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お、おばあさんなんかじゃ、ないよっ!
これからもっと、何十年もしないと、おばあさんにはならないもん!
[隣で一緒に寝ている女の子に、ローレルは慌てて反論します。
まだおばあちゃんになるのは早いのです。
もっと何十年も経って、結婚して、お母さんになって、それからじゃないとおばあちゃんにはなれません。
女の子>>+31はおっとりとした声で、ローレルに呼びかけます。
そうでした、ローレルはなにを忘れていたのでしょう?]
親友のことを忘れてしまうなんて、とんだおねぼうさんだ、と反省しました。
[親友はひとりしかいなかったはず――そう考えかけて、けれどもその疑問は、指に触れた彼女の唇に霧散していきます。]
……ぃ、っ…………
[そう痛くもありませんでしたが、予想もしていない痛みにローレルは顔を歪めました。]
……うー。
[ひどいよ、と訴えるように口を尖らせて親友を見つめます。]
…………あははっ、
[でも、それも一瞬のことでした。
親友に会えて嬉しくないはずがありません。
ローレルはひさしぶり、を言う代わりに、照れたように親友に笑いかけました。]
[なにかが違う、と思うのです。
でも、そう思いかけた瞬間に、混線してくるように░▓░▓▒――正論でした。
痛くないのはただ軽いも░▓▒▒░▓▒――嫌ではありませんでした。
笑っていたのは――何故だったでしょうか?
親友と会えたから、ただそれだけだったのでしょ░▓▒▓█░▓▒ルー▓█▓░░▓▒▓じさ░░▓▒░▓▒▓█░▓た▒けて▓█▓░░▓▒▓█▓░░▓▒░▓▒▓░░▓――――]
[抱き締められて、ローレルの不安は銀を溶かすように消えてゆきます。
こわいものを、たくさん見てきました。
こわいひとたちにも、何人にも会いました。
信じた人が、信じられないかもしれなくて、心細かったのです。
ぎゅっと親友を抱き締め返すと、なにも心配することなどないのだと思えてきました。
名前を呼ばれることは、支配されること。
絵本作家志望のローレルは、それにも思い至ることなく、偽りの親友の背に腕を回しました。
大切ななにかがこぼれ落ちていく気がしたのは、きっと気のせいというものです。**]
[もらって、あげる。
友達同士では、当たり前のようなことのように思えました。
でも、その内容は普通、大切な持ち物とか、温めていた秘密だとか、そういったものでした。自分と相手そのものをやりとりするとは、どういうことでしょうか。]
…………いたい、の?
[痛いのは、嫌でした。
親友の見せた牙を、不安げに見つめます。
あんなのを突き立てられたら、痛くておかしくなってしまいそうです。]
でも、
[だいじょうぶ。
その言葉だけで、冷たい不安も、悲しい記憶も、薄れていくようでした。
おとぎ話の世界の住民に、親友がしてくれると言うのです。
抵抗する必要など、もうどこにもないのです。
……それでも。]
[はじめて血を吸われる目眩の中――――
ローレルは思いました。
どうせ、怪我が治るのなら。
どうせ、血をあげて役に立てるのなら。
どうせ、自分が同じことをしたと思い出してしまうと分かっていたのなら。
あのとき、おじさんに食われた女の人は、自分であればよかったのに、と。]
[どうせなら、それを贖罪にしたかった、と。
誰に対しても等しく無礼なことを考えながら。
ついに、口には出せませんでした。]
[血液を失う感覚は、力が、命が、失われていくことそのもののようでした。
首筋に突き立てられた牙への痛みだけが、ローレルを現実に引き留めています。
いいえ、こんなことが現実だったのでしょうか?
よく考えてみようと、ぼんやりした頭でローレルは思い返します。
お城に入るときから、おかしかったではありませんか。
ローレルをいざなうような城の入り口、いつまでも続くようだった廊下、せわしなく動き回る数種類の蔦、おっきなスライム。
蔦に襲われたこと、すぐに傷が治ったこと。
どう見ても、普通ではありませんでした。]
[出会った人達だって、どの人もおかしかったではありませんか。
――最もローレルに忠告を行なってくれたMr.セルウィンは、友達とローレルに信頼を示してくれたようだったのに、いなくなってしまいました。
――おじさんに襲いかかってきた猫の男の人は、人間に戻った途端に謝っていましたし、理由が分からないまま、いなくなってしまいました。
――いきなり囓ろうとしてきたちかちかさんは、怖い人かと思えば、急に鳥さんに飛びかかったりのぼせたりして、いなくなってしまいました。
――とても綺麗な声の鳥さんは、上品なご挨拶をしたのに、やっぱり血を欲しがって、最後には捨て台詞まで吐いて、いなくなってしまいました。
――助け起こしてくれたあるなんとかさんは、おはなしできるかと思ったのに、ガラスを破って飛び降りて、いなくなってしまいました。
――面倒見がいいかと見えたジャンさんは、……いなくなったとは言わないのでしょうけれど、どうしてか、残酷なものから逃げだそうとはしませんでした。
――最後に会えたけれど、最後まで顔を見られなかったおじさんは、░▓▒▓█░▓
ローレルの思考は途切れます。]
[喉が渇いた、とローレルは思いました。
お城に来てから、血を失うのは二度目です。
目を開けて、訴えます。]
…………おみず、
[いいえ、欲しいのはお水ではないはずでした。
トマトを持っていたMr.セルウィンを思い出します。
欲しいものは、それとも違うようでした。]
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1発言に許された87ptぎりぎりになったけどこれスペース入れた方が見やすかったですよね!
でも不思議な満足があります。えっへん。
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そうそう、そういえば何故か分からないのですが、フォントカラーの指定がうまくいかないのです。
蔦が迫ってきているところ、灰色にしたかったのですがブルーになっています。何故だろう。
[墓下のエロスにローレルは目を覆いました。]
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気持ちはすっかり初めての何やらに挑む思春期男子みたいでどうしたらいいのだろう的なときめきと躊躇いと後ろめたさを胸一杯(ランダムによるとCカップ)に感じ取っています。血の吸い方が 分からなくて その あの
どこまで堕ちちゃうんだろうどきどき
メモに衆人環視プレイって書かれるとますます恥ずかしいよね!
[あー、と口を開けてみます。
喉が渇いている、とローレルは感じました。
身体には、うまく力が入りません。
牙が出ない、と困って、頬に手を当てました。
ちらと親友の方を困った顔で見ます。
教えて、というように。]
[口をせいいっぱい開けて、中を彼女にみてもらいます。
くすぐったくはないのですが、歯を撫でられるのは不思議な感覚がしました。
その指が歯茎を撫でる頃になると唾液を飲み込みたくてならなかったのですが、口を開けていなくてはなりません。いい子にしていようと、がんばってローレルは口を開けたままにしていました。]
んー、うぅー……ぁ、
[舌は流石に違うんじゃないかとも思いますが、親友は物知りのはずです。
口の端から流れそうになった唾液を、ローレルはようやっと飲み込みます。親友の言葉――「人間みたい」に、ぴくりとローレルの肩が動きました。]
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