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─ホテル─
[ホテルに着く頃合いになっても蜷」はどこか浮かない表情で。
一生懸命何か話しかけてみても、帰ってくるのは生返事のようなもの。
──何か、悪いことしちゃったかな。]
……どうしよう。
[ぽつりと独り言を呟いて、ふと真理の存在を思い出す。
レポートを書くための日本語を手伝ってもらう、という建前で、蜷」とのことを相談してみようかと考えながら、夕食を口に運んだ。]
─ホテル・客室棟の一角─
[まぁ言わずもがな、男子とは別の部屋なわけで。
偶然隣の部屋に充てられていた真理にまずは相談してみようと立ち上がる。
どこへ行くのかと聞かれれば、真理にレポートを書く手伝いをしてもらうと伝えて、筆記用具も携える。
そして、隣の部屋のドアをコンコンコン、と3回ノック。]
まり、いる?
[そっと扉越しに声をかけてみた。]
[部屋に入れば真理が何やら色んな表情を見せていたが見なかったことにしよう。
快く手伝うと受けてくれた彼女に感謝しながら、レポートをかりかりと書く。
大体書き終えたところで、口を開こうとすると、ドアのところに同じクラスの園部の姿>>506と、それに顔を紅く染めながら心なしかうきうきして見える真理>>565。]
……いいなぁ。
[ぽつりと零れたその独り言にはた、と自分で首をかしげる。
──真理たちの"何"がよかったのかな?
それが"羨ましい"という感情であることを少女はまだ知らない。*]
[真理の言葉>>597にうん、と頷く。]
いって、らっしゃい。
わたしも、もどる、ね。
[お風呂に行くときは呼んで、と続けて、自室へと戻った。*]
─自室─
[真理のいる部屋から自分に充てられた部屋へ戻る。
その表情はどこか暗く、同室のクラスメイトに様子を聞かれても、なんでもないと答えるのみ。
とりあえずは、レポートをまとめてしまおう。]
─レポート─
場所
伏見稲荷大社
概要
日本有数の知名度の高い神社。
稲荷山全てが大社のものであり、「外国人に人気の日本の観光スポット」調査では、1位を獲得している。
感想
森の中の緑色と、鳥居の朱色がとても神秘的。
参道には苔が生えていて、「千と千○の神隠し」のように、異世界へ吸い込まれてしまいそうな気がしました。
[日本語で細かく感想を書くことは難しかったのか、写真から模写したと思われる美しい千本鳥居のスケッチと絵馬の馬の代わりに狐を用いたもの、ついでに昼食として食べたにゃんこパフェについても可愛らしく描かれている。]
[レポートを書き終えて、ふう、と息をつく。
胸に残るぐるぐるとした違和感は、伏見稲荷大社で蜷」と別れてから未だについて離れない。**]
[真理の声が聞こえればふと立ち上がり、風呂へと行こうとするが、]
もちもの……。
[もちろん日本式の浴場のルールを知らないので真理の持っているものを見て、慌てて荷物から引き出す。
準備が出来るともう一度ドアの方へ駆け寄って、]
うん、おふろ、いく。
……かしきり?
[どういうことだろうと首をかしげながら、真理の歩く方へとついていく。]
Privately reserved...!?
[歩きながらさらりと言われた言葉>>687に目を見開く。
まるでVIP待遇のようだ。]
[だが、続く言葉には少し俯いて。]
うん、ふしみいなり……。
えん、むすび……。
[やなせくん。ぽつりと呟き、顔を赤らめる真理とは対照的に表情を暗くさせるのだった。]
[だが、続く言葉には少し俯いて。]
うん、ふしみいなり……。
えん、むすび……。
[やなせくん。ぽつりと呟き、顔を赤らめる真理とは対照的に表情を暗くさせるのだった。]
− 大浴場(女湯)前 −
[注連縄の張られた女湯の前、自販機が並ぶ湯上がり休憩処でゴロゴロしていたら、女の子たちがやってきた。
一人はさっさとのれんを潜って入ってしまったので、後ろの子に声をかけてみる。]
おーい。
[聞こえてるかな? 逃げないようならお願いごとしてみようかなーと様子を窺っている。
まあ、ロクな頼みではない。]
─大浴場前─
……?
[ふと何かに呼ばれた気がしてきょろきょろと辺りを見渡す。
しかし、自分を呼ぶような何かは見えず。]
ふしぎ。
[その一言と共に、「女」の字が書かれたのれんをくぐる。]
[自分を呼ぶ声>>694にはっと顔を上げて、]
なんでも、ない……たぶん。
[はっきりと言い切れないあたりがなんとも。]
/*
ちょっとまってロルにすごくまようwwwww
かかなければいいんだけどさwwwww
ふっちゃったからさwwwwwwww
はんえいしたいじゃん?wwwwwwwww
やばいwwwwwwwwwwwwww
[のれんをくぐるとすぐ脱衣所で、真理の隣で隠れるようにこそこそと服を脱ぐ。]
うー……。
[こういった施設の経験は全くない。恥ずかしさのあまりに小さくうなって、他の女子より少し大きめな胸を必死に隠しながら真理の後を追った。]
その……誰か、気になる人でもいるの……?
[縁結びって、そういうことだよね……?と。
息を飲んで、ステラの言葉を待つのだった。]
─浴場─
[がらりと扉を開けて床に足をつけるとぺちり、と水分を含んだ石独特の音がする。]
うん、きをつける。
[滑らないようにという彼女の言葉>>729に頷いて後をついていく。
お風呂に入る前に体を流さないといけないのか。そうぼんやり考えていると自分にもかけられて、]
ひゃっ……。
[突然の出来事に思わず身を縮めた。]
[そろりそろりと足を湯に伸ばす。少し熱い。
大丈夫かな、と思いながらもちゃぷりと湯に浸かった。]
あの、ね……。
[真理と同じく、声をひそめながらぽつりぽつりと語る。]
[声は真理に届くかどうかという小ささで。]
ふしみいなり、いく……りゆう、きかれた。
ともだち、ふえたら、うれしい。
だから、えんむすび、いった。
[そこで表情が暗くなる。]
やなせくん、すきなひと、いる?って。
ずっと、わたし、まよわない、うでもってくれた。
でも、うで、はなされた。
……さみしい?かなしい?
わからない。
けど、いやな、きもち。ずっと、する。
[湯の中で縮こまり、顔を水面につけてぷくぷくと息を吐く。
その表情はどんよりとした曇り空。
眦にはうっすらと水滴が浮かんでいた。]
あのね、ステラちゃん。
縁結びって、お友達相手というより……。
恋愛絡みの願掛けをすることの方が多いんだよ。
[ステラの言葉を聞きながら。
相手は蜷」くんなんだ、そうなんだ……と心の中でメモを取る。]
だから、縁結びのお願いをするって言われたら、
お友達が欲しいって伝えないと、誤解されちゃうかもしれないね。
誰か好きな人がいるのかって、思われちゃったかもしれない。
……ちゃんと、そこまでお話した方がいいと思う。
[大丈夫、お話すればすぐわかってくれるよきっと!
と、元気づけるように笑顔を向けた。]
れん、あい……。
[復唱するように呟いて。]
だから、やなせくん、すきなひと、きいた?
……うん。おはなし、する。
[疑問は解消された。けれども、どうにもすっきりしない。何故?と心に問うても、答えが返ってくることはなく。]
やなせくん、いなくなって、やなきもち。すごく、ずっと。
これ……すき?
[まさかのド直球で真理に首をかしげた。]
そ、それは、ステラちゃん次第だけ、ど……。
[どう返事をするべきか。妙なことは言えない。
あれこれ考えた後、ゆっくりと唇を開いた。]
えーと。私は、好きな相手と一緒に居たいって思うし……
その人が居なくなったら、寂しくなってしまうと、思う……。
気まずくなった時なんかは、ずっと万里くんのことばかり、
考えちゃってたし……。
[自分だけ相手を言わないのは卑怯だよね、と。
観念したように、相手の名を告げて語るのだった。]
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