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強さ、ね…。
[続けて相手から淡々と語られた言葉に少し考えるようなそぶりを見せたあと、あらためて彼女の横顔を眺めながら]
…俺は今も昔もセンセに守られてると思うけど、たぶんセンセの考えてる強さとは別のものに守られてる気がするな。
[尤も、相手はそれには気づいてないようだが]
―2日目・帰途―
そう言えば、明日で最後か。
[旅館への帰り道。
満井に言われて、ふと思い出す。
正直、行く前は長いと思っていたが、いざ始まってみればあっという間に時間は過ぎていて]
(…早いもんだな)
[最初、修学旅行の話を聞いたときは行くつもりなんてなかったことをふと思い出す。
目の前の満井があちこち説得しにいかなければ、たぶんここにはいなかっただろうと今でも思う]
…また、明日な。
[そう言って、ぽん、と軽く彼女の頭を撫でる。
どうもこの二日間のあいだに癖がついてしまったらしい]
今日は締め出されないように気をつけろよ?
[なんならそのときは俺の部屋に来てもいいんだぞ、と軽口を叩く。そろそろ他の生徒の姿も見えてきたところで、ひらり手をふって別れた]
Sub:さっき言い忘れたんで
To:満井
From:織江
こっちで。
こちらこそ、つきあってくれてありがとな。
それと、明日の自由行動だがセンセはどうする?
今日は俺が行きたいところ付き合ってもらったし、明日はセンセの行きたいところ付き合うつもりでいるんだが、どうだろうか?
―3日目―
[昨日に引き続き、今日も自由観光らしい。
朝から午後3時の京都駅集合までほぼ半日、県をまたいでの自由行動。
正直アバウトすぎる気もしなくはないが、特に異を唱える理由もない]
[学年主任の話も終わり、クラスの面々も各自解散していく。
ひとまず、満井の姿を探して視線を巡らせた**]
Sub:さっき言い忘れたんで
To:満井
From:織江
こっちで。
こちらこそ、つきあってくれてありがとな。
それと、明日の自由行動だがセンセはどうする?
今日は俺が行きたいところ付き合ってもらったし、明日はセンセの行きたいところ付き合うつもりでいるんだが、どうだろうか?
[とりあえず、立ち話もなんだということで歩くように促す。
昨日、暇つぶしにホテルでノートパソコンを借りて検索してたときに
駅の近くに女の子が好きそうな喫茶店があるのを見つけていた。
時間も空いている頃だろうし、そこで今日の予定を決めればいいかと
そこまで考えてふと、前方を見る]
……と。
[信号がそろそろ赤に変わろうとしていた。
急いで渡ろうと、とっさに彼女の手をとって走る]
あ、わり。
[なんとかギリギリのところで渡りきる。
ほっと息を吐いたところで謝って手を離そうとして―――]
……?
[離れない。
どういうわけか、彼女の手を握り締めたまままるで固まったように動かない]
[その後、しばらく無言で格闘したが、どうやっても彼女から手を離すことができなかった]
…は?
[曰く。
「君たちはこの地に眠る何かしらの呪詛を踏み抜いてしまったようだ」
「この呪いを解くには君たちに宿った五行属性の場所へ行って加護を授かるといい」
「あ、ちなみにそっちのお嬢さんは地属性。そっちの男は金ね」
…とのことだった。
ファンタジーやメルヘンじゃあるまいし、と言いたいところだったが、実際にこうして支障が出ている以上、安易に否定することもできなかった]
…ま。とりあえず、行ってみるしかないか。
[自分は別に構わないが、満井にしてみれば色々と障りがあるだろう。
ひとまず今日の15時までにこの呪いを解いて京都駅まで行かなければならない]
ゆっくりできそうだと思ったんだけどな…わりぃな。
[繋がった手の先の満井に声をかける。
これも日頃の行いが悪いせいか。
別段これといって後悔はしていないが、満井を巻き込んだという一点においては素直に反省の気持ちがわく。
この気持ちが長続きしてれば殊勝なんだろうなぁと苦笑いが浮かんだ]
[そして最大の問題は、五行の属性の加護を得られる場所がどこかということである。
空いているもう片方の手で携帯を取り出すと、それっぽい場所を検索してみた]
…そう言えば、東大寺の大仏ってのは銅像だよな。
[某無料のインターネット百科事典のページを見ながら呟く。
他にも、「大仏の原型制作と鋳造のためには大量の土を必要とし」
「東大寺大仏殿は実際に山の尾根を削って造成されたものである」
という記述を見つけることができた。
もしかしたら、土か金、どちらの属性の加護を得られるかもしれない。
満井の同意が得られたならば、ひとまず、東大寺の大仏殿へと向かうことにした]
/*
予定としては、
東大寺→春日大社→金閣寺or伏見稲荷
の順番になるか。
パワースポットとか見てると伏見稲荷あたりが良さげな感じかな。
あとここ縁結びの神社らしいし。
―道中―
―――っと、大丈夫か?
[東大寺までの道の途中、彼女の方を振り向いて声をかける。
自分一人で先行して、彼女の手を引っ張る形になっていたことに
今更ながら気づいたからだった]
…わりぃな。
[全く冷静じゃないな、と。
自分より頭一つ小さな彼女の姿を見て思う。
彼女と自分とでは身長も歩幅も歩く速度も違う。
そのことをいまいちわかっているようでわかっていなかった]
[なんとなく彼女の頭に手を触れようとして…挙げかけたもう片方の手を見て、肩を竦めて手を下ろす。
これでまた彼女と離れられなくなったら目も当てられない。
満井が右手を使えない現状、自分が両手を使えなくなるような事態はできるだけ避けておきたかった]
「…恥ずかしい、です」
[ふと、思い出すのはさっき後ろから聞こえてきた満井の言葉>>504
満井にしてみれば、人数こそ減っていたもののほかの生徒たちの前で
手を繋いだところを見られたことになる。
とりあえず去り際にガンつけてその場は黙らせておいたが、はてさてどう受け取られたものか]
(……。)
[小さくため息を吐く。
とりあえず今は、この手をどうにかするほうが先だろう]
(……。)
[小さくため息を吐く。
とりあえず今は、この手をどうにかするほうが先だろう]
ここからはなるだけゆっくり歩くから。
センセも、無理にこっちに合わせる必要はないぞ?
[彼女の目線に合わせるように屈んで、そう言葉を紡ぐ]
鎌倉のは一応、昔親戚の家にいたときに見たことがある。
あれはあれで関心したものだけどな。
どちらかというと、鶴岡八幡宮のほうが馴染みがあったというか印象深いんだ。
[若宮大路の桜は綺麗だぞ、とつけくわえる]
あれか。
[大仏殿を目の前にして、あらためて建物の大きさに驚く。
途中の寺務所で調達したパンフレットによれば、建設当初は11間(86m)、その後、2度にわたって焼失し、鎌倉・江戸時代にそれぞれ再建されて現在は7間(57m)ほどになっているらしい。
3分の2程度の大きさになってしまったとはいえ、十分に圧倒される大きさだった]
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