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[そうやって見送ったのには他にも訳がある。
シュテルンが考えたいこともあるのだろうということもあるが。
この扉を壊すには意志と力。そして足りなければ代償が必要だ。
ならば、意志をもって開かぬというならば、シュテルンとどうするか揉めるようになる前に、代償を自身をもって支払えばいい――と
あるいは、もう一つの企みをするならば、迂闊なことを表情にも視線にも乗せることなく。
広間を後にした]
― 魔王城付近 ―
[仮装を返して着替えて出ていけば、こちらを発見した黒馬のゼノが近くまで歩いてくる]
少々難がおきたが帰る見込みがつくかもしれない。
[鬣を撫で、澄んだ眼を見つめる。
こいつもちゃんと返してやらなければならないとの決意を抱いた*]
― 回想 ―
[好きにするといいながら、大事に扱われ、求められているのがその腕の強さから、吐く息の熱さから、囁く声から伝わって眩暈がしそうだった。]
そうかな。…そうか。
[似合わないと言われて苦笑する。魔女と言えば老婆だからなと、こちらは自らの名が似合わない理由が見えずに、ただ男の笑みにつられるようにして口元は笑みを形作る。]
…敵だから、わたしは見つけもらえた気がする。
[おそらくただの娘では、この男の眼前には石程にも映らなかっただろうと。
そう思えばシュテルン・ダルスバーレイという役割にはまた違った理由が生まれてくる。]
[与えられた役割だったが、演じる事には誇りもあった。仲間もいた頃は特に。
だが一人になり、シュテルンの責務すべてを背負い、ただひたすらに走る事には限界もある。
英雄の皮が剥がれれば、名以外は何も持たない一人の娘。
身寄りもなく、心から許せる友もなく、下手をすればその存在すら危うい小さな存在は、そんな自分こそを見てくれる手を取った。
秘密を知らせ、逢瀬を重ね、言葉を交わしてそして。]
……うん。
[敵ではないと、英雄ではない自分が欲しいと、一番望んでいた言葉を熱を込めて告げる人へ、嬉しそうな笑みを向ける。
伝えた言葉に言葉もなく、ただ幸せを噛み締める男を見つめる。
同じ気持ちなのだと、ひしと伝わり、伝えるように。]
[口内を舌に蹂躙され、耳は水音に犯される。
喉奥に唾液を流し込まれてそれを受け入れ飲み込み、はっと吐き出す息と共に、ツヴィンと名を紡ぐ。
今は投げ出して逃げる事は許されない。
シュテルンという名から解放される時が来るまでは。
あるいは、いつか戦争が終わるまで。
死んだ仲間から託され、背負った物も想いも大切なもので。
それは同時に呪いでもあるのだと、目の前の男が指摘したが。
それでも、捨て去る事の出来ない、もはや自分の一部で。
だから囁きに目をあけ、オリーブ色の瞳を見つめて返し。
告げられた言葉に瞬いた。]
帰って、いいの?
[驚いたように問う。]
わたしは、英雄である事以外、何の価値も……
[求めているのはそこではないと、理解していても言葉が出る。]
それでも、いいの?
[決して忘れないようにと、心の奥底に深く、オリーブ色が焼き付けられる。
後に忘れてしまった表層の奥に男の姿は然りと残り、結果隣にいるだけで、言葉を交わすだけで消えたはずの様々な物はゆっくりと取り戻されてゆくのは先の話。
今は裁かれるために腕を伸ばし、抱き上げる手に身を任せて。
寝台の上に運ばれると宣言した通りに好きにされた。
服に手がかかると、自分で手を出して言いのかわからずにじっと動けずに。
男が服を脱ぐのもじっと下から見上げていた。
見ながらぼんやりと、他人の、男の裸を見るのなんて久しぶりだと、亡った仲間の事を思い出しもした。]
…世事はいい。
傷だらけだろう、どこも…。
[大きな傷から小さな傷まで、身体のあちこちに残る英雄としての傷を今は厭うように、手で胸元を隠すようにして押さえて眉根をよせるが、身体が重なればその手も解かれて、受け入れるように手を伸ばす。
清潔なシーツの香りが心地よく、抱擁に肌が触れあうとぴりと痺れるような感覚を覚えて息をのんだ。]
ん…
[飽きずに重ねる唇を、忍び込む舌とその情熱を受け止める。与えられる事が嬉しく、同じ熱を返すように粘膜を犯す舌に、己のそれを絡めた。
くちゅくちゅと鳴る卑猥な音を耳に入れながら、身体を這う手の熱を感じ、擽ったさに時折息を零す。]
っ は……
[柔らかな胸が固い掌に合わせて形を変える度に、その息は熱く深くなって落ちた。
時折男の欲に濡れた顔を覗き見て、求められている事を感じ、自身の欲も満たされて膨れ上がってゆく*]
― 回想 ―
[初めは敵同士、捕虜となった時も、当然のように警戒心を抱かれそれでも時を重ねながら、英雄という役割の奥にいる姿をみた。
自分は勘違いをしていた。英雄というものは偶像だ。どこか空虚で現実性のないものに焦がれたと思っていたが、違う。
希望を与えようと姿でも、勇猛果敢に突撃をする姿でもない。
英雄というものを演じながらも、ただ生きるという原始的で、誰もがもつ強い意志に、そして罪悪感を抱きながらも、戦い、背負い、苦悩し、弱音を吐く姿が、とても人間らしく眩しく思えたのだ。]
[鶫へと伸ばした手は加減もわからぬ故に、想いばかり先行するように強引に。優しく、逃げ出すための羽をもぐことなく、檻に閉じ込める。
時がくれば去るとしるからこそ、より強く。]
価値ならば私が与えてやる。誰も英雄以外のお前に価値がないというならば、なに…競争相手がいなくてよかった。というだけのことだ。
[驚いたように問いを返すグリヴへと冗談めかしながらも]
いいに決まっている。帰ってこい。
[そう、何度も言い聞かせ、寝台へと運んだ]
そうだな。傷だらけだ。
[互いの粘膜を絡めあい、柔らかな胸を掌で思うまま指を沈め手遊びのようにころがしながら、飽きることなく愛撫を続ける。息継ぎの合間、自分の体を厭う、女性らしい仕草に愛らしささえ覚えながら、体の傷については、言葉通り肯定しながら]
だがそれは、お前が誰かを守るために戦ったからこその傷だ。
だから、綺麗だ。
[女性らしい柔らかな造形美とはいえないが、あるがまま細工を施さぬ自然さで戦うために鍛えられ作られた機能美を備え、花を散らされる処女のように甘い蜜の香る彼女は魅惑的でさえあり、その心根にある優しさを表すような傷口を慈しむように、指で、舌で、唇で、なぞり、舐め、啄む。
その躰を、背中を腰を足を、手が唇が這いながら、傷口の一つですら触れてない箇所を亡くすように触れる]
[優しさと執拗さを兼ねるのは、決して逃がさない捕食者の顕れ、いたるところにキスの痕を残し、羽根の一枚一枚まで愛し、時に徴を残すように強く弄り、彼女の反応を見ながら断罪するという言葉と裏腹に、蕩けるほどの愛情が彼女の体の中で渦を巻き破裂するまでと
女陰に這わせていた舌を抜き取り、汗と唾液とで朱に染めたグリヴをじっと見つめ]
…グリヴ。
[既に何度目かわからぬ口づけを交わす。言葉はなく、ただ愛していると口づけだけで伝わる。そんな確信を抱きながら戦士としての痛みではなく、女としての痛みを教えるように、愛しい人と一つになった*]
― 魔王城付近 ―
[扉というのはひっついてくるようだ。いい加減にこのような事態でも驚かなくなった辺り、この国に適応しはじめているのではないか。という疑問はさておく]
…また命を預けるぞ。ゼノ。
[シュテルンが来る前に、済ませよう。と騎乗すると、一度馬首を返し、扉と距離を置く]
[そして剣を抜く。その白刃を向ける扉の向こうで、戻ってきた私の恋人>>452を視界に納め]
駆けろ!!
[軍馬は騎乗主の指示に従い、勇ましく嘶き、一度上半身を逸らすと扉へと向けて一気に駆けだした]
(さらば、戦友)
[恋人の姿>>464が見えたのだ。ならば猶更止まれない。
別れは先ほど済ませた。そしてそれを――優劣をつけたことを承知で、戦友は自分を乗せてかけてくれる。
幾度も命を預けたその背は頼もしく、至らぬ主を乗せて、さぞ苦労をかけたのに、最後まで意を汲んでくれるのを頼もしく思うからこそ、申し訳なく思う気持ちは捨てる。
それだけ確実に。おそらく代償を必要としたとき、その身を捧げようとする彼女を損なわずにいたいのだ。]
おおおおおぉぉぉぉぉ!!!
[だからこそこの一閃に全てを賭ける気持ちで、目前に迫った錠前に向け、速度を乗せて思い切り、剣を振るった 18(20x1)+5]
[結果を見ることなく、剣を当てたと同時に、馬から無様に投げ落とされる。
それこそ、彼女に眼を斬られたときも、落ちることのなかった騎手が、そして脚として数多の進軍をともにし、指揮官としての旗となる標となり、幾度となく命を救ってきた軍馬が主を落とすなど、ありえない。
それが...のかけた代償であった*]
― 魔王城付近 ―
が…は…っ
[速度の乗った馬から急に落下する。頭から落ちることだけは避けながらも、肺の空気を全て吐き出す。
骨は、折れていないか?いや、おれていたとしても、立ち上がらないと、心配をかける。そう思っていたが]
…グリヴ…?
[昔と同じ呼びかたをする鶫の恋人に驚く。
その間に肩を>>473借りることとなり、彼女の支えと剣を棒の変わりにしながら立ち上がる]
[そんな至近距離だから、彼女>>474の視線から逃げられない。
申し訳なさそうにやってくるゼノの姿もあればより答えは明白というものだが]
……ああ、そうだ。何か問題でもあるか?
[あえてそのように否などないような態度をとった]
― 魔王城付近 ―
大丈夫だ。思ったより、私の体は頑丈らしい。
[安心させるように笑みかける。
肩で支えてもらっている状態>>483で強がりをいったところで意味はない。
直後、心配をしていたことなど忘れるほど手荒に、前髪を引っ張られ眼前で怒りを露わにする彼女に苦笑すると]
そうだな。もう遠乗りにもいってやれん。……初めは手や脚などを代償にすることも考えたのだが、やめた。
扉を開けるには意志の力が必要だという。…義手義足。代用が聞くようなものを使っては届かないのではないかと思ってな。だから絶対に成功できると思えるものを賭けた。
[失敗するわけにはいかなかった。その考えの末は命を預ける相手であった]
もし必要となればお前は自分を犠牲にするつもりだっただろう?だから棄てるものと棄てられないものを選んだ。
[優劣をつけたのだ。ゼノとグリヴを比べ、一つを選び、一つを切り捨てる。それでも自分を乗せて走ったのだ。自嘲はしない]
私までお前に自己犠牲を強いてしまっては、私も他の奴と変わらない。…もう何も損なってもらいたくはないからな。
…扉はどうなった?
[役割を演じさせられ犠牲となっていた彼女に、同じことをしたくなかった。だから怒りを向けられようが謝罪はせず、そして確認をしていなかった扉の結果をみて、錠前が叩き壊されているのをみて、ほっと息を吐いた]
……そうか。なら改めて聞きたい。…なんでグリヴはここにいたのだ。
[笑みの中に在る懸念>>485を見つめる。
いつか帰る。そんな言葉にも疑問を抱きながら、痛みに慣れたことで、支えが不要になった体を離し、抜いたままであった剣を鞘に納めた**]
― 魔王城付近 ―
何の意味もないときに無茶などしないが、今回に限っては無理も無茶もしなければならない時だ。
[自分を案じて>>511のことだとはわかるが、わかっていて、きつい言葉を向けられ睨みつけられても、自分の決断が間違っていたなど微塵も思っていない]
私が意志を通すとき。それはいつも強引であることはグリヴは身をもって知っていると思うが?
[今に始まったことことではない、気にする必要などないのに、そこだけは申し訳なく思いながら、彼女にとっての負い目へと這う指を受け入れる。
剣を担うための剣蛸混じりの硬い指だ。だが、心地よい]
とりあえずグリヴが乗ればいい。あれはいい馬だぞ。
[軍馬について>>513は彼女へと薦める。記憶を失っていたころでも確りと乗りこなしていた。というのもあるが、自分が乗れなくなっただけで別れるのが寂しい思いもあった。
とはいえ、これであの王の言葉が正しければ帰れるのだ。扉は開き、ある意味で理想的な形で、だからこそ彼女の心にある棘が気になった。
だいたいは想像はつくが、彼女の口からそのことを聞こうと、視線を逸らされても>>515黙って聞いていた]
[ここの住人と賭けをしたという。それを条件に、不要の道具となったシュテルンがリリーパで処刑直前に、こちらに飛ばされた。その際記憶を失い、今に至る
なんともお伽噺のような話だ。だがそれだと辻褄があう。]
そうか。お前は勘違いしている。
[ならば誤った認識を正す]
私はな。グリヴ…ここ半年ばかり無気力だったよ。
[彼女から見た半年というのは、おそらく逢瀬を重ねた時期だろう。その時は無気力などとは程遠いが、私から見た半年は違う。]
ここに来た時、驚いた。
初めて見る場所が珍しいからじゃない。お前がいたからだ。
なぜ、お前がいて驚いたと思う?こんな場所で立っているのがおかしい。などと生易しい理由ではない。
それはな。半年前に、シュテルン・ダルスバーレイは処刑されたからだ。
[認識をしあっているズレを言葉にする。死んだと思った彼女が生きていて、無茶も無理もしないなどありえない。だからこそ案じられよう責められようとも、退きはしなかった]
[筆舌し難い仕打ちをうけた彼女を想えば胸が苦しく。
その喪失は、軍人を昔のただ淡々と事を成していただけの無気力な男へと変えていた]
その現場を見たわけではない。私に届いたのは報告だけだ。
おそらく…処刑対象が忽然と消えたことで、自分たちが描いたシナリオを実行できなくなることに困り。処刑したことにしたのだろう。
[あるいはまったく関係ないものをお前に仕立てあげたのか。そこまではわかることはない。そんなものは重要ではない]
[手を伸べて彼女の頬へと触れる]
お前はもう導き手として、終戦とのための道具として帰るわけじゃない。そもそも場所が違う、順序が違う。
グリヴは私の元に帰り、私がお前を連れていく。今は私が導き手であり、グリヴが導かれる側だ。
[扉へと、帰る場所へと向ける躊躇いの視線>>523をこちらへと向けさせ、浅葱色の瞳をじっと見つめ]
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