情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新
できそう…投下に30分かかるかも…?
「魔女、それ大丈夫なの?」
いいえ。
しかもこれ人形劇ではない気がするわ…!
「ダメだね!でもいっちゃおう!」
え、これ投下するの!?
「書き流してから後で顔を真っ赤にしよう!
強引にエピを加速させるスタイルだよ!」
うぅー…分かったわよ。
「ねぇねぇ魔女さん。ちょっと聞いてくれる?
どうして君がドロシーを名乗っているのか考えてみたんだけど…」
どうしたの、ウサちゃん?私は元々ドロシーよ?
「そうなのかもね。ボク、ずっと魔女さんが嘘をついてると思ってたの。
ボクをぬいぐるみにして、ボクの名前を騙ってさ。
でも、もしかしたら、魔女さんは正しい事を言ってるのかもしれないって思えてきたの。」
ふーん……続けて?
「まず、ボクはドロシーだよ。
劇団の踊り子だったけど、魔女さんにぬいぐるみにされちゃった。
だけどね、もしかしたら魔女さんはボクの名前を奪ったんじゃなくて、魔女さんの元々の名前もドロシーっていうのかな、って。
腹話術師を名乗ってるけど、少なくとも腹話術に見える芸はしてるから、嘘ではないかな、って。」
ふーん、2人とも嘘をついていない説、かあ。
じゃあ逆にこういうのはどうかしら?
2人とも嘘をついている説。
「え、何それどういう事!?」
まず、あなたは元々劇団の踊り子ドロシーではないの。
私に命を吹き込まれるまで、ただのウサギのぬいぐるみだった。
「ち、違うよ!そんなはずない!ボクは踊り子で…」
そう?
でもあなた、劇団で踊っていた記憶はあるのかしら?
「そりゃもちろん! ええと、あれ…?
ある、はず…。ち、ちょっと思い出せないだけ、だよ。
踊っていた…踊るのが好きだった、覚えはあるもん…。」
そして私は。
気まぐれにウサギのぬいぐるみに命を吹き込んだ、ただの魔女よ。
あなたの言う通り、腹話術師ではないし、ドロシーなんて名前でもない。
「お、おかしいよそんなの!
大体、それじゃ誰がドロシーなのさ!?」
あら、そんなの簡単よ。
ドロシーなんて初めから存在していなかった。
「うそ、嘘だよ…そんな…」
…………ええ、嘘よ。
「え!?え、は、えぇ!?」
初めに言ったじゃない、こんなのはどう?って。
全部作り話よ。
あなたの驚く顔が面白くて、つい。
ごめんなさいねウサちゃん。
「もう!魔女嫌いっ!
ボクが怖い話苦手なの知ってるくせに!」
そうだったわね。
怖い時はすぐ誰かに抱き付こうとするものね、あなたは。
「う、うるさいなぁ!
なんでそんな事知ってるんだよー!
ボク、魔女の前で怖がったの今が初めてなのに!」
ふふ、あなたの事はよーく知ってるわ。
そして、あなたも私の事をよく知ってる。
「えー?ボク魔女の事何にも知らないよ?
何聞いてもいっつもはぐらかされるんだもん。」
そうかしら?
あなたは私の事を全て知っているはずよ。気付いてないの?
「ううん、何にも知らないし分からないっ。
なんでボクをぬいぐるみにしたの?
それすら教えてくれないじゃないか。」
あらあら、何変な事いってるの。
あなたは元々……いいえ、もういいかもね。
今までごめんなさいね、ドロシー。
「もういいって?
あれ、今ボクの事ドロシーって呼んだ!
やーいやーい、やっと認めたなーっ!」
ええ。あなたがドロシーよ。そして私は魔女。
全て、あなたの言う通りよ。
「ふふん。
観念しろー、悪い魔女めっ。
なんでボクをぬいぐるみにしたのか教えるんだー!
そして元に戻すんだー!」
ええ、分かったわ。
あなたの願い叶えてあげる。
でも、一つだけ約束…いえ、お願いがあるの。
「えー、魔女のお願いなんて命をよこせーとかでしょ?やだなぁ。」
そんなんじゃないわよ、もう。
……元の身体に戻っても、私から離れないで欲しいの。
嫌ならいいのだけれど。
お願い。
「えー、でも魔女はボクの事からかうし、ぬいぐるみにしちゃうしなー。」
ごめんなさい。それは謝るし、理由も説明するから。
今から数週間前。
あなたはいつも通り友達作りの冒険に出かけたわね。
そして、森の奥で動物たちと踊っているうちに……帰り道が分からなくなった。
「あ……言われてみれば、そんな気も……。」
そして、闇雲に森を歩き回っていたあなたは、この村の近くまで辿り着いた。
「そうそう!
そこで確か、とっても怖い何かを見つけたんだよね。
あ!魔女かな?」
いいえ、私はあんな毛むくじゃらではないでしょう。
人狼よ。
「あ!!そうだった!
それで、人狼がボクに気が付いて、あの恐ろしい目がこっちを睨んで、それで……?
気付いたら、ぬいぐるみだった…?」
ええ、あなたにとってはそうね。
まったく、この身体で人狼から逃げるの大変だったんだから。
「え?それじゃ、人狼から守ってくれたの!?
でも、なんでわざわざぬいぐるみにするのさ…」
それはね。
ああ、もう時間がないわ。
「え、なんだよそれー!今日は急ぐ用事なんてないでしょー?」
……もうすぐ、あなたが目覚めるの。
「え、目覚める?ボクもう起きてるよ?」
いいから。目が覚めたらあなたは元の身体に戻っているわ。
これまでの事は…きっと忘れてしまう。
長い夢のように消えてしまうかもしれない。
でもお願い。私の事、手放さないでね。
それじゃ、またね。
う、うーん…?
なんだか、すっごーくぐっすり寝てたかも…。
ええと、昨日冒険に出て、それで…?
ここは!?
[少女は家を飛び出し、きょろきょろと周りの様子を確認する。自分の住んでいた村ではない事に気づき驚くも、すぐに興奮に目を開いた。]
わあ!新しい村に着いたー!
大冒険だーっ!!
[少女の大声に気付いた村人達が駆け寄ってくる。
少女が無事目覚めた事に、村人達は次々に安堵の声をあげた。]
ええっ!?ボク、村の入り口で倒れてたの?
もう1日早く着いてたら人狼にやられてた、って本当!?
うわー、こわー!!
……あっ!?
[少女はひとしきりはしゃいだ後、我に帰った。
村人達の視線が自分に集中している事に気が付き、生来の引っ込み思案に呑まれそうになったが、手に持ったぬいぐるみをぎゅうと抱きしめると気を振り絞り村人達に挨拶を始めた]
あの、あの!
ボク、ドロシーっていいます!
お友達がたくさん欲しくって、ここまで冒険してきました!
あ、この子はお友達のウサちゃん!
とっても可愛いんだけど、こう見えてすごい魔女なんだよ!
悪い人たちから守ってくれるの!
えい、えいっ!てね!
ほらウサちゃん、ご挨拶して!
[少女は口元を隠すように、手に持ったぬいぐるみを顔の前に持ち上げ、少し声色を変えて話し始めた。]
「こんにちはみなさん。
私、ドロシーのお友達のウサちゃん!
ドロシーは少し恥ずかしがり屋さんだけど、みんなと仲良くなりたいって思ってるのよ。
みなさん、仲良くしてあげてね。」
わー、わー!!
ウサちゃん変な事言わないでよー、は、恥ずかしいなぁ!
[引っ込み思案を誤魔化すための一人芝居を終え、周囲の人達の反応にちらちらと目をやる。
やがて村人達は、一人、また一人と少女を迎え入れる行動を示した。
腹話術を大袈裟に褒める者、少女の頭を撫でる者、少女に帽子を被せようとする緑色の者や、動物の耳を模した髪飾りを付けようとする半裸の男も居た。]
え、えへへ…上手かな?
あ!ボクね、ボク、踊るのも好きなんだよっ!
ね、みんなで踊らない……?
[やや遠慮気味な問いかけではあったが、気の良い村人達はすぐに提案に乗った。
笛を吹き、太鼓を叩き、皆好き好きに踊り始める。
念願だったたくさんの友達にこの村で出会う事が出来、少女の胸は希望に満ち溢れた。
その胸に抱いたウサギのぬいぐるみが一度だけウインクをした事には、誰も気が付かなかった。]
長くなっちゃってごめんねーっ!
魔女さんとボクの事に考えてたら、なんだか吐き出したくなっちゃったんだー。
シェイもありがとにゃー!
そして残り時間あんまりないのにみんなが書き込みにくくなっちゃってごめんにゃー?
にゃーん><
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新