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―校門前―
[ジェフロイの姿を探して校内を歩くことしばし。
ラヴィの元かと覗いたものの、ラヴィは拉致誘拐(?)されていた。
なお偶然その場を通りかかったカサンドラ教官は、
「私は何も見ていない」と供述しており……云々かんぬん。
ともあれ、これは戻ってきてから捕まえる方が早いと割り切り、
どこかに出かけでもするかと校門を通りがかった次第である]
―回想:6年前の出来事―
[自分に足りないものは何だろう――…。
あの頃の自分は、そうやってよく自問自答していた。
今思えば、一から十まで。
勉強も、基礎体力も、観察眼も、精神力も。
なにもかも…足りないものだらけだった。
授業を通して。学友と比較して。
ひとつひとつ…足りないパズルのピースを埋めてゆく。
けれど―――当然、自分ひとりじゃ埋まらないものも有る]
[その時の直感に従って、
ソマリは時々練武場に向かうようになった。
ただし彼は練武場基準で考えると、不真面目な男だった。
カレルのように鍛錬をしに行ったのではない。
リエヴルのように組み手を観察していたのでもない。
彼が見ていたのは、ディークの行動――そのものだった。
教師や先輩への態度。
同級生への態度。
後輩への態度。
視野が広く、周りを気遣う力に長けた度量の広さ。
後輩からの信頼も厚く、面倒見の良さはずば抜けている。
天才という呼称は彼には似合わないだろう。
けれど間違いなく、卓越した能力の持ち主だった。
技量面だけでなく、精神面においても]
[何度も、彼が後輩に教える姿を見た。
後輩が、感謝と憧れの眼差しを彼に注いでいるのを見た]
(…――凄ェなァ)
[特にその光景が見たかったから、
教室ではなく、練武場に通ったのかもしれない。
…憧れに似た羨望。
観察することで学べる事柄もあっただろう。
だがそのうち、それでは物足りなくなってきて…]
[人前で努力を見せるのは、本来好きではない。
けれど此処は士官学校。
努力して、足掻いて、自分を高める場なのだ。
だから、]
[ちなみに洗礼として練武場でしこたま揉まれた。
スタミナが無く苦手にしていた実技がマシなレベルになったのは、
きっとその*おかげ*]
/*
5日目にして縁故をぶん投げる俺(
いやあ本当はもっと早く投げたかったんだが、時間足りなくてな…。
村はエピが終わるまでが本番です(キリ
―校門前―
[西寮の寮長であるトールは、
頼もしく武勇に溢れる先輩だと判じてはいるのだが…
なにせあのリエヴルのルームメイトでもあるので、
自然と半歩ほど距離をとった付き合いをしている――というのが
ソマリ側の事情である。
いい人なのだが、いろんな意味で頼りにくい]
―休暇中のある日:中庭―
[誰かさんを探しながら中庭に出てみると、
ジェフロイがラヴィをもふっている日常風景が待っていた。
あと数日で、この光景も見られなくなるのか…と思うと、
なんだか感慨深くもなる]
お、いたいた。
ジェフロイ先輩。
せんじつはおたのしみでしたね。
[勿論、ラヴィ拉致(?)のことを言っている]
…じゃなくて。
あー… 実は、相談ごとがあるんですけど。
ちっとお時間いいですかねェ?
[ひょいとその場にしゃがみこんで。
ラヴィにニンジンの切れ端を差し出しながら、
何処か緊張した面持ちでジェフロイに問いかけた*]
あー、 まァ、はい。…そんなとこです。
[バレバレだった――と
悪戯があっさりバレた子供みたいな顔を浮かべて、
金髪をくしゃりと掻き混ぜる]
…………。
[気を落ちつかせるように、ラヴィをひと撫でして…
そっと手を離した。
掌に残る感触が、ふわりとあたたかい]
…あの、凄ェ唐突だし、身勝手だし、
そもそも何言ってんだかなーだと思うんですけど。
[拳をぎゅっと握り込んで、息を吸う]
俺に、…―――次の東寮の寮長を…任せてもらえませんか?
[蒼氷色の双眸が…真っ直ぐ、
金の眼差しの中に映り込んだ*]
―シュヴァルベ北部採掘場―
へーェ、賑やかなもんだねェ。
[馬から下りると、其処は簡易のお祭り会場のようになっていた。
珍しい鉱石による観光客増を見て、
さっそく商売人らが集まっているらしい。
ちょうどバザールの時期だからだろう、
『バザール出張所!』などの看板を掲げている店まである]
ん? お土産は間に合ってんの。
えー。ちょっと見てけ? あっ、こら! …しゃーねェなァ。
[ちっさなおさげの子供に袖を引っ張られ、結局土産物屋を覗く。
客引きのお子様の破壊力はキケンだ。
…昔を思い出したりも、するから]
俺まだ、噂の魔石を見てねェんだけど……
先に土産って、どうよ。ねェ。
[などとぶつぶつ言いつつも、結局首飾りをひとつ買った。
魔石を模した蒼い石が、革紐に結ばれた簡素なものだ]
ハイハイ、毎度ありどーいたしまして。
ま、がんばれよ。
[おさげの子の頭をぽんぽんと撫でてやる。
半ば強制的な買い物を終えて、今度こそ採掘場の奥へと向かった]
…おやん。
[道の向こうに、見知った色の頭がふたつと、
あんまり知らん頭がふたつ。
特に一番目立っているのが…緑の髪の、]
あれは…ノトカー、かねェ?
あいつの父さん、魔石科学者って聞いたことがあるし…
こーいう場所に興味持っても不思議は無いよねェ。
[遠目に眺めながら、徐々にその距離を詰めてゆく]
よーう、皆さんお揃いで。
一緒に噂の魔石の見物?
[手をひぃらり挙げて声を掛ける。
ノトカーに、ディーク先輩に、
ベリアン…彼とはあまり親しくはないが、
それでも同じ西寮だ。知らぬ顔ではない。
もう一人は……ぱちり、と目を瞬く。
ルートヴィヒとはなんか雰囲気が違うような…似ているような…。
あれ? そういえば双子って噂だっけ…??
つい、失礼にもまじまじと顔を見てしまった]
あっ、すまんすまん。どっちか分からなくて。
双子さん、…だァよな?
[へらっと悪びれなく笑った]
/*
はてさて、ジェフロイはなんてお返事くれるかねェ。
どう転ぶか分からん分、わくわくするな。
…ちなみに全てノープランでお送りしております。
なにせ東寮希望自体、ジェフロイの言が発端だ!
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