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3人目、詩人吸血鬼 ウェルシュ が参加しました。
詩人吸血鬼 ウェルシュは、囁き狂人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 宴の始まり / 書斎 ―
[ 若い吸血鬼は、書架の陰にひそむように立っていた。]
さて、ぼくはどんな顔をして、何処にいればいいのだろう…
[ 当惑を口に出してみる。]
[ 宴の主催者、絢爛公アレクシス・ルマニフィークは、血親である。
そして、魔物狩人に捕縛され、公開処刑の現場から、公に救出された仔というのが、他ならぬ、このウェルシュ・カシェだ。
嬉々として表立つのは憚られ、かといって恥じて雲隠れするわけにもいかず。]
公を褒め称える詩のひとつでも披露できればいいのか──
[ 人間ごときに翻弄された、この一日のことは思い出すだけで鳥肌がたつ。
嘆息がひとつ、書庫の静謐に溢れた。*]
[ そんなに目立つ悪さはしなかったつもりだ。
それに、タルボシュの街は結構"緩い"と聞いていた。
だから、声のいいのを活計にして、詩を朗読したり歌ったり、
それで女とちょっと懇ろになってしけこんで、
おっぱいにカプリと噛み付いてチュウチュウ吸う。
(首筋より断然、柔らかくて好き)
それで満足していたっていうのに、掌返すなんてひどい。
ましてや男の狩人を寄越すなんて。*]
― 回想・宴の発端 ―
[ その日はちょっとアテが外れたのだ。
お約束していた商家の未亡人が火傷したとかで逢瀬を延期することになった。
(火傷程度でヘタれるなんて、やっばり人間って弱いなぁ)
飢えは感じていたけど、無理強いするほど美味しい相手でもなかったので、またの機会にすることにして、繁華街に出てみた。
そうしたら、田舎から出てきたばかりと思しき花売りの女の子を見つけたんだ。
「一口つきあってくれたら、客層のいい店を教えてあげる」と誘う。
辻立ちの商売女が睨んでたけど、気にしない。
お尋ね者になっているなんてこと、知りもしなかった。>>17 *]
― 書斎 ―
[ 魔の気配がどんどん強くなってゆくのが、書斎にいても感じられる。
公はいったいどこまで招待状を送ったのだろう。
とても盛大な宴になるようだ。
今朝方まで、ウェルシュが閉じ込められていた牢獄には、今は城の人間が押し込まれているに違いない。]
あの聖女も捕まったかな?
[ ウェルシュが狩人から城へ引き渡されて以降、物見高い連中が幾人も牢を訪れたものだ。
疲れ果てていたのと、日中で眠かったのもあって、言葉を交わすことはしなかったけれど、
聖衣を押し上げる胸の丸みををこれみよがしに張った聖女の姿には、少しだけ牢の憂さを忘れた。>>23
滋養をたたえた豊満なる果実よ。]
シースルーの踊り子服とか着せたら似合うと思うんだ。
[ そんな妄想をしてみても害はなかろう。*]
― 回想・宴の発端 ―
近道だから、こっち通ろう。
[ そう言って、細い路地に誘う。
花売りの娘はちょっと警戒したようだから、先に立って、危ないことなんてないんだよという素振りをしてみせる。
こういうとき、身嗜みの良さと甘いルックスは効果的だ。
粗野な振る舞いなんて、しなそうに見えるでしょう。
実際、手荒にすることはないのだし。
暗くて狭いところでちょっとドキドキしてもらって、親密さを高めて、
女の子の方から「ちょっとだけならいいかな」って思わせるのが僕の手管。]
[ だけど、この時は邪魔が入った。
犬を呼ぶような鋭い口笛が聞こえたかと思うと、花売り娘は身を翻して逃げた。
建物の陰から突き出されたボウガンのシルエットを認める。>>33
もう男がついてた? にしても物騒すぎだ。]
[ 打つ気だ、と察した瞬間に路地の奥へ高く跳躍する。
我ながら良い反応だったと思うけど、飛来したボルトがマントの端を積まれていた木箱に縫いとめた。
その煌きの感じからして、何か施されている。
相手はプロだ。]
なんのつもり、君。
[ こんなの初めてだよ。タルボシュでは狩りをしても安全なはずなのに。
わけがかわらない。*]
― 回想・宴の発端 ― >>43
き、吸血鬼?
そんなのいるわけないじゃん!
[ 無害な人間を装って言ってみる。]
ちょっと! 君は、ぼくが袖にした女の子の弟かなんかかい。
どうしてぼくが吸血鬼だなんて決めつけるんだよ。
見て! この目!
[ 話しかけながら術へ誘導する。
吸血鬼の眼差しには、相手の体を操る力だってあるのだ。
ひとまず、物騒なボウガンを撮り落とせと念じてみる。*]
― 回想・宴の発端 ― >>56
[ 投げかけた言葉に律儀に応えながらも、相手は次矢を装填する手を止めない。
対吸血鬼の訓練も受けているとみえ、視線を深く合わせてくることもない。
気配から狙いをつけて放ったのだろうボウガンの矢は、ウェルシュの腕と木箱とに命中した。]
ギャッ!
[ これ回復の魔力が効かないやつだ。
とても痛かったので、精一杯の悲鳴をあげた。]
追い剥ぎだーーーっ!
助けて、殺されるー!
[ これで男に連携している仲間がいるかわかるはず。*]
― 回想・宴の発端 ― >>66
[ 狩人に助勢しようという者は出てこなかった。
こいつは単独行動の特攻野郎だ。
が、叫び声を聞きつけて間に入ってくれる者もまたなかった。
薄情な街だ。
心臓を射抜くとか物騒なことを言っている狩人に首を振る。]
やだ、そんな風に脅してくるやつは信用ならない。
何があっても、ぼくを殺す気なんだ。
あー、痛いっ…
[ 一生懸命、人間のふりを続けてみる。
罪悪感とか感じないのか、こいつ。
あと一歩、踏み込んできたら限界だ。
箱に繋がれている左腕を切り捨てて、煙幕を張り、後ろの闇に飛んで逃げようと思う。*]
― 回想・宴の発端 ― >>85
[ 人間のふりが全然効果ない。
吸血鬼を見分ける嗅覚でも持っているのかこいつ。
だが、生け捕り目的というのは聞き出せた。
生け捕りにされるのが嬉しいわけではないが、きっとつけいる隙はある。]
ぼくは(吸血鬼の)道に外れたことしてないのに。
こんなことして後悔するよ。
[ 捨てセリフを吐いて、自分の腕を切り落とす。
後で再生させれば元どおりになるから惜くはない。
滴る血を操って、狩人に仕掛け、逃げる時間を稼ぐ──つもりでいたが、同時に暗器で攻撃された。]
チッ…!
[ その時は、毒が仕込んであるなんて気づかなかったんだ。
自らの血から生成したロープを路地の奥の高いところへ引っ掛けて、巻き上げる。
そうして一気に距離を稼ぐはずだったんだけど。
なんか、気持ちが悪くなって──落ちた。**]
― 回想・宴の発端 ― >>110
[ 毒を使うなんて卑怯な!
こんな薄汚れた路地裏に、高貴なる夜の魔が倒れ伏すなんて!
とりとめなく焦る。
用心深い足音が近づいてきて、やっぱりどこか律儀な声が降ってきた。
動けないよねと確認されて、逆に、動けるかも、と期待する。
用心深い狩人はウェルシュを拘束するように鎖付きの矢を射ってきた。
触れるだけで灼けるような聖金属。]
──ううぅ
[ 弱々しく呻いて、彼が手を伸ばしてくるのを待った。
せめて一噛みしてやりたい。
その血の一滴でも欲しい。決して忘れないから。**]
― 書斎 ―
[ 窓の外を炎が彩る。
闇を薄めるものだけれども、それは美しい。]
ああ…、
いかに彼等はその驚愕を絶叫するであろう。
余り恐れて声もなく
調子外れに
わめく計り。
騒々しく火事の慈悲を乞い、
聾してあれ狂う火事を諫めることも狂おしく。
[ 古詩を口ずさめば、夜の力がひたひたと包み込むのを感じる。]
[ 狩人から逃げようと、自ら切り捨てた腕も形は戻っている。
今少し頼りない心地はするけれど、それほど無茶をするつもりもないし。]
今夜は、好き放題、なんだよね。
[ 酷い目にあわされて人間が嫌になりかけているけど、それじゃあこの先、楽しくないのもわかっている。]
[ チロと唇を舐めて血の探査をすれば、昨日の狩人がまだ街にいるのはわかった。
忘れもしない。スパイシーな記憶。]
今度は、あいつが酷い目を見る番。
[ 追い詰めて報復するのだ。
だけど、ひとりはちょっと心許ない…。]
誰か、一緒に行ってくれないかな。
[ まずは大広間に行って、誰が来ているのか教えてもらおうと、ウェルシュは書斎を後にした。*]
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