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ウルケル海軍提督 ゲオルグ が見物人として参加しました。
ウルケル海軍提督 ゲオルグは、見物人 を希望しました(他の人には見えません)。
─ 執務室 ─
おわ………っ
[遺言のような哀れなる絶句のような。
そんな一言と同時に、男の顔がべしゃんと書類の山の上に落ちた。彼の手元にあるのはこの数日間、常にも増して多くあった様々な仕事の書類の山で。]
[思えばそれに遡ること、数週ほど前。
副官の───今は元、とつけるべきなのかも知れないが───タクマ・ナギがモルトガット帝国を訪問するというのにかこつけて、どうにか休暇を捻じ込んで共に行けないかと画策したものだったが。]
(……まあ、な。)
[案の定無理であったそれを一旦はため息と共に諦めて、些かやさぐれていたのが少し以前のこと。
あまりにやさぐれている中年を見かねたのか、船では厳しいだろうが飛行機を使うのならば少しの休暇とささやかな旅行は叶うのではと提案を受けたのがそれよりも数日の後。
それから更なる画策を重ねて仕事を集中させることに成功し、どうにか休暇をもぎ取ったのが、つい先週のこと。
───そして出来上がったのが現在の中年の抜け殻である。]
もう少し若ければなあ………
[うじうじと言ったところで変わりはしない。
とにかく目が乾いて痛い。視界がしょぼつく。
背も肩も腰も痛い。げっそりとした顔をどうにか上げた。]
時間は……、うむ。間に合うな。
[艦上であればもう少しはマシなものを。
そんな愚痴を内心に押し込めて立ち上がる。迅速に動かねばならない。急ぎの用件とやらが持ち込まれてしまうより前に。]
───── 出るぞ。
[タクマに今のところ連絡は取っていない。休暇をもぎ取れたのも、既に彼がかの国へ向け立ってより後の話だ。
…いきなり追いつけば驚くだろう。そんな顔を見てやるのも、きっとたまには悪くない。浮き立つような心でそんな子どもっぽいことを考えて、男は少し軽くなった足取りを執務室の外へと*向けた*]
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