情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
ん。少し寒いな。
エマは、大丈夫?
[頭の上を動き回るねずみは、いつもと変わらずそわそわしている。きっとまた夏の花を飾った人形をまっているのだろう。
瘴気に当てられた様子も、凶暴化する様子もないのに少しほっとする]
ええと。
[>>134聞こえた声に、その場に居た人数を数え始めた。
いーち、にーい、さーん……**]
/*
エンシェントマウス エマ
「うむ。バルタザールとの会話を上手く拾えてない!(じめんとなかよしになった)」
――ありがとう。
[>>157短い返事に笑みを向ける。
本当は、今すぐ見せてやるとか言われなくて良かったなと思っているくらいなのは内緒だ。慌てるのは目に見えている。
ヴェルナーは、よくフレデリカと話をしている。
ヴェルナーは彼女の従者のようでもあり、フレデリカは彼の指導者の様でもある]
[自分を一番勇者と呼ぶのはフレデリカだろう。
時折思い詰めたような顔をしたり、なにかの記録をとったり、古めかしい書き付けを読んだりしている彼女は、こちらが名前で呼んで欲しいと申し入れても、なかなかそうしてくれない]
……無理、しないでね。
[言ってフレデリカを見れば、時折咳をしながらも、にこりと笑われた]
[寒気を感じて>>144袖の上から自分の腕を撫でる]
普通に、見えるけど……
普通の人は、生きてはいけないんだね。
[谷の入り口を見回す。
共にあった仲間達、少しずつ欠けていった。
残っている者達にもそれぞれ思うところはあるだろうが、常と変わらぬように過ごしている]
頑張らないと、いけないね。
[答えるように、頭の上のねずみが足踏みをする]
僕が幼い頃、「妖星を調べに行く。」と、
言葉を残して父は家を出て行った。
あれから何年過ぎたろう。
もう片手で数えられる年数はすぎて、
もうすぐ両手でも足らなくなる。
あれ以来、帰ってくるどころか、
手紙のひとつもない。
きっと村の人の言うことが本当なのだろうと、
そうだね、なんて言ったことはないけれど、
そうなんだろうと思う。
父はきっと、もうこの世にはいないのだ。
父はきっと、普通の人で。
普通の人は生きていけない場所で、
――生きていけなかったのだ。
あ、ゲオルグさんちゃんといた!
じゃあ、いーち。
[>>178手を振る男に笑って手を振り返す。
人数を数える内に、感じる寒気が無くなった。
肌にまとわりつく瘴気が薄くなったのだ。
>>147>>150最後尾から現れたドロシーと、それをねぎらうバルタザールの姿を見れば、瘴気が薄れた理由は明らかだったのだが]
エル!?
[つれないセルウィンとその周りをくるくる回るタチアナ、それからからかうカーク、と数えるその間に、>>169残していたはずの少年の姿が見えて、目を見開いた]
[>>181うつむく少年に駆け寄る]
大丈夫、なの……?
[夢を見た、と。
とぎれとぎれの声に眉尻を下げる]
そんな心配……
みんな、大丈夫だよぉ
[>>229言葉を途切れさせるカークに、ふるふると首を振る]
そんなことないよ。
[言って、もう一度首を振る]
カーク、優しいんだもん。
……僕にも、
[優しかったから。
小さな声で付け足す。
思い出すのは幼い頃の思い出。
勇者なんて肩書きが、子供の遊び道具でしか無かった頃のこと。
転んでは泣き、迷子になっては泣き、暗いところが恐いと言っては泣き、そんな自分を見放さずに、ずっと一緒にいてくれた]
だから、もぅ
[>>232言いたいことを捜しているうちに、カークはエルをバルタザールに預けてしまうことにしたようだ。
ため息を漏らす。
>>238>>240任されたバルタザールといえば、
あっという間に妙案を思いついて指示をだしていく]
さすがバルタザールさん。
[ぽかーんと尊敬の眼差し込みで見上げてみた]
わ。
[>>241わしゃわしゃと頭を撫でられる。
通常の1.5倍ぼさぼさにされた]
ええ、なんで!?
[頭を押さえてカークを見る。
なんかよくわからないけど納得いってなさそうな顔が見えた]
でも今思いついたんだから、きっと間に合ってます。
[>>254頭を掻く騎士の姿に小さく笑う。
エルを失わないうちに気づいたのだから、多分それは良いことだ]
――はい。
でも、エルが頑張ってるんだから、僕も頑張らないと。
[頷いて、はたと気づいたように表情を固めて]
あ、無茶はしません。
けど、自分のことは自分で出来ます、から!
[大丈夫! と、こくこくと頷いた]
へ、変なこと?
[>>261直しかけた傍から、もしゃっとされた]
あああひどい!
じゃなくてエマの住み処はここじゃない……
じゃなくてやっぱりひどいだ!
[カークに髪をもさもさされるとき、ねずみは大概肩の上にいて、もさもさになっていく髪の毛を見ている。
今も肩の上でカークの手の動きを見ていた]
[250小さくなっているエレオノーレに、大丈夫だよ、と声をかけようとするが]
…………?
[ふと、その瞳が谷の中心へと向けられる]
ああ。
あんまり離れたら、まずいよね。
[ぽつりとこぼすのは、そんなこと]
きっとみんな無事で、帰りましょう。
[>>275最終決戦。
言葉と共に向けられる笑みに、表情を引き締めると深く頷いた。
笑い声が上がれば、こちらは頬に朱が上る。
技量を兼ね備える、など言われ慣れて無くてこそばゆい]
バルタザールさんと、ですか。
――は、はい、是非。
[戦う姿を見てきた。
体格も良く、剣筋も重い。打ち合ったら力負けするのは目に見えているが。
ひとつ瞬きしたあとに、指を揃えた手を額に持ってくる。
光栄です、と言わんばかりの動作は、しかし神殿式ではないようだ]
顔に、って。
え、僕今は何も考えてないよ!?
[>>283頭を押さえていた手が、自分の頬を押さえる。
感、とか、嘘だ、と思うが、既に慌てた言葉が墓穴を掘っていることには気づいていない]
だから、もう……
[ねずみが差し出される指をふんふんと匂いを嗅いで、飯くれ、とばかりに両手で掴んでいたから、相変わらずの巣扱いも、諦めて、苦笑することにした]
[>>302フレデリカの問いと、ヴェルナーの答えは、こちらにも届いていて]
瘴気が、濃く?
[谷の奥、と示される場所は]
――セルウィンさんとタチアナさんが先に……
バルタザールさん!
[>>310駆けていく男の名は呼べても、止める手だてなど無い]
夢見……なの?
[騎士の残していった言葉を反芻して、エレオノーレの方を見るが、指を指しているのは谷の奥の方。
>>316瘴気のせいだと告げたヴェルナーはフレデリカを抱えあげて前を追う姿勢だ]
だ――
[>>318駄目だよ無理したら、とうめき声を漏らしながらも先を目指すエレオノーレを止めようとして口をつぐむ。
彼の夢見の能力で助けられたことは一度や二度ではない。行動を妨げて良いものかどうか、ただおろおろとしてエルを見てしまう]
[>>325幼なじみの声にはっとする。
それから、彼がやるより乱暴に頭を掻いた]
うん、行こう!
[胸を張って笑う幼なじみに、大きく頷いてみせる。
エルをお願い、と頼むより早く、カークは弟の手を引いている]
ゾフィアさんは、大丈夫だよね?
ドロシーさんは、動けますか?
[4体の人形を操る少女が瘴気にやられた様子は見たことがないけれど、こんな状態だから不安そうな顔は隠せない。
外見の幼い風使いの少女と二人を見て、問う]
[多分ゲオルグには問う必要は無いだろうと思う。
この飄々とした人が二日酔い以外で倒れるところは想像できないし、二日酔いで寝込むところも見たことがない。
カークは頼む、と言うけれど、三人が動けるならば共にありたいという思いが後ろを向かせる]
動けるなら、行きましょう。
[手を伸ばす。
カークは先に行くだろう。
勇者の使命、は、わかっているつもりだから、動けないと言われれば先に行く選択しか残っていないのだが*]
/*
エンシェントマウス エマ
「今、にこいち勇者って書こうとしたのは内緒である」
僕待ちなのかなもしかして!(遅い
ごめんなさい!
[先に行った人たちに追いついたのはいつ頃か。
声をかけたゾフィヤやドロシー、ゲオルグがどの判断を下にせよ、多分、自分はカークとあまり間をおかずに走っていたのではないかと思う]
瘴気……
[ドロシーの風によって払われたそれは、また濃く肌にまとわりついて熱を奪うよう。
見えてくる石積みの門の前、そこに一行は留まっているようだ]
[>>345はっきりと意志を示した少女に頷いて、共に走る]
……え、なに?
[呆然とした呟き。
反して身構えるのは早い。ぞくりと寒気を感じて、反射的に背中にある剣に手を伸ばす。
見えたのは、光だ。
小さな、固まり]
…………?
[叩き落とす、には距離がある。
第一それは、自分を狙ったものではない]
え……?
[生き物の様に加速する光の軌跡を、逆さに辿るように視線を遠ざける。
見えたのは、石を積み上げた門。
遺跡の入り口のようなそこに見えたのは、
玉座に座るよう石に座るセルウィンと、
傍らに立つバルタザール、
それからタチアナの、姿]
……セルウィン、さん?
[呆けた顔そのままの声音で、名を*呼んだ*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新