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私だってアルビンやリーザが心配だ。
焦る気持ちもわかる。
でも、お前ものことだって心配なんだよペーター。
[たくさんの人の死を見てきたからこそ、
ぽつりと唇からこぼれ落ちる言葉。
小さく息を吐くと、瞳を伏せた]
[防寒着を身に纏いながら、
少しでもリーザのことを知る者がいないかと談話室を見回し]
誰かリーザのことを知る者はいないか?
リーザの部屋に行ったものは?
そこで何かを見ていないだろうか。
全く状況がわからないんだ。
[やってきたシモンへ、いま自分が知っている状況を簡潔に話す。
アルビンが戻らないこと。
そしてリーザの姿がどうやら見えないということを]
窓……?
まさかパメラの時と同じか……?
[宿内はローゼンハイムの事も有り警戒が強いと、
人狼どもが外へ連れ出したのではないかと眉根を寄せる。
人狼に対してはある程度の知識はあっても、
妖精などというイレギュラーは流石に想定になく。
だからこれも人狼の仕業なのだろうと、握り締める拳]
軽く食事を入れたら、行くぞ。
[今にも飛び出しそうなペーターにそう告げた]
[サンドウィッチを口に運び、疲労した体力を僅かにでも取り戻す。
いつでも準備万端だというように手のひらを拳で打ち、
気合を入れて]
ディーター、お前結局朝までここにいてちゃんと寝てないだろう。
無理はしないほうがいいぞ。年には勝てないんじゃないか?
私と村長とペーターと、他に行くものは…?
[軽口をディーターへと放り投げ、くるりと周りを見回した]
それでも私より上じゃないか。
[ふふんとディーターに鼻で笑い、それから小声で]
戻ったら話したいことがある。
後で時間をくれ。
[それじゃ行ってくる、と軽く手をあげた]
[シモンの提案に頷き]
分かった。
昼には一度もどる事にしよう。
[ペーターやほかの捜索隊のメンバーにもそう告げて]
それで構わないか?
すまんな。
[ディーターの返事に口端を緩ませたあと、
もう一度気合を入れるように頬を軽く叩いて]
それじゃ皆行こうか。
オットーも、コイツの面倒を見てやってくれ。
ペーター、お前が先導だ。
さっきの様子からして、何か心当たりがあるんだろう?
[一目散に駆け出したペーターの様子を思い出せば、
彼が思うがままに進む道を行けば、その先にリーザがいるような気がする]
ただし辛くなったら言えよ。
背中にでもなんでもおぶってやるから、無理だけはするな。
アメトークおかしすぎて、あかんwwwwwwwww
マンU確かにエロいわwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
言われなくても、遅れたりしないさ。
行こう。
[外套の裾をはためかせて、吹雪く雪の中へと歩みをすすめる。
後ろから他のみんなが来るのを確かめながら。
絶望の雪の中を、ただひたすらに前へと**]
[容赦なく体温を奪っていく冷たい白闇の中を、
女はペーターの一歩後ろをキープし、歩いていた。
銀嵐の雪はどこまでも厳しく、人を拒絶する。
今までにも何人もの人の命を食らった自然の猛威の中で、
アルビンとリーザもどこかで凍えて震えているのだろうか。
それとも―――……。
嫌な予感は、拭えないまま。胸の中に凝りのように降り積もっていく。
時折ちらりと時計で時間を確認しながら]
ペーター。それから神父様も。
リーザのことで知っていることがあれば、教えてください。
[特に神父に対しては不思議に思うことが多かった。
リーザの失踪を最初に知ったのは、多分神父だろう。
ならばなぜ、あんな早朝にリーザの部屋に向かったのか。
確かに陰日向なく、神父が娘のようにリーザを慈しんでいたことは知っていても、そこだけが解せなかった]
神父様、酷な質問だと分かっていて訪ねます。
どうしてあなたはあんな早朝からリーザの部屋へ?
そこで何を見たのですか?
[まずそこを説明してもらえないと、
彼を無条件に信用できることはできない]
あの取り乱しかたから、あなたがリーザに何かをしたとは思いません。
……けれど。
[小さなが穴がダムを決壊させるように、
一つの疑問がすべてを闇に閉ざすこともある]
[親父はどんな表情をしていただろうか。
あえて後ろを歩く彼を振り向くことなく、言葉を重ねて]
…………嫌な女だな、私は。
[自嘲するように、小声で呟いた]
[村長の申し出に、前を行くペーターの方を見ると]
村長、時計をお持ちですか?
でしたら、二手に別れましょう。
私はこのままペーターに付き添いますので、
村長は家に戻られたあと、反対側を探してみてください。
[あれほどリーザを探しに行くと焦れていたペーターが立ち止まる事を良しとするとは思えず、
やむを得ず二手に分かれる提案をしてみる。
普通の弾丸のままでは人狼には効き目はないかもしれないが、
宿に戻れば自分の部屋に銀の弾丸がある。
人狼に対抗する手段は多いほうがいい]
みんなはどうする……?
[もちろんペーターや神父が寄り道を承諾するならば、このまま皆で村長の家に行くのは構わない。
判断を委ねるように、女は皆を見回した]
物音……?
[やはりリーザは人狼の手にかかったのだろうか。
絶望が胸をよぎる]
……いえ。
私の知る限りでは聞いたことがありません。
[人狼以外の存在がいることを女は知らなかった。
また結社でも聞くことはなかったから、ゆっくりと首を横に振る]
敬虔なものでも、神に背くものでもない、か。
[善も邪もないとはどういうことなのだろう。
神の理に縛られずに自由に生きる妖精だとでも言うのだろうか。
……そこまで考えて、荒唐無稽さに苦笑する]
[実際にアルビンの姿が見えなくなった経緯を考えれば、神父の言うことは至極真っ当だと思う]
………。
[女はどうしたものかと、ペーターの方を見つめた]
[女は知らない。
ペーターとリーザのあいだでどんな会話がなされたのかも。
だから、人間だったと大声で言うペーターへ]
……当たり前だ。
リーザは人間だ。
[人間だからこそ、人狼に襲われたのだろう。
そしてこの雪の中のどこかにあの幼い体をゴミのように捨てたんだと、義憤に奥歯を噛み締めた]
[重い足を引きずるようにして、
来た道を引き返すように銀嵐の中を歩く。
リーザも、アルビンも見つけられないまま。
来た時とは逆に、女は一行の殿を無言で歩く]
…………。
[時折、誰かに語りかけるように周りを見つめては、
防寒着の上から胸元のロザリオを撫でて。
返らぬ声に瞳を伏せた]
シスター フリーデルは、シスター フリーデル を投票先に選びました。
[吹雪く雪の中、声を飛ばす。
宿からは届かずとも、外でなら彼に届くやもしれぬと、
僅かな希望にすがって]
―――……アルビン。
返事をしてくれ、アルビンっ!!
[だけど。
声は帰らない。
もう二度と、あの弱気な声が届くことはないのだから]
……ああ、聞こえない。
なにも、聞こえないんだ。
[深く、息を吐く。
消息が消えて、もう半日以上が経つ。
たくさんの人の生き死にを見てきた女にとって、
彼が生きているかもしれないと希望を持つには、
既に時間が経ちすぎていた]
[力なく宿へと戻る途中に感じた、何かに殴られたかのようなひどい鈍痛。
声を上げることすらできずに、苦痛に歪む顔。
それは、痛みの″共鳴″。
死ぬ直前にアルビンが残した鮮明な記憶が、
痛みとともに女へと流れ込んでくる]
これはお前の痛みか、アルビン……。
[痛む頭を抑え、よろりとよろめく体で。
前を歩く皆とは道を違えて、進む。
女にはわかっていたからだ。
この痛みの先に、アルビンがいることを。
いちばん後ろをを歩いていたからか、
女が道を違えたことを気づく者はいなかった。]
[よろめきながら進んだ路地の先。
なぜか他よりも堆く雪が積もる場所があった]
…………すまん、待たせた。
[その雪の大きさに、女は悟る。
ああ、ここに。彼は眠っているのだと。
積もった雪を指で掻き分け、掘っていく。
重労働に伝う汗はすぐに冷えて体を冷気が蝕んでいくが、
女はそんな事は一切構わずに。
ただひたすら、雪を掻いていった]
[どれぐらい掘っただろうか。
指先の感覚がなくなったのがいつだったかも、もうわからない。
無言で半分氷のような雪を掻いていれば、白の中に混じる赤が見えた。
さらに深く、雪を掻く。
そうして見つけたものは―――…]
アルビン……。
[眠る、相棒の姿]
[きっとこれが致命傷なのだろう。
頭部に残る誰かに鈍器で殴られた傷をいたましそうに見つめて]
……痛かっただろう。
もう大丈夫だ。
すぐに、連れて帰ってやるからな。
[動かなくなった彼を背負い、
皆が待つ宿へ向かって歩き出した]
[銀嵐は。
雪は、容赦なく女から体力を奪っていく。
アルビンを掘り起こす時にかいた汗が冷えて、全身の感覚が鈍くなっていくのを感じていても。
それでもアルビンを放り出していくことはできなかった]
…………はぁ、は、あ…。
[荒い息のした。
霞んでいく意識で思うのは、なぜか古馴染みの青年のことだった]
……馬鹿だな。
何で今更、あんな奴。
[他愛もないいたずらや、些細な喧嘩など。
そんなどうでもいいような思い出が浮かんでは、消える]
[体が重い。
まるで自分の体ではないみたいに、
じわじわと凍りついたかのように動かなくなっていく。
宿の明かりは見えているというのに。
もう足が、
動かない]
……なあ、ディーター。
お前、無事に生き残れたらさ。
いい嫁さん貰え…よ……。
[薄く笑って。
アルビンを背負ったまま、女は眠るように崩れ落ちた*]
[ディーターの声が聞こえる。
昔みたいに、泣く、声が]
……本当に、泣き虫だな。
お前は。
[だから、心配なんだ。
お前一人、残していくのが]
― 307号室 ―
[帰らぬ女の部屋の机の上に、
銀の弾丸と一丁の銃が残されている。
窓から入る光を反射して、
冷たい銃口が新たな主人を求めるようにきらりと輝いた**]
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