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[気がつくと、金髪の少女と、銀髪の青年が対峙しているのが見えた]
…フレデリカ…ヴィンセント先輩…!!
[軍服を血に染めたフレデリカに、近づくヴィンセント。
銃が握られた彼女の手は、ヴィンセントを標的にして…]
っ、―――っ!!!
[駄目だ、と叫んだ言葉は、突然の爆発音と爆風にかき消された]
っ…、ここは…
そうだ、この空き部屋に…ヴィンセント先輩がいて…。
…眠ってしまっていたのかな。
[ぼんやりとしていると、徐々に意識がはっきりしてくる。それと同時に先ほどまで見えていたビジョンを思い出して顔を顰めた]
…フレデリカ。ヴィンセント先輩…
まさか……
[いやな予感に頭を振ると、立ち上がり部屋を後にした]
…泣き声が聞こえる。酷く悲しい…女の子の声…?
[切ない、胸を締め付けられるような声だった。
その声のするほうへと自然と足が向かう]
―東寮・自室―
…ここ…。
[懐かしい扉の前に立ちすくむ。声は部屋の中から聞こえてきていた。ここまで来れば、声の主が誰だかもう予想がついていて。でも彼女がここにいるということは、ひとつの現実を受け止めなければいけないということで。
自分の予想が外れていてほしいと願う心と、募る懐かしさとで酷く複雑な思いを抱きながら、ドアノブに手を掛ける]
[部屋の中は、初めて来た時と変わらないように見えた。
学生が使うには広い、少し豪華なつくり。
懐かしく思いながら見渡し、そして彼女の部屋の中、ベッドの上に膝を抱える姿を見つければ>>+21]
……フレデリカ。
久しぶり、だね。
[声が震えないように必死に努めながら、言葉を掛けた*]
[>>+104顔を上げたフレデリカは初めて会った時よりもずっと大人びていて、離れていた年月を感じさせた。そんな彼女が抱きついてきたものだから、驚いて目を大きく見開く]
フ、フレデリカ?
どうしたの?
[おにいちゃん、と呼ばれるのは初めてで思わず目を白黒させる。
けれど怖かったと訴える様子はまるで小さい子供のようで。]
……大丈夫だよ。
もう怖いことなんてないから。
[子供をあやすように、背中をぽんぽんと優しく撫でた。]
フレデリカ……。
[子供のように甘えてくるその様子は大人になった彼女の姿と食い違っているように見えて。
彼女は「現実」でどれだけ怖い思いをしてきたのだろうと、そっと目を伏せた。]
……うん。一緒なら怖くないね。
僕も…フレデリカに会えて、嬉しいよ。
[本当は嬉しがってはいけないんだろうけど、と思いながら、背中を撫でる]
……そうか。フレデリカも、同じように怖かったんだね。
僕も怖かったよ。君や、ヴィンセント先輩がいなくなってしまって…僕の大事な人が誰もいなくなってしまったように思えて…。
でも、もう大丈夫だよ。もういなくならないから。
怖がらなくていいんだよ、フレデリカ…。
[そっと金色の髪を撫でた]
うん、僕も凄く嬉しいよ。またこうして会えるなんてさ…
でも…そうだな、フレデリカがおばあさんになったところが見れなくて残念かな?
きっと可愛いおばあさんだっただろうし。
[見上げてくる瞳に冗談っぽくそう言って笑うが、彼女が謝罪を口にすれば]
…何も謝ることなんてないよ。フレデリカは、一生懸命頑張ったんだろ?
いっぱい頑張って、偉かったよ。
[彼女の頭を撫でながら、夢に見たビジョンを思い出す。もしかしたらあれは現実のことだったのかもしれないと思い、小さく唇を噛むが]
…そうだ。
[懐から缶を取り出すと、中から鮮やかなドロップを一つ指に取る。]
頑張ったフレデリカにごほうび。
美味しいよ。
[笑って彼女の唇に、ドロップを寄せた**]
―東寮・自室―
うん。
…妹の色んな姿を見たいって思うのは…その、兄として当然だろ?
[首を傾げるフレデリカに小さく笑う。彼女の心中は分からず、ただその子供のような振る舞いに、優しく頭を撫でた。
末っ子だったため自分を「兄」と呼称するのにいくらかくすぐったさを感じつつ、ドロップを嬉しそうに頬張る様子を見つめた>>+183]
……。
[フレデリカに、何があったのだろうと逡巡する。
ベリアンと共に自分の死を見つめてくれた時の様子を思い返し…あの時は昔と変わっていないように見えたから、きっとここにくるまでに何かがあったのかもしれない。
心が、子供に戻ってしまうような何かが。]
……君は、頑張り屋だったものな。
あの頃から…。
[士官学校時代を思い出し、もう一度優しく金髪を撫でた]
[そうしているうちに、近づく気配にはっとなった。>>+262
顔を上げれば、そこには会いたくて、でも会いたくなかった人物の姿]
…ヴィン、セント、せんぱい…?
[大きく目を見開き、唇を震わせる。
次の言葉を告げられないままでいると、大きな手が頭を撫でた>>+263
その感触に、涙が一筋零れる]
っ……・・・・・・
せん、ぱい。先輩っ…!!
[ぼろぼろと涙を流しながら、ヴィンセントの背中に手を回して、ぎゅうと力を込めた]
……ここにいる、ってことは、先輩も…先輩も、もう…?
[涙で濡れた目で見上げた後、彼の服装に視線を落として]
…その服。先輩も、戦っていたんですね。軍人として……。
ああ…フレデリカにも、先輩にも…会いたくなかったのに…
どうして嬉しいんだろう。嬉しいなんて思っちゃいけないのに…。
…3人でまた会えるなんて。
思ってなかったから…。
[ヴィンセントと、フレデリカの背を抱きしめれば、再び涙が溢れた*]
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