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──── カークの後ろ (移動中) ────
カーク……ハダリーさんが人狼って本当に…?
[返事が返ってこないのはわかっているけれど。
信じられなくて、信じたくなくて。
何故そう言えるのかという疑問も吹き飛んでしまうほどだった。
────私を助けてくれた人が、人狼なんて…
ふと目を伏せる。
こんな時、壁にぶつかって痛い思いをしないのは本当に便利だと思う。]
どんな事実も受け入れなきゃ。
仕方がない事なんだから。
事実に私の想いなんて、関係ないもんね。
[ハダリーはどこへ行ったのだろう。
タイガのように、ダーフィトに殺されただろうか。
あるいはまだ鬼ごっこしているだろうか。
ハダリーが獣化するような感じはしなかったけれど、彼は本当に人狼なのか。
なんにせよ、もし彼がこの世界に来るようなことがあれば、私は笑って迎えるのだ。
まだあの時のお礼を言っていないから、今度こそ言えるように。
それを言ってしまえばカークにもお礼を言いたい。
けれど願わくば、もう誰も傷つかない未来があればいいと思う。]
カーク………あなたに私の言葉は届かなくていい。
生きて欲しいから。
それで必ず、瀕死の人を助けてあげて。
[私に言われなくても彼は当然のようにそうするだろうから、やはりこの言葉も伝わらなくていい。]
[心配そうに声をかける。
何があったのか、なんて聞かない。
彼女の表情は彼女自身が壊れてしまいそうで、見ていられなくて。
私の思い違いかもしれないけど。
ベルは何か言っただろうか。
また1人にしてと言われれば追わないが、とどまってくれるなら、
"泣きたい時は思いっきり泣いて。
私はいつまででも付き合うから。
それで泣き止んだら
────ダーフィトさんを探しに行こう?"
微笑んでそう言おうと。]
──── 非常階段 ────
[泣いている彼女を見て思う(>>+40)。
"ごめんね、ありがとう"
言葉にはしなかった。できるわけがない。
謝罪は彼女がこの世界にいる事を喜んだ事に対して(>>6:+37)。
感謝はそんな自分の前で泣いてくれた事に対して。
ベルが泣いている間、私は黙ってそこに居ただろう。
本当は背中をぽんぽんとできたらよかったのだけど。
誰かの気配を感じ取ったのは少し後だっただろうか(>>+31)。
周りを見回してもそこには私たちと同じ姿をした人はいなくて、気のせいだと思った。
やがて、ベルが落ち着きを取り戻す。]
もう…平気……?
………うん。絶対どこかにいる。
じゃ、探しに行こっ!!
[ニコッと微笑むとふわりとその場を離れようとする。]
[最後にちらりとカークを見て
────記憶…なくしちゃったんだね。それも"仕方ない事"?起こってしまったから、そうなんだよね。でもね?あなたは殺してないよ。私が見てたから。
想いだけをそこに置くように。
それから来た道を戻っただろう。]
──── 非常階段→??? ────
[ダーフィトを探すため、通路を進む。]
ねぇ、ベル。
ダーフィトさんの行く場所に心当たりある…?
私全然思い浮かばなくって……
あ、でも私がこの姿になった時、"自分の部屋"に居たんだよね。
可能性としてはそこもあるのかなーなんて。
[ただ、何となく言ってみただけだった。
それはないかな、と笑って続ける。]
もう大声で呼んじゃうとかっ!
だぁぁぁぁぁぁふぃとさぁぁぁぁぁぁん!
[いきなり大声を出したから、ベルには驚かれてしまっただろうか。
驚かれたようなら"えへへ、ごめん"と無邪気な笑顔を浮かべて謝るだろう。
やがて道が分かれたなら、私はベルと別れて第一エリアを探そうと。]
──── 回想 10年前 ────
[バイオリンケースを投げつけ、逃げる。
どうやらそこはかなり大きな家らしかった。
一つ扉を開ければ長い廊下に出て、3つの扉が目に入る。
正面の扉が正解だろう。
開けるとそこは吹き抜けのホールのようだった。
豪奢なシャンデリアや二つに分かれた階段、大きな時計…そして、一際大きな扉。
────あそこから出れば、きっと外だ!
階段を駆け下りて一目散に扉へ向かう。
しかし、何かがおかしい。男は何故追ってこないのだろう。
そして、この扉に感じる違和感はなんだろう。
扉を開けようとした時、その違和感の意味を知った。
───────────ガシャンッ!
その扉には、違和感の正体────鎖と南京錠が鈍い光を放っていた。]
「あはは、元気だなぁ。
鬼ごっこをして遊ぶかい?」
[私はその場から動けなかった。
楽しそうに笑う男をただ睨みつけることしかできなくて、悔しくて涙が溢れてくる。
男はいつの間にか銃を手にしていた。
────殺されるの?そんなの嫌だ!どこか……逃げられるところ………………ベランダ…?
階段が二つに分かれていてよかった。
男が降りてくる階段と別の階段を駆け上がる。
そして、今来た扉とは反対の扉へ。
────あの窓…!外に出られる!
ベランダというより庭のような外へつながる窓がある。
そこから外に出て、飛び降りようと。
しかし、下を覗いた時、私は固まってしまった。]
けい………さつ…………?
[そこには3人の警官がいた。
男性が2人、女性が1人。
3人は私を見て騒めくが、すぐに1人が私に手を伸ばした。
"受け止めるから、おいで"と。
────よかった……これで助かる………
緊張が解けたのか、自然と涙が溢れた。
震える手を伸ばす。
後ろから、魔の手が迫っているとも知らずに。]
きゃっ…………?!
[突然、私の体が浮いた。
他でも無い、あの男の手によって。]
[警官達の顔つきが変わるのがわかった。]
「捕まえた。
ダメじゃないか。外に出るなんて。
……ん?警察?
…………………僕からアイリスを奪おうとしたね?」
[男は私を立たせて逃げられないようにすると、警官達に銃を突きつける。
静かな言葉の裏にある狂気に全員が動けなかった。
さっに私に手を伸ばした警官が"落ち着いて、話をしよう"と後ずされば男は不服そうに"嫌だね。とりあえず動かないでくれる?"と答えた。
やがて、男が私に銃口を向ける。]
「そうだ………
アイリスと一緒に死んでしまうのも良い……
どうせもう、逃げられない……」
[うわ言の様に呟いて周りを見渡す男。
そこにはいつからいたのか、あるいははじめからいたのか、たくさんの警察が待機していた。
狙撃班もいたのだろう。
男の指が引き金に触れる。
────助けて…………っ!
その時、手を差し伸べた警官と目が合った。
周りの景色が白く霞んでゆく。
私はこの感覚を知っていた。
あの公園で、この男と目が合った時と同じ───
辺りが白に包まれた次の瞬間、3発の銃声が鳴り響いた。]
[それは一瞬の出来事だったのだと思う。
私には驚くほどゆっくりと鮮明に見えた。
1発目は目が合っていた警官が男に向かって
2発目はそれに反応した男が警官に向かって
いずれも命中し、赤色が空を舞う。
男は脇腹、警官は首から────]
[あの時、誰もが銃を構えた
その中にはっきりと感じたんだ
私に対する"明確な殺意"を
そして見た
銃口を私に向ける女性警官の姿を
男が私に向けたものとは比べ物にならない殺意
私に対する憎しみ
きっと向けられた本人にしかわからない
女性警官が何か言っていた気がしたけど
何だったのだろう…?]
──── 資料室 ────(5d)
[笑顔も、仕草も、全部作り物。
何となくそんな気がしていた。
────これが、本性。誤解?私が?人狼とタイガさんが別だと考えたかったと?………そんな事はない!私は、あなたが許せない……!
今私の目の前にいるのは、無表情な男性。(>>+9)
凍りつくような冷たい視線に怖気付きそうになる。
ぐっと奥歯を噛み締め自分を奮い立たせた。
その視線から逃れるように目を伏せる。]
………いいえ、もういいです。
あなたは、人じゃない。それはよくわかりました。
気持ちがないなら謝らなくていいです。
そんなんで謝っても誤った内に入りませんから。
………その目、誰にも向けて欲しくない…です。
["誰にも会わないでほしい"と言ったところで人狼は聞かないだろう。
だからせめてその目を見せるなと言いたくて。
悔しいかった。
よくわからないけどとても悔しくて、腹が立って泣いてしまいそう。
────どうしても目の前の人狼が発する言葉に自虐的な意味を見てしまって。
いや、そんな筈はない。
彼はそのまま本心を言っているのだから。
そう、私は期待なんて、最初からしていない。]
[私の問いに人狼は"さぁ?"と。
その仕草にさえ腹が立った。]
そう、ですか。
[苛立ちを隠すため、静かに言い放ってその場を離れた。]
──── 医務室 ────
[ダーフィトを探してふわりふわり。
次は、医務室を覗いてみようと。
思えばこの姿になってからたくさんの時間が過ぎた。
だんだんと増えていく人。
同時に実体を持った人間は減って行った。
この世界が何なのか未だにわからない。
私が作ったのかもしれないという疑念は晴らせない。
────この世界に、終わりがないのなら。私はこの先もずっと世界を彷徨い続けるのかな?
医務室に入る。
もうそこには誰もいなかっただろう。少なくとも、実体のある人間は。
────ここでカークとハダリーさんと3人でいたんだよなぁ…
数日前の事だけど、大昔のようだ。
ベッドに横たわるように体を横にする。]
あれ……なんか眠くなってきた…………
あはは、この姿でも眠くなるんだ……………
[ゆっくりと目を閉じる。
ここで起こったことを思い出しながら。
いつの間にか意識は────]*
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