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くまさん?
ううん。くまさんには、会ったことないよ。
[ジャンさんは、くまさんに会ったのでしょうか?
ちっちゃい動物だけだと思っていましたが、とんだ動物園のようです。]
えへへー……。
[なでなでされて、ローレルは嬉しそうに目を細めます。
おじさんの優しいところを説明したくなりましたが、しゃべりすぎては淑女ではありません。
ふたりの様子が大変そうだということに、ローレルはまだ気付けませんでした。]
[くまさんに近付いてはいけません、というジャンさん>>63の言葉に、ローレルは素直に頷きます。
できることなら、お城の中でくまさんとばったり! なんていうことは避けたいと思いました。くまさんとは、森の中で出会うものなのですから。
それとともに、ジャンさんはくまさんと会ったことがあるみたいだなあとも考えましたが、彼の声につられてアルさんを見てみますと――]
…………ちょうちょ?
[舞い遊ぶように姿を見せた蝶に、もしや、とローレルは思いました。もしかするとこのちょうちょも、元々は誰か別の人かもしれません。
しかし、増えていくちょうちょはどうやらひとりの吸血鬼ではないみたいです!]
[きらきらした破片が飛び散ってくることはありませんでしたが、次にローレルが目を開けたときには、アルさんの姿は消えていました。
すぐ足元に、黒い羽だけが落ちていました。]
[ジャンさん>>70が前に出てくれたことで、ローレルは直接の怖い思いをしませんでした。
6(10x1)秒ほどそのまま、庇ってくれた背中の陰に隠れてローレルは息を潜めます。
そうしておずおずと後ろから覗きますが、アルさんはもういませんでした。
Mr.セルウィンやおじさんのいなくなったときとは違って、自分で選んで立ち去った、そういう雰囲気でした。]
怪我はしてない、けど……アルさん、と、ちょうちょが……
[けれども、こういうときにはどう心配すればいいのでしょう?]
アルさんはもしかして、飛び降りるのが好きな人だったのでしょうか。人は見かけによらない、とローレルは思いました。
ねえねえ、じゃあ今からどうしよう?
くまさんを避けて、黄色い鳥さん達を探すの?
[達、と言ったのは他でもありません。
ローレルの探すふたりのことを考えているのです。
ローレルの中ではすっかり、ジャンさんと一緒に他の人を探す気でいました。
そうしていれば、アルさんもその内また合流できるように思えてきます。]
誰かと一緒にいるというのはすごいことだと、ローレルはつくづく思うのでした。
/*
男の人が「大丈夫」「怖くない」「痛くない」なんて言ってるときは、痛いし怖いし大丈夫じゃないの3セットなんだよ。ローレル知ってる。
注射なんて嫌いだよ!
[悲鳴が、あたりいっぱいに響き渡りました。
絹を裂くような、なんてものじゃありません。
全身から搾り出したような、ものすごい声でした。
湿った、大きな音が聞こえます。
液体を跳ね上げるような音。
お行儀の悪い食べ方をするような音も聞こえました。
何でしょうか?
ローレルの聞いたことのない音でした。]
――――――いいえ、違います。
ローレルは既に一度、このような音を、悲鳴を、聞いているはずでした。
――――ああ、そうだったんだ。
[ローレルは思います。
やっと、思い出したのでしょうか?
私を殺したことを、思い出したのでしょうか?]
[ローレルは仲の良かった私を殺して、
その両親は私の家族を殺して、
なかったことにしたことを、
思い出したのでしょうか?
今更になって、気付いたのでしょうか?]
[ローレルの語りかけてくる二十年ばかりの日々を、
絵本作家になるという夢だってろくに叶えられない呆れた彼女の毎日を、
私はすぐ側で見てきました。
ローレルを好きだからではありません。
私には、それしかなかったからです。]
[無意識のうちに抑圧していた殺人と吸血の記憶に、
ローレルは今までずっと気付かない振りをしてきました。
なかったことのように振舞う彼女が、許せませんでした。
覚えていようがいまいが、罪は罪なのです。
ローレルには、そのことを知ってもらわねばいけませんでした。]
きもち、わるい……
[おやおや、ローレルは気分を悪くしてしまったようです。
手で口を抑えています。吐き気を催したのでしょうか?
かわいそうなローレル!
自分がしたこともようよう思い出せないのに、罪悪感がのしかかってくるのでしょうか?
よくぞ、
そんな、偽善めいた、
]
[嘔吐感がこみ上げて、その場に座り込んでしまいそうでした。
つんと鼻を刺す刺激臭は、きっと女の人の░▓▒▓█▓░░▓▒です。
目を開けてしまえば惨劇が現実になってしまうというように、ローレルは目をつぶったまま、口元を押さえました。
それ以外に、できることなど、なかったからです。*]
/*
ジャンさんは丁寧に拾ってくれる方だなあ。とても手馴れていらっしゃる。
手馴れたといえば、ちかちかさんのバランス能力にも感服しております。怖いけど最強キャラにならないダメージ受けっぷりの清々しさ。
少しテスト。79<<流浪人 ジェフロイ>>
[大人しく部屋に入ったときには、ローレルは既によれよれでした。
視線を床に落としたまま、衣服の入った袋を床に置きます。勧められるがままにベッドの上に載って、帽子を脱ぎました。
ジャンさんがお水と言った>>141のでしばし待って、受け取ります>>142。
自分でも気付いていませんでしたが、温泉で長らく過ごしたために、そのお水はとても美味しく感じられました。ひょっとしたら、脱水症状になりかけていたのかもしれません。
グラスを枕元に置いてジャンさんにお礼代わりに頭を下げると、いつも元気いっぱいのはずのローレルはしおしおとベッドに潜り込みました。
最後まで、眠りにつくまで、
ふたりのどちらもを、ちゃんと見られませんでした。]
[ローレルは、浅い眠りの中をたゆたっていました。
どうしたのでしょう、現実逃避でしょうか?
逃げ出したところで、起きたことから逃げられるわけはありません。
ねえ、ねえ。
ショックだったんですか?
でもローレル――いいえ、ローリエ。
信用を裏切られて悲しいんじゃ、ないですよね。
あなたがしたことの残酷さをようやっと思い知ったから、つらいだけですよね。
そんなことであのひとは責められませんよね。
可哀想だとは思わないんですか?
あのひとや、何より、殺された人間が。
――あなたもあのひとと同じなんですよ。]
絵本作家 ローレルは、兎 ツェーザル を投票先に選びました。
絵本作家 ローレルは、青銀 エレオノーレ を能力(襲う)の対象に選びました。
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