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[見たかったのは、こんな表情ではなかった。
せっかく見えるようになったのに。]
お願い…そんな顔しないで…
私は、みんなが笑っていてくれたら、それで…
[かける声は当然、届くはずもなく。
目を覆えば、意識しなくとも皆の会話が聞こえてくる。
もう長年の癖だから、その声から表情も読み取ろうとして。
…聞けば、悲しみの原因は"人狼"だという。
ローゼンハイムが宿内で殺害され、自分を殺した者も人狼であると、そういう話で、]
そんな…この中の誰かが、私を…?
[あの時。背後に忍び寄る気配は誰のものだっただろうか。
吹雪に紛れて、思い出そうとしても特定はできず。
人狼を追い詰めようと、自らの持つ力を行使する人、
不安を口にし、震える人、
誰かを護ろうと決意の表情を浮かべる人を――
――彼らをただ見守ることしか、私にはできないの…?]
―現在―
どうして…どうして…
嫌っ…だって、こんな、
[ヤコブを心配して。
それでついてきただけなのに。
――なのに、なんで、彼が。]
ア、アルビンさん…
やめて、ヤコブ、
死んじゃう、アルビンさん死んじゃうよ…!
[ヤコブの腕を掴んで止めようとしても、その手は彼の身体をすりぬけてしまい。
―――嫌だ。見たくない!聞きたくない!
あとずさり、目を閉じ耳を覆い、必死で拒絶する。
夢であるなら醒めて欲しい。
否定して、否定して、それでも、
…残酷な現実は変わらない。
振り降ろされる鈍重な音が止み、アルビンの死を悟ってしまう]
[――そう、はっきりと聞こえる声によって。
少し離れた所からでもわかる。
彼が――霊魂となったアルビンが、ヤコブに向かって毒づいているのが。
彼はまだこちらに気付いていないかもしれなかった。
パメラもまた――ショックのあまり、声をかける精神状態ではなく。
…現場近くで蹲り、目を背け続けるパメラにアルビンが気付くかどうか]**
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