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― 公国軍前進拠点の一角 ―
[旧くからのこの友が自分のかつての名を口にする時は大抵、
そのエキゾチックな顔立ちに揶揄うような笑みが浮かんでいる。
婚約を告げた時には、きっとベリアンなりの祝福交じりに。
任務で下手を踏んだ時、再奮促す為にか「レト」と呼ばれたこともある。
だが、今は違う。
漂う重い沈黙に、首を傾げるのは此方だった。]
………どうした。
[カサンドラ技官の事か。
或いは准将の事で話でもあるのだろうか。
まず意識は先の戦に向くが。]
…、
[カレルを殺した――――
ベリアンの告げる言葉と、事実と、心とが繋がらない。
ひとつ、ひとつ、ゆっくりと繋ぎ合わせてから、]
………は、
[口を開いて、閉じる。阿呆のように二度、三度。
何を言いたくてそうしたのかも分からない。
握った拳をゆると解いて、怖れのようにそれが降りて行き、]
―――ッ!!!!
[反射的にベリアンの胸倉に掴みかかった。紫眼がぐっと近くなる。
言葉にならぬ激情が身体を巡り、反射的に身体が動いていた。
爆発的に外に向かう力と、それを押し込める理性とが働いて、結果小爆発に留まった。手を出す心算はない。ない、が]
死んだ? あいつが?
お前と戦って、 ……もう、
[言葉に出来たのは結局、ただの事実確認のみだ。
もう、会うことは出来ない。
もうあの声を聞くことは叶わない。
空色の中に、いつか彼が語ったような夢のような理想を見つけることも。
カレルの命は永久に喪われてしまった―――]
[紫を睨む赤が、ふっとその力を抜いた。
同時に、千切れんばかりに相手の服を掴んでいた手の力も緩む。
胸元を掴むような体勢のまま、頭だけが床を向いた。]
ベリアンとは冗談も軽口も散々に交わして来たけれども。
……こんなにも、こんなにも、
悪い冗談であればいいと思ったことはない。]
[公国軍大尉として、敵指揮官の一人を討ち取った。
その働きは本来ならば敬意と賞賛を以て大多数の公国兵に伝えられるべきものだ。
けれど、そんな熱狂からは心が遠く離れてしまっている。]
なんっつーか………
…、
正直、まだ実感が無いっていうかさ。
何も言葉が浮かばない。この目で見てもいないからだろう。
[死んだというのであれば、そうなのだろう。
しかし心が追いつかず、潜む心情は苦い。]
けど……
お前が無事で良かったよ。
皆逝っちまったら…… … 戦う理由が減っちまう。
[戦場で見たウェルシュの姿が脳裏に過ぎる。
刃に倒れるカレルの躰を幻視する。
大事な人間達が平和に暮らせる世を作る為に、
友と戦うその矛盾を、口に出来る立場ではもう、ないが。
行間にそんなものを押し込めて、言葉は当て所なく零れゆく。*]
/*
しかし しかし
わかめを食べているのですが、死亡ロールが悉く涙腺に来ますね。ミヒャエルとかノトカーとか、綺麗過ぎて涙無しに読めない。
[市街地で行われた作戦について。]
は。
……ただ、正確には、ラムスドルフに傷を負わせたのは、敵軍の銃撃によるもの。矢張り、カサンドラ技官には上層から抹殺指令も飛んでいた模様です。
敵兵との接触前に、彼女が帝国側の動きを伝えてくれていたのですが、そのような報告も見られました。
ゆえに、帝国軍の手に渡った時点で、彼女の無事は余り期待出来ぬ――と思っていたのですが。
[ラウエンブルク、ラムスドルフには辛うじて「奪還」の意志は見えたものの、状況はすこぶる悪い。帝国に戻れば尚の事であろう。
何処に勝算があって、独断を行ったのか。
まだ、フレデリカの口から聞けていない。]
伏兵に関しましては。
ウェルシュ・ドーベルニュの姿をF6市街地にて確認しています。
ラウエンブルク・ラムスドルフ両名とは別働隊だと思われます。
結局のところ市街地における作戦で、陽動部隊に為せたことは敵兵の数を減らすことのみ。責と仰るならばこちらに。
作戦からカサンドラ技官が敵の手に渡るまでの詳細な状況に関しましては、…
[フレデリカの様子を見、次いで、クロイツを見た。
本来ならば、この場で詳細を明らかにすべきではあるが。]
後程ご説明に上がります。
僭越ながらこちらからベルンシュタイン大佐に申し入れを行いたいこともございます。
[判断を仰ぎたいこともあると匂わせて、
過ぎた作戦については、そのように短く締めくくった。]
通信ですが、カサンドラ技官が攫われた後、
はっきりとした言葉ではありませんが、若干の音漏れを拾っています。
[通信機に視線を落とした。>>333
聞き取れるよう、着替えを行った後も同じ場所に付けてある。]
帝国側の目が光っている中で通信を行えるとは思えぬこと。
既に敵軍側に取り上げられてしまっている可能性、
また、…可能性は薄いとは思われますが通信機の存在に気づかれていない可能性もあり、こちらからは働きかけを行っておりません。
[通信石を持つ他の面々はどうであったか。
ぐるりと見回せば、フレデリカと視線が合う。>>342
ディークが試みてみることを促すのならば、彼女に任せることにする。>>343>>342]
/*
ウェルシュ……!
うわあうわあ。
貰ったカードは大事にしていると思う!
ようやっとヴィンセントと絡めるのも嬉しいな。
何か癒しを貰った気持ちだ。
それにしてもユーリエのドヤ顔とか可愛すぎるんだがどうしたら(
/*
それにしても、
何かの取っ掛かりになればと思ってだけ出したアリーセが思ったよりあちこちで使って頂けてwwwwwww
wwww仕事ぶりにちょっとふかざるをえない
どうもありがとう。
皆愛してる。
/*
なんというか、帝国も公国も一枚岩じゃないのがね。
思惑が渦巻きすぎててそこがまたいい、と思ってしまう今日このごろ。
[会議に戻ってどの位の時間が経った頃か。
ふと、意識が軍議から逸れた。]
…… っ、と、
通信です。
[通信機のスイッチが入る度、独特の雑音が漏れる。
微かなその音を耳が拾ったためだった。
暫し会議卓から距離を取り、壁際で片耳を塞ぐ。]
[会議に戻ってどの位の時間が経った頃か。
今後の戦闘展開についてディークより述べられ、各々に意見が交わされる中、ふと、意識が軍議から逸れた。]
…… あ………?
っ、と、通信です。
[通信機のスイッチが入る度、独特の雑音が漏れる。
微かなその音を耳が拾ったためだった。
暫し会議卓から距離を取り、壁際で片耳を塞ぐ。]
こちら公国軍拠点。カサンドラ技官か?
[呼びかけには返答が無い。
声は確かにカサンドラのもので、聞き取り易いよう明瞭な言葉を選ぶ様からはこちら側に正確な情報を伝える意志が伝わる。
だが、通信機はカサンドラの声だけでなく外の雑音も拾っている。
ざわめきや喧騒からどうやら周囲には多数の帝国軍が居るらしいと知れば、彼女の通信機から音が漏れぬよう、口を噤んで先を聞く。]
………。
[通信機が切れるのを確認し、ゆっくりと襟元から指を離した。
フレデリカにも同じ物が聞こえていたのだろう。
此方を見る目に、固い視線を返した。>>緑11]
カサンドラ技官からの通信を受信しました。
ただし、彼女の周囲には敵軍がいるようで、
こちらからの呼びかけは困難です。
………
ミヒャエル・フォン・デンプヴォルフ大尉が、
退却する帝国軍の後を追い敵本拠地に単独侵入した、と。
そして、通信機が伝えたことには―――
ラムスドルフの手にかかり、 ……戦死した、と。
[言葉も無い。
通信機より受け取った事実をありのまま、告げる。]
デンプヴォルフ大尉の身元確認を、
恐らくは命令されたのか、カサンドラ技官が行っていた様子です。
公国軍側で行方を把握出来なければ拙いと、危険を冒して伝えてくれたのでしょう。
致命傷となったのは魔法弾。
…デンプヴォルフ大尉が、偶然にも金の貴石を持っていた、とのこと。
[そこまで告げて、長い長い息を吐いた。]
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