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[赤い受信石を見下ろす。報告内容が増えた。と、そう認識をして]
… 物騒な名前だな
[接触があったのか。それともあちらのトラブルか。眉を寄せて──拠点入り口近くが慌しくなったのは、その少しあとのことだった>>6:37。]
[帝国に動きがあったなら、報告に出なければと、外の慌しさに眉を上げながら席を立ち、]
───何があった?
[>>6:102 ディークの部屋から上がるレトに声をかけたのは、>>6:110 一刻ほど人払いしてくれと、そう頼まれた後の事になるか*]
──公国側、前進拠点──
[何事かを首肯した兵が部屋の前を離れ行く。嬉しくない出来事がまた来た予感に声をかけてより挟む沈黙は短く]
>>20
────、
[齎されれた死者の名前に胃を剣の柄で殴られたように顔を顰めた。]
フレデリカ・ファロンが、か。
[横目に奥に流す視線はディークの部屋に向けられる。わざわざはっきりと確認をとったこともないが、見ていれば察せられる範囲のものだ。けれど、ディークはここから動けまい。視線をこれから報告に行こうとしていたドアに送り、]
… …
[キツめに目を瞑る。鉄の塊を呑み込まされたような気がした。毎日毎日人がへっていく。痛いところを、と、そう思えど、それを顔に出すわけにもいかなかった。]
ベルンシュタイン大佐には、…報告済みか。
… わかった。
[ただ、重たい気分を振り払おうとするように、
額を手で抑える間を挟んだ。]
迎えには、今からか。
[確認をする声は常のそれに戻す。
レトの表情を見やり、]
──撤退中らしき帝国側通信を先程傍受した。
フレデリカ隊と接触した奴らかもしれん。
陣地に戻りつつあるようだったが、
会話内に、何らかの兵器を運んでいると思しき
物騒な名称のやりとりがあった。
『魔狼の劫火』だの『雷神の槌』だの、
揺れに気をつけろだのな。
[>>3 聞こえた名称と台詞をそのままに伝えて]
──魔器投入が現実味を帯びてきたかもしれん。
そのように、俺はここの指揮官に
報告を上げなきゃなるまいが──
…… ウーツ中尉が護衛中の補給部隊も、
そろそろ到着する頃のはずだからな。
[否、正確には到着までにはいま少しかかるはずだった。ただ、そちらの確認を先に回す。と、そう判断を下し]
一刻くらいは、かかりそうか。
[レトへ向けて執務室のドアを開けるタイミングを、そういう言い方で尋ねる。>>3傍受された内容がディークの元に報告されるのはどのみち、時間を挟んでのことになる。]
──公国拠点戦闘準備──
[夜に鳴り響いていた不吉な雷鳴は鳴りを潜め、
雲間からは日差しがさしこみはじめていた。
──補給部隊が到着し、砲台が数門拠点内に運ばれゆく。
「道」をあけるために天幕が下ろされ、拠点内は
いささか慌しい雰囲気に包まれていた。
黒鉄の威様をもつ『戦車』は、夜半の雨の名残を残しながら、砲門を前方に向けて、静かに佇んでいる。]
──回想/公国拠点:戦車到着──
[フレデリカ死亡の報を受けて後方へと足を向けた──直後の事だ。急ぎ足でかけてくる公国兵の向こうから、ばきばきと音を立てて森より砲門の先が姿を見せた。]
どうした! 敵襲が──あったのか?
[雨で行軍が遅れたにしろ、予定よりもいくらか早い到着だった。かけよりながら敵襲の可能性を問う言葉がややも驚きに似た声になるのは、公国陣地の奥深くからの輸送だったからだ。雨の中を夜通しで強行してきたのだろう。泥まみれになりながらクロイツの命により>>6:93、命がけで戦車を届けた補給部隊の兵は寒さに身を震わせながら頷いた。]
それで、ウーツ中尉は、
[こちらです。と、声があがる。白布に包まれた身体に、予測はしていても息が漏れた。]
… 貴官の尽力に、感謝を。
[聞けば、戦闘行為が収まったのちに、独断で戻った兵が森の中で敵兵と折り重なっている姿を見つけたのだという。]
───、わかった。休んでいいぞ。
搬送の役、よくやってくれたな。
[はい。と唇を奮わせる兵の背を叩いて、屋内へと連れゆく。]
──安置所──
[部屋の中の温度は低い。寝かされた体温の内身体たち同様に、どこかひやりとしている。足を向けた先、クロイツの遺体の隣には、ダーフィト・カディーネの遺体が並べられていた。]
… デートは、満足がいくもんでしたか。
[間違いはないかと。と、それと確認をした顔を見下ろして、ぽつ、と言葉を零す。]
…
[眠るように目を閉じた二人へ向ける視線の先、発見時に手に嵌められていた指輪は胸の上に置かれてある。]
……
[暫くそれを眺めた後に屈みこみ、予備の眼鏡をクロイツの顔の上に乗せた。]
[軽い遠視用の補正眼鏡だ。昔にみたものと形も違う。]
… どことなく、こっちのが。
見慣れてる気がしますけどね。
[ああ、別人であれば馬鹿馬鹿しいなと思いながら、
並び眠る二人を暫し見下ろす*。]
──中央戦場、公国本隊『戦車』前方──
[海を割る如くに公国軍の拠点を割って配備された黒がねの鉄車は本隊よりやや後方にて>>122、斜め上に擡げた砲門を空に向け、威様を晒している。]
騎兵隊、──各員、配置につけ
[その前方、正面には騎兵隊が並び、
帝国兵を迎えうたんと槍を構えている。]
[中央部隊の主な任務は戦車に敵の刃が届かないようにすることだ。戦車の砲門は遠くへと狙いを定めている。遠距離を狙うには良いが、至近距離に肉薄した敵に使うわけにはいかない。
また、戦車自体に意思があるわけでもない故、敵に奪われれば砲門がそのままこちらへと牙を向く。その警戒の為でもあった。]
──砲弾の準備は
[確認の為に工兵の一人に声をかけると、
問題ありません!と緊張した声が返った。]
わかった。
よし、敵影が出てきても、あわてて
真正面に向けては撃つなよ
[この位置で正面に向けてうてば、敵味方諸共に巻き込まれる。
はい。と操縦をまかされた工兵が緊張した面持ちで頷いた。]
着弾箇所の計算は、人間の頭で
やらにゃあならんからな
[その工兵の肩を促すように叩き、己も馬上へと上がる。]
ま、砲弾もタダじゃねえし、
無駄撃ちせんように──
初手、なるべく、
でかい的を狙えと言っとけ
[言いながらああいう奴な。と、指で示すのは、
──かつての、学び舎たる士官学校だ+。]
──中央戦場、公国本隊──
[雨の後、乾きはじめてはいてもややぬかるみの残る地面橋から姿を見せた騎兵の足音が高らかに塗りつぶしていく。]
──おでましか
[橋前に待機させられていた前部隊から、
>>138 敵影!と、声が上がる。]
[前陣に立てていた隊は厚みはあれども、歩兵部隊が主立つ壁だ。盾を構え、魔法弾と投石器での攻撃を警戒して並べられた歩兵隊では、機動力には鈍く、騎馬兵の突破には脆い。]
──ちっ
[本隊後方にいる目からも、前部隊が突破に切り崩されるのは見えた。雨後の泥のぬかるみを踏み荒らしながら、帝国騎部隊が突破口を開いていく。]
前陣歩兵隊に伝えろ!無理にせき止めようとすんな、
守備を硬めつつ広がって、
突進してくる奴らをこちら側に引き入れろ!
[迫り来る突破隊へと鋭く目を眇める。砲弾を投げてやればあの足は止まるか。そう手を考えて口端を上げる。]
(──いいや、無理だな)
[一丸となり向かい来る姿は捕らえづらく、ぶつかりあった後のところへうちこめば、敵味方も構わずに殺す事になる。]
[足の遅い歩兵部隊が騎馬兵に突破され、中央地帯は人馬入り乱れる形へと追い込まれる。]
──つっても、敵味方入り乱れてるとこに
大型の武装を撃ち込めないのは、
あちらさんも同じだと思いたいがな
[中央を抜けてこようとする帝国騎馬部隊を、無理に前戦で押しとどめようとはしない。──入り乱れてしまうことが、狙いだ。]
[されど、敵味方を入り乱れさせる狙いとはいえど、帝国側に下がる気がないのなら同程度の力で、押し込む他に"均衡"を保つ手はない。]
──第三騎兵隊、前へ!
[左手持ちの曲刀を前へと振り下ろす。]
ど真ん中を通してやっていいのは俺らの前までだ
中央、抜けてきやがった奴らは、
此処で受け止める!腹に気ィいれろよ!
[並ぶ騎馬兵の中央で、眼前を見据える。]
― 中央戦場 ―
>>153
──っち、前方、引き波に飲まれてるな
[背後に戦車を控えさせた隊の中程で入り混じる戦列に目を眇める。第一波が下がるにあわせて、つられたように押し返そうとしていた戦列が河川側へと引きずられる。こちらへ引き込もうと動けどそう簡単にはいかなそうな事を理解する。]
丁寧な部隊運用だ。
[打ち寄せ、引き寄せて飲みこまんとする波の動きは乱れがなく、最初の突破の成功に勢いづいて潜り込んでくる様子もない。慎重だが安定した部隊運用であるのが見てとれる。]
[初手の突破の勢いは一気呵成に中央を食い破られる程ではない。──今は未だ。しかし、]
…まずいな。
[待ち構えていた大波が引きずられた前方戦列を押し返し
──広がりながらも保たれていた、
列の中央右の列が崩れるに苦い声を落とす>>153。]
[きり、と歯を噛んでから、唇を湿らす。押し込まれる訳にいかないが距離を取られすぎても乱戦に持ち込む狙いは果たされない。]
第四騎馬隊、右翼後方から進めたラインを保持するように、
そのまま後ろから押し上げてやれ!
第三騎兵隊は、そのまま前方へ詰めろ!
前陣歩兵部隊との間を空けるな!
[前方が引きずられた分、薄く開いた距離へ指示を向ける。]
──勢いづいた奴らに、食い破られるなよ!
[指示に呼応した騎馬隊が、やや距離の開いた前方へと脚を進める*。]
──中央戦場──
[隊の運用法には癖がでる。この動きはソマリではなく、恐らく──ジェフロイでもないだろう。心当たりは一人ある。]
適材適所、──用意周到。
[よく口にされていた成句に、もうひとつの印象を付け加えて呟く。]
ったく、天命かね。
勝ち辛い相手が回ってきたもんだ。
[敵に回したくない相手としては同様の優しげな面持ちの旧友の顔が思い浮かぶ。]
あいつの手は、崩しにくいんだが──
顔を拝むとこまでいけっかね。
[もし、対するのがウェルシュであるのなら。遠距離を得意とする懐にもぐりこむのは一苦労しそうだ。と、思いながら]
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