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― 中庭>>1:+27 ―
[溢れ出る血潮は甘く苦く、喉に熱く。
爛酔の溜息さえ血泡に紛れ。
重なる影は
闇色の翼が花茎を打って力強く広がり、
何処かに御座す白絽侯の眼を遮るように
全てを影の下に覆い隠した。
――薔薇園には、肉を穿ち引き裂く鈍い音と、
淫靡に籠もる水音だけが満ちて。
全てを見知るは血飛沫に濡れた薔薇のみ。]
― 地下迷宮 ―
ああ、愛しき我が
[くつくつと笑い声響かせ、石畳を闊歩する]
そんな可愛らしいことを考えていたとは。
[城の玄関ホールでは、花や小鳥の意匠に紛れて鴉の彫刻が血子を見下ろしている。
瞬かぬ黒石の瞳が一挙手一投足を見逃さず見つめ続け、耳はどんな囁きをも拾う、
哀れな
お前はただその小さな
愚かしく考える必要など無いのだ。
― 地下迷宮 ―
[低く口遊む交響曲の旋律に合わせ、
重い杖を指揮棒のようにかろがろと振り、拍子を取る。
それは唐突に霧の中から、友の名を呼んで泣き叫ぶ雛仔の前に現れた。]
おや。
また逢ったね、新酒の仔よ。
[ふ、と微笑みかけ、大きく両手を広げた。
壮麗な黒衣に整えられた髭、消えぬ微笑。
鎖に繋がれた身に暴虐を加えた男だと、雛仔は思い出すだろうか。*]
― 書斎 ―
[影の中できろりきろりと鴉の目が動き、
本を手に取る
見事書棚の仕掛けを見破った>>149のを見、瞬かぬ眼をきろりと回した。]
《 クゥルルル…… 》
― 地下迷宮 ―
これはこれは蛇殿。
[優雅に腕を振り、腰を曲げて一礼。
同族の主催者に慇懃な礼を返し]
ふむ。
熱とスパイスを少々ね。
[薔薇園でのやり取り>>2:+3を知らぬものには分からぬ言葉を吐いて、涼しい顔で微笑んだ。]
[その笑んだままの目で、恐怖に打ち震える雛仔を見下ろす。>>+23>>+31
一見して物柔らかな物腰、温厚な微笑を作っているが、
その双眸は。]
ああ、詰まらないねえ。
もう折れてしまったのかい?
あんなに威勢良く私達を罵倒していたのだから、
もっとたっぷりと愉しませてくれると思ったのだが。
[如何にして獲物の臓腑を引き摺り出そうかと思案して悦に浸る
猛禽の眼]
[蛇の同族の言葉の毒が雛仔を散々に打ちのめすを眺め、
その傍らで素知らぬ顔。
主催に敬意を表し、第一に獲物を嘖む機会を譲ったのもあり、
白絽侯の手並みを間近で見物したき思惑もあり、
哀れっぽく跪いて嘆願する雛を置き去りにして、
銀蛇が闇に姿を消す>>+33を見届けて]
……さて
[改めて雛仔に向き直り、破顔一笑]
君の友人のタクマは蛇殿が罰すると仰っているので、
私は君を躾けるとしようか。
[ごてごてと宝玉の飾りを付けた黒杖が
腕の一振りで鋭き棘をびっしりと蓄えた茨の鞭と化す。
鞭は風を切って唸り、床を打ち据えて鋭い破裂音を響かせた。]
そうそう。
好きなだけ泣いたり叫んだりして構わないよ。
私は決して途中で止めたりはしないから。
[慈父の如く、莞爾と笑った。*]
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