制して]
心配いらん、先陣一番槍の任が俺たち以外に下されるはず、なかろう?
任は先鋒……俺たち本来の動きを奴らに見せつけてやるのが務めだ。
[平原は、騎兵の真価ともいうべき機動力を存分に発揮できる場。
そこでの先陣、という役目は自然、士気を上げたようだった]
望み通りの任を得た以上……遅れは取れんぞ?
覚悟は決めておけ。
[士気上げる騎士たちの様子に、く、と低く笑みを落とす。
背負うものがあるが故に──進むに迷いを抱かぬ笑みを。**]
/*
[脳内作図中]
いつもの事だが、右左と、向かって右左が混在する……w
自右 自左
敵左 敵右
……だよな?
んで、敵左が石で、敵右が人狼。
ほむほむ……と。
― 夕暮れ時・カレン東の平原 ―
[先陣務める騎兵隊、取り分け、常に一番槍を務める隊の熱気は常より高いもの]
……相変わらず、数の厚みは向こうが上、か。
[近づく敵陣、その数に過るのは砦の戦い。
予め聞き及んでいた数と、実際の数の差。
それが引き起こした動揺を鎮めきれず、結果、浮足立った隙を突かれたのは苦い記憶]
とはいえ……それを理由に怖気づくヤツは、いないな?
[冗談めかした口調で問えば、勿論です、と声が返る。
再編成によりペンホールズから加わった者たちも、熱気の伝播故か、そこを恐れる様子は見えない]
[いける、と思う。
そう、思い定める。
最悪は想定しつつも、ぎりぎりまで意識には乗せない。
己が務めを想い、それを貫く事に意識を向ける。
それが、先陣切るのが常となってから、変わる事のない在り方。
それが出来得るのも、背後に護るべきものがある、と思うからこそ。
届かせねばならぬ
迷いとなり得るものは──浮かべない]
騎兵隊、出る!
迅雷の勢いを持ちて敵を討ち、『星』への途をこの手で拓かん!
[号に重なる、愛馬の嘶き。
応ずる声が
[駆け出しつつ、思い出すのはいつかの打ち明け話。>>411
笑う様子もなく綴られた言葉に、自然、居住まいを正したのを覚えている]
……いつか、開く、か。
[単なるお伽噺と一蹴する事がなかったのは、自身の身に刻まれし『印』の存在もあったが。
何より、友の真摯な様子が、それが絵空事でない、と示しているようで]
……今がその時だというのなら……いや、そうでなくとも、
俺は、今、この瞬間を
[自身の
それを悔いる事はしたくはない。
駆ける胸中にあるその想いは、誰にも打ち明けた事はないけれど]
― カレン東の平原・左翼前線 ―
[──噂話で、幾度か聞いた事はある。
強者を求め、打ち倒す事を目的とするかの如く、戦い続ける者。
直に見えた事はない、故に、それと知れた訳ではない。
だが、危険だ、と。そう思えたからこそ、自身が当たると宣した]
……心配するな、俺には、『竜の護り』がある。
[身に刻まれし『印』は、仔細は知らせず、『竜の護り』と称していた。
それがあるから、容易くは死なぬ、と、常より宣して]
お前たちは、予定通り、このまま右翼をぶち抜いて、後ろ連中に道を作れ!
……だが、忘れんなよ……今回の狙いは、喉元食らいつく事じゃねぇ……釣り上げる事、だってのをな!
[撃ち貫くにしても、容易くはいかないかも知れないが。*]
聖らなる光の音の加護、それを信じて、駆け抜けろ!
……っかやろ、不用意に、前に立つなっ!
[突っ込んでくる姿に反応したのか、数騎が前に出る。
飛ばした警告は遅く、脚を切られた馬が倒れ、生温かいあかいろを散らした]
負傷者はすぐ下がれ!
他の連中は攪乱及び、味方の援護!
……決して、単独になるな!
[お前が言うな、と言われそうな指示を飛ばすのと、影が差すのはほぼ、同時か]
/*
……やってることはアレなんに、なんでこんなにかわいいんだ、このこ。
いや、このチップのこの表情がみょーな破壊力あるのは、自分でも使ってしってるがwww
― 騎士団左翼前線 ―
[振り回される斧の重量は、見ただけでも相当なもの。
それを軽々と振り回す様子と、幼けなさすら感じる名を問う口調の差異]
……どうやら、とんでもない代物に当たったようだな。
[軽々と攻撃を避けられ、舌打ちひとつ。
こういった手合いを相手にするならば、単身の方が動き易い、というのが持論であり、故に]
……っせい!
[気迫の声と共に繰り出すのは両手持ちからの突きの一閃。
一撃は、それまではなかった繊細さを纏った動きに弾かれる。
弾かれた勢いに逆らう事無く飛びずさり、着地点で片膝を突いて低く構える。
細かい動きで飛び回りながらも繰り出される一撃は大胆なもの。
元より、その重量を生かして叩き斬る武器──当たれば相応、持っていかれるのは目に見えている]
だからと言って、厭ってばかりもいられんな……!
[ある程度の踏み込みを許さねば、捕えるは難しいか。
そんな判断を巡らせつつ、斧が振り下ろされるタイミングに合わせて、突きを繰り出す。
完全にかわす事は難しかろうが、宿したものを容易く死なせぬ呪を刻む身、一撃受ける事を厭いはしない。*]
……!
[懐飛び込む動き。
初手は対処できず、鎧の隙間を刃が裂いて、紅を滲ませる。
飛びずさり様、槍を大きく横に薙いで距離を開けるも、次に繰り出す突きの一手の隙に、鋭き舞が再び身を裂いた。
血を失しながらもそれを気にする風もなく、戦い続ける様は、以前に聞いた噂話──狂戦士、の噂に違わぬものを感じさせた]
……見かけによせず、は文字通りか……だがっ!
[低く吐き捨てつつ、大きく跳んで距離を開け。
は、と一つ、息を吐き出した]
……その身を持って、試してみるかっ……!
[宣と共に、一気に踏み込み突きを繰り出す。
それまでとは異なる、文字通り、瞬く間に大気を引き裂く槍の一閃。
『瞬槍』の二つ名の由縁は、鍛錬により磨いた精神力と身体能力、二つ重ねて迅雷の如き槍捌きを成すところによる。
その在り方故に、防御を捨てて最低限の軽装に止めている……とまで知っている者は、ごく僅かだか。*]
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