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― ??? ―
……ここは…陣地…?
私は、
何時の間に戻ってきたんだ…
[いくら考えても思い出せない。
忘れているのか、混乱しているのか、それとも今が夢を見ている状態なのか。
記憶がすっかり途切れて分断されたようになっている。
とにかく、報告と状況確認を…そんなことを思いながら、士官学校の校舎に向かって歩き出す。]
[校舎は何故だか、火事で焼けたはずの箇所まで綺麗に修復されていた。
まるで、在りし日の学校がそのまま*蘇ったかのように*]
/*
わかめにまみれてようやく6日目のログを読む…
A村でぴゅあ気味だったヒンメルさんが、超平常運転のたつるたん男性キャラになってた…。 */
― 生前・公国側岸辺 ―
……大丈夫だ。見苦しい所を見せた。
今は、作戦に集中しなければ…な。
[茫然自失の状態で部下に引きずられ、気が付くと陣地内に戻っていた。
フレデリカの遺体は回収する余裕も判断力もなくそのまま、置いてきてしまった。
不測の事態で思わぬ時間が経過している。
射出台、準備できたか。
所定位置に装填!
……一旦、全員を下がらせろ。
私が陣を用いて点火する。
さすがに、これを暴発させるとぞっとしないからな。
[
近づきすぎると、射手が発動直後の魔法に巻き込まれる危険がある為だ。
銃で魔法弾を打ちこむように、との説明はあったものの、誤射で半端な発動をされると自軍に大損害が発生する為、魔法弾の位置を固定する為に簡単な魔方陣を用いる事にした。
地面に慎重に模様を描いていく。方向を計り、通常の地面でも発動できるよう魔石の屑を撒き……]
「――――敵襲!!!
公国の……部隊が―――ッ………」
「少尉!!守備の兵が公国軍に…お下がりくださいっ!!!早くっっ!!」
[フレデリカとの交戦>>5:337で聞こえた銃声は、密かに公国の守備兵をも呼び寄せていた。
作戦開始まであと少しの所で、陣地前方は混乱の中、敵兵との交戦を余儀なくされる。]
―――作戦中止!撤退だ!!!
土台は放置でかまわん!
そっちは
[最優先は魔器の破壊防止。足で乱暴に描きかけた陣を消し、
弾みで通信機の回線が開いた>>3ことにも気づけない程切迫していた。
発射台から
[通信機が拾った声は、隊の異変を自軍に知らせ>>6:*0、魔器の存在を公国側に知らせ>>3…後は何も聞こえない。使用者のいなくなった赤い光は静かな沈黙のみを運んでいた。]
[工兵隊では、守り切った
残った兵士は、涙ながらに
― 学校跡・帝国拠点? ―
……何故だろう。妙に綺麗だ。
この辺りは、先日火をつけられて消失したはずなのに…
[崩れた気配すらない壁を指先でつつく。まるで学生時代に見た記憶を写したかのように、白く美しい色を保っていた。
ゆっくりと学校内に入る。目の前の視界が変わる…]
>>65
…大尉?
辞令の類はもらっていないが、特に軍功を上げた記憶もないし、さすがにそれはないだろう。
まるで、二階級特進じゃないか。
[聞こえてきた友人の声に眉を顰める。何故か、声の主はどこにも見当たらない。]
……―――ウェルシュ?……いないのか?
[周囲を見渡す。辺りにはもやがかかったように、人の気配はするのだが姿が見当たらない。]
ウェルシュ……だよな?
[改めて名前が呼ばれる。
確認する。
姿はやはり見えない。]
願わくば。
私達の進む道の先が、君の望んでいた場所にも通じているように。
[祈りにも似た、願う言葉。
光の足元を見る。
そこには、見覚えのある姿が、物言わぬ物体となり横たわっていた。]
― 回想・05年/帝国内 科学技術庁 ―
[指定された場所は、科学技術庁のロビー。
ノトカーはこの時期、既に軍功を立て各処に名前も知れていて、呼び出しがかかった際は「英雄と知り合いなのか?」と珍しそうに同僚も問われた。
他に人の気配のないロビー内、緑の髪を見つけるとソファまで早足で近づいた。]
…久しぶり。
―――最前線に出ようと思ったら、予想外の位置に入れられてしまったよ。
士官学校の記録って、こういう時にやっぱり考慮されるんだな。
………ノトカー……その……包帯………
[目の前の青年…ノトカーは、昔よりかなり大人びた雰囲気に変わってはいた。
しかし、それも気づけない程目立つのが白い包帯。>>+41
片目全体まで覆うそれを、ついまじまじと見つめる。]
どこで怪我をしたんだ……問題、大有りじゃないか……
「帝国の英雄」って呼ばれているんだって?
[呟きながら、示されるままにソファに座る。
本人が問題ないと言っている通り、顔色は悪くない。
噂で聞く様々な軍功は、自分の知っているノトカーの人物像とはあわなかった。
原因に思い至るだけに、次に会った彼は全く違う人物になっているかもしれない…と、そんな懸念ももっていたのだが、自分の前で見るノトカーは、知っている範囲から大きく逸脱した様子も見えなかった。]
――…焦るなよ。
下手に復帰を急いでも、怪我が深くなる可能性だってあるんだ。
治療できる環境にいられるなら、その間に治しておく方がいい。
……もう、一年になるんだな…
[思い出話に内容が飛ぶ>>+42と、まるで一年前の延長のように今は亡き双方の家族の話題が語られる。
まるで、何もなく再会した友人同士のように、思い出話を引き継いで語る。
…一年前と違っているのは、全てが過去形であることだけ。
軍に入ってからは兄の口調をそのまま模倣しはじめた為、「ヴィンセント」として言葉を交わしているのは久しぶりだ、とぼんやりと思考の隅で思う。]
>>+43
…私が立ち逢うことができるなら、勿論できる限るの事はしたいと思うが…前線だと、遺体から骨を抜くのは難しいかな。
せめて、髪の毛…位ならなんとかなるかもしれないが。
[言いかけた所で、真新しい勲章のようなものを見せられる。]
……なんだ、それは。
勲章…? それとも何かの魔器も兼ねている…?
随分と鮮やかな色の石だな。
…魔石か。私にも回ってくるかもしれない、ということは開発中の「何か」なのだな。
しっかりと預からせてもらうが、これを埋める事がないよう願っておこう。
[渡された勲章をまじまじと見つめて問う。
勲章につけられた石の翠がとても目立つ。
それはまるで、ノトカーの目の色にも見た美しい貴石で…
横に座る青年の目の色が、記憶と微妙に異なる事に気づいた。]
>>+45
……なぁ、ノトカー……君の……目………
[顔を近づけてノトカーの残された左目を覗き込む。
まるで、宝石のようなエメラルドの碧。
やはり、記憶の中の色とは微妙に色彩が異なっている気がする。]
色が……少し…違……
[両手をノトカーの頬に添え、真剣な表情で覗き込む。>>+46
疑問を口にしようとした所で、予想外の発言が耳に飛び込んだ。]
……うちは同父同母兄妹だと言っただろう。
似てきた、ではなく、もともとそこそこ似ていて当然。
何をいまさら…
……ユーリエがいなくなってから、一年か。
うん。わかる。
婚約者がいなくなって、少しでも偲べるものを探したくなるのは、理解できる。
[合わせていた視線を逸らし、ノトカーの肩をぽむぽむぽむと叩く。]
……理解できるからこそ、頼むから、そんな眼で見るな。
ユーリエが居たら、きっと手刀で頭をぺちんとされるぞ。
間違いない。兄として、保証する。
多分今日は、君の精神衛生上からも私は一旦下がった方がいいだろう。
また、用があったら工兵隊まで連絡をくれ。
すぐに駆けつける。だが、今は駄目だ。わかったな。
[静かなロビーは、オープンスペースだがある意味閉鎖環境。
自分の外見で妹を偲ばれても、とても残念な状況にしかならなさそうだと思い至り、ノトカーの頭を包帯ごとくしゃりと撫でる。
色んな何かを誤魔化すように、その場を*逃げ去ったのだった。*]
― 魔器到着日 ―
……あぁ。頼む。
戦況が厳しくなると後方に運ぶのも難しくなるから…
今のうちにと思ってな。
遺言とかじゃないよ。
むしろ、遺言によって託された物…かな。
[魔器を受け取り、後方へ戻ろうとする兵士に一通の手紙を託した。
あて先は、故郷フェルゼンベルクの教会。
中には、
「アイゼンシュタイン家の墓に一緒に埋めてほしい」
との手紙と共に、緑の石のはめ込まれた勲章>>+44が*同封されていた。*]
― 士官学校? ―
…私がここにいる…そして、出発するまでは消失していたり、
存在しなかったはずの建物…
そう…か。
そういうことか。
[拠点だと思っていた場所。そこで自分の遺体と対面し、友人の声を持つ光は戦場の方角へと流れていく。]
…………もし、亡くなった魂がここに集まっているのなら…
[無意識に歩き出す。部屋を抜け、校舎を過ぎ…記憶と変わらない、馴染んだ東寮へ]
[見慣れた廊下。見慣れた扉。
扉の先には…………二人並んだ金色の髪。
一人は先ほど最期看取ったばかりの。
一人は先ほど死を知ったばかりの。
そんな、弟妹のように大切にしていた同室者が、昔と変わらず、懐かしい部屋にいる。
外見に若干の成長の気配はあるものの、見える表情は子供の様な無邪気な笑顔。]
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