情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
[精霊界は魔界と接する次元に在るが、人間界の方が余程近い。
人間に降りるのであれば、無理に扉を開かずとも行き来出来る、
しかし、魔力が大気に溢れる魔界とでは勝手が違う。
――――故に、光の欠片を追って踏んだ地は、草だった。
求める場所と外れ、現界したのは黒き太陽が空に浮かぶ平原。]
― 黒い太陽の平原 ―
[彩度と色調の低い世界は、明かず森と似ているが、
比べ物にならぬほど乾いている。
昏く眩しい日差しを厭うように片手で庇を作り、溜息一つ。]
―――…ヒトの織り成すサーガであるまいし、
私の姫を攫うとは、随分と豪気な。
[自身の寵愛を一身に受ける妻だとは、闇すら囁く噂話。
彼女が勾引かされたと精霊界に伝われば激震走るだろうが、
一存纏まるまで愛妻を放り出してはおけない。
心に従い、勝手に闇を経由し、魔界へと到ったが、
全ては魔界と相性の良い闇性の成せる業。]
[ゆっくりと左右に腕を開けば、指先に意識を広げ。
半分落ちる瞼に、外套の裾から闇が煙る。
彼女に残したアンカーを辿り、方角を見定める一時。
随分と離れた場所であるが、微かな力を覚えて、視線を上げる。]
―――…少々、距離がありますね。
[己の支配下であれば、距離はいつでも零に変わるが、
世界線を越えてまではそうも行かない。
魔界の闇にすら馴染もうとする本性を急かし、足を一歩踏み出した。]
[彼女の体内に残した闇の色―――、
己が目印とするアンカーを、ぞくと震わせ、主に呼応させ。
深い場所で拡げる闇性は、彼女を胎を淡く掻いて、存在を主張。
―――まるで彼女の身体を乱すように、夜の余韻を伴い唆す。
彼女の声を、気配を、闇に溶ける光の性質を求めるように。]
―――……おや、贄がひとつ。
[足を踏み出した所で聞こえた弱音と呼ぶに相応しき声色。>>335
魔性でも無いと知れば、思い当たる単語を一つ吐いて独り言。
ヒトに対し、友好的な水やら光やらとは違い、
性格の程は最悪と評されがちな闇の眷属。
何処か、足の覚束ない彼を見ても、起伏は薄い。
されど、何かに気がつくと、自然と足は其方へ向いた。>>337
ざわざわと這い寄る闇を引きつれ、人ならざる者が距離を削る。]
随分と煩雑な香りがしますが、どちらから着たかお伺いをしても?
[ひょい、と彼の上に落とす長躯の影。>>338
問うは単純明快に、この区画を最短で突破する道筋。
彼の不調に構わず、低音を響かせ、
無意識に区画を突破しているとも知らず声を続ける。]
とりあえずの方角は分かったのですが、何分、魔界とは縁遠いので。
[主語の足りない世間話めいて道を聞く。
銀の髪と銀の瞳、黒衣で埋め尽くされた立ち姿。
己の足元に揺らめく闇の手は幻覚では無いが、
彼にしてみれば霧掛かる思考が見せる幻にも見えるだろうか。]
[胎の奥深くに滲み込んだ精気が、どくりと俄かに震える。
彼の脈動によく似た、無言の占有の主張。
何処に居ようと欠片たりとも忘れられないように、と。
言い含めた主人の存在を、深く咥え交り合う悦を、
身の内に色濃く感じ取る]
……ぃや、……、ート、
[純白のフードをぐ、と引き下ろし、魔物に、夫以外の誰にも声を聞かせぬよう、きつく下唇に歯を立て]
[視界に収めた人間からは、ヒトにしては稀有な力を覚えた。
造形に因って本質を見定める属種ではないが、
器に反する膨大な力に、小さく鼻を鳴らした。>>348
混乱している彼を観察する双眸は、品定めに似ている。]
―――…方角すらも知れませんか?
教えていただければ、貴方を特別害そうとも思いませんが。
[彼を見下ろしながら、告げる言の葉。
しかし、虚ろな眼差しを読み取れば、ふむ。と吐息を漏らして、
己の生み出す影が、足元から太い腕のように伸びた。
彼が過剰に反応せねば、闇の手は両脇を支え、
相手の足先を草原より僅かに浮かせて、質問続行の算段。
傍目から見れば、ヒトを搾取する魔物と大差ないが、
元より根源は似通っている。致し方ない。]
[彼女の居場所は微弱ながら、感じ取ることが出来る。
甘い責苦に――自身は副作用と言い張るが――苛まれ、
か細く啼く声が音としてではなく、闇を伝わり聞こえてくるのだ。
ずるりと体内で身を翻す闇の塊が、
不埒を誘うように胎内を舐めて這う。
自らの身を律するよう、身体を抱いて打ち震える愛妻を思えば、
僅かに心へ穏やかなものが流れ込んでくる。
囚われし彼女を守る役割も果たすはずの残滓は、
距離を隔てた夫に弄らせる一役を買って居た。
彼女が身体を強張らせるたびに、じわと奥で濡れた感触を拡げ――
幽閉よりも色濃い束縛を教える。]
[男は其の気配を察し、口元を指先で隠しながら、唇を舐めた。
まるで、妻の甘露を、喉に通して味わうように。]
/*
本当に嫁が可愛くて如何しよう。
嫁オタ最前線で幸せすぎる。
アデルくんも可愛いなぁ、
大魔道師さんと監視者って燃える。
[最早掻き出す事も叶わぬ深みに孕んだ闇が、
前触れもなく蠕動を始める。
我が物顔に胎を這い、もてなす蜜を誘って。
心より先に密事に馴染んだ身体は、慣れた刺激に少しずつ解れ]
ルー、ト……、やめ、てぇ…っ
[彼の存在を、酷く身近に感じる。
鮮烈な闇の気配が、体内で呼応する。
恐らく彼は、気づいたのだ――彼以外に囚われた此の身への
罰のようにさえ感じて、熱い雫が伝う]
[物珍しいものを好奇の視線で弄るというよりも、
彼の深みを観察する質の、値踏みに近い眼差し。>>354
無形の闇が彼を捕らえるまま、続きを促す仕草。
新たに足元から生えた腕が、彼の意識を招いて、顎にも触れ]
―――ただ…?
……ッ、
[一瞬、目先の情報につられて解けた警戒。
彼の叫びに応じて、刹那肌に覚える魔力の波動。
踏鞴を踏む程ではなかったが、続けられた言葉に暫し沈黙を守り。]
[するりと彼の足裏を草原に下ろす。>>355
肌を撫ぜて彼の身体を崩れさせぬよう置いて。]
では、改めてお伺いします。
貴方の知っていることを教えてください。
[物腰だけは柔らかに問うが、
彼の周囲を闇が蠢いていることに変わりは無い。
紫闇の渦が、彼を囲むように周回し、短い草を緩やかに戦がせた。]
[本来ならば、目前の青年を害し、
情報を引き出すのも一手で合ったが、それを成さずに居たのは、
単に―――愛妻の声が気を良くさせたから。
内側の濡れた感触と混じり、彼女の胎の深くで水音を響かせる。
過敏な身体を焦らすように追い上げ、不実を咎めるように、
奥へ拡げる蠢動を止ますこと無く、熱烈な接吻が降る。
とろりと彼女の内股にまで闇を孕んだ蜜が零れてしまうだろうか。
苛むたびに、瞬きを成して、男は満足げな吐息を漏らした。]
―――…いけない方だ、囚われの姫君がなんとはしたない。
[そろりと呟く言の葉は、口腔に隠蔽。
されど、戯れに彼女をずぐりと突き上げる振動が甘い。]
[脚の奥でくぐもった音が、確かに響く。
彼から引き離され、助けを待つ身が、彼の名残に濡れる。
内側から口接けられるような、常軌を逸した快楽。
彼に施される接吻を想って、また胎がひくりと震え、精と溶け合う蜜を滴らせる]
ごめ、…なさ…っ、…るし、てぇ……
[膝を擦り合わせ、檻の底に爪を立て、切れ切れに夫の寛恕を乞う。
彼は怒っているのだろうか、足手纏いになった自分を厭うだろうか。
怯えと恍惚が入り混じり、気紛れな蠕動に呼吸は浅く、忙しなく]
[彼の力の根源は何処に在るか知れないが、
己とは近しいが別種のものと見立て。>>375
弱々しい器に余るほどの力、精霊種にはない、人の可能性。
自ら名乗らねば、一見は人に近い身。
彼の疑問の眼差しには答えを返さず、ただ納得を示した。]
―――なるほど、方位は生きていると云う事ですか。
無闇に空間に穴を開けるのも骨が折れるので、参考になりました。
[緩やかに胸の前で腕を組み、納得の様。
彼が何故其れを理解したかは、脳の隅にのみ疑問として留めるが、
相手から敵意も害意も感じなければ、信じるには足る。]
[草原に、霧の沼。口腔で数える区画の数。
そこで、彼に視線を向けなおすと、抜けて着たのですか?と、
視線のみで問いかけ、闇を退かせる。
草を微かに揺らして、青い香を立て、足元に収束する魔手は、
宛ら自身が持つ数多の腕に似る。]
では、貴方の情報を頼りにして向かってみますか。
――――…ああ、貴方はどちらへ?
[胸の前で組んでいた指先で自身の顎を撫ぜ、
指針を決めれば、後半は興味本位の問い。>>376]
[ねち、と胎内で粘性の強い糸を引く感触を教え、
蝕む彼女の悦を闇を通じて得る。
もっと欲しいと頑是無い欲は、お仕置きと言う大義名分で包む。
囚われて尚、夫に弄られる恥辱を彼女に覚えさせる。
別離の罪が、どれほど深いか教えるように。
或いは―――…、自身の悦を満たすように。]
[か細く聞いた彼女の声にほくそ笑み、
彼女の腰を揺らめかせるように律動が止まぬ。
身体中火照り、それでも貞節を守ろうとする妻を想う。
ズク、と蠢く闇が胎を内側から攪拌し、
愛撫もなく、内側のみ責める辱めに晒す。
出かけ際、彼女の肩に掛けた外套が全てを隠し、
夫婦の密事は、彼女ばかりが知る。
離れた場所でも闇を伝い聞こえる彼女の淫靡な啼き声に、
性質の悪い男が充足の呼気を漏らした。]
[粘っこい水音は、彼の精か、自分の蜜か。
判別もできぬ程、融け合った淫水。
この音が鼓膜を侵す度、下肢の力が抜け落ちる。彼を受け容れる準備の整った身体を、彼の眼前に開いてみせるためにか]
あ、ぁ……、すけ、て、ルートぉ…
[求めるのは、囚われた身の救出ではなく――彼自身で、早く空虚を塞いで欲しいとせがむかのよう]
[お仕置きと称して、彼の責苦を甘受したことは以前もある。
昔馴染みに当たる、異性体をとる同属と話し込む姿を、里まで迎えに来た彼が目の当たりにした其の夜。
けれど、あの時は、すぐ傍らに彼が居てくれた。
決して満たし切る事のない渇望が、下腹の内側から突き上げる]
――…り、な……れ、じゃ、足りな……ッ!
[フードを目深に被り、声を喉で押し潰し袖を噛む。
裾の長い純白の外套は、捩る腰も、戦慄く腿も全て覆い隠し、
彼への貞節を布一枚で保たせてくれる]
貴方が存在していると云う事は、
ある程度の固着はされているのでしょう。
[浅く首肯し、ヒトの身へ気遣いの欠けた言葉を吐き出すも、
存在すらも乖離させる歪曲ではないと当たりをつけて頷いた。
彼は特殊な人間らしいが、枠組みから外れた現人神ではないらしい。>>397
そっと片手を持ち上げると、何もない虚空に触れ、
空間を開こうとすれば、確かな違和を覚えた。]
―――…おや、塞がっている。
[独り言のように零す語。
断絶された魔界と異界の扉、邪力の具現。>>388
暫し逡巡する間を置いて、寧ろ好都合と割り切った。
精霊界より邪魔立てが入れば、己の立場上行動制限が掛かる。]
そうですか、では、また生きていれば何れ。
私は迎えに行かねばなりませんから。
[疲労に苛まれる彼の隣で闇撫での腕が情報を頼りに空間を裂く。
拓いた空間の向こうに見えるのは、並行を保つ樹海。
人には潜れぬ転移送、最後に彼にチラリと視線をやり。>>398]
―――…呑まれぬうちに、逢えると良いですね。
[何に、とも、誰に、とも告げず。
危うげに朦朧とする彼を置いて、闇に溶ける男の姿。
水を弾いたような音色と、闇の気配だけを残して。*]
[彼女の鼓膜に届ける密やかな笑み。
異界の壁を通さぬ明瞭な笑気は、彼女を弄るに等しく。
内側から火を灯しても、距離が隔てる空隙が満たされる事は無い。
まるで、これこそが彼女に与えられた甘い罰なのだと主張して。
愛妻の身体に熱を施し、それでも待てと命じるが傲慢。
別に対する恐怖の種を彼女の身体に植え付けていく。]
[彼女は知らぬ、己の独占欲の深さを。
愛妻は理解せぬ、己の闇如き苛烈さを。
迎えに行くと釘を刺したのは、彼女に対する咎めでも合った。
かつて、談笑する妻と間男の光景をみたその夜。
彼女を攫うようにして連れ帰り、初めて日夜を問わず抱いた。
切々と許しを請う彼女と、なぜか程なくして人間界に下ってしまった同属の男に溜飲を下げたのも三日三晩を越えた後。
それほどに欲の深い男は、当然彼女の懇願に応じず、
闇は律動を収め、彼女の身体に焔の燻りだけを残して静寂に還る。]
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新