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[聊か荒んだ色が言葉に混じるのは若さが故。>>469
稚い自身の性根に、蟀谷を指先で圧して解し。
今度は、言い聞かせるように、少しばかりの屈折を見せ、
唇の形だけで、駄目だ。と小さく呟いた。]
俺とて思い当たる場所は無い。
―――…いや、紅い糸と云う話なら、無くはないが。
[此方にお鉢を回す妹に、無罪を主張して首を左右。>>469
されど、不意に口にしてみるのは呪いと言うよりおまじないの領分。
まさか、此処で清めに祓った代物の後押しとは思えぬが、
そうであるなら、二人で解かねば意味がないと言うのも頷ける。]
……男二人で十分むさ苦しい中に、俺まで混じって如何する。
その手の担当は二人で十分だろう。
夕焼けの中で殴りあうスポ根めいた精神は持ち合わせていない。
[あの二人が持っているかは甚だ疑問だが、あっさりと返して、
取り出されるスマホには、僅か眸を揺らす反応。]
―――…、……。
[徐に己の口元に手を宛がい、違和を飲む。
彼女が余所の男と戯れているのは確かに腹立たしいが、
駄々をこねるには、余りに瑣末で矜持が邪魔をする。
信を疑っているわけでもないけれど、
飲み干しきれない苦いものを喉に覚え、一度だけ眸を伏せた。]
[常ならば此処で皮肉の一つも飛ばしそうな兄は、
あえて沈黙を選び、妹の手を引いて。
距離を空けずに往く先は酒蔵に併設された今西家書院。*]
― 今西家書院 ―
五行説は元々大陸が起源で、日本に入ってきた自然哲学だな。
生滅盛衰の断りを持つ五大元素から成る。
基本的に万物を五種に分けたものなので、
あらゆるものに配当されるが、当然影響の強弱も存在する。
春日大社は主祭により金性が強く、下鴨神社は水性が強い、
……のだが、前者は春日神を主とし、摂社末社が集まる場所だ。
其方に赴いてみるもの良いだろう。
[旧い建造物である書院に訪れた兄妹は、酒蔵の見学を断り、
身に掛かる呪詛について話し合うため、院内の茶席を求めた。
実際に卓も揃えているが平日故に見学者も少なく、好きな場所で待っていれば茶が届く采配。
藺草と木造建築の香りが精神を安定に誘うも、
仄かに淀むものを腹に抱えた男は、注文した茶の湯が届くまで、
縁側で妹を相手取りつらつらと文明の利器から吸い上げた五行について無心に解説中。*]
……、ずるい…
[本当は兄に戒められるのも、胸の柔い所を擽られる心地がして、
決して嫌いではないのに。
声音に微か混じる、妹に甘い兄らしくはない焦れた響き。
切なく掻き立てられて、文句を訴える喉が掠れる]
/*
妹ちゃんの行ったり来たりの感情の揺れ幅可愛いなぁ。
18歳ですからね、そりゃあね。
告白と言うか、ちゅーしたくなりますね。
困っちまいますね。
[ぴたりと合わさる肩、胸元に凭れかかりながら、
そっと彼を盗み見る。
万年反抗期の妹ぶりは、存外身に染みついていたのか。
安堵に気が緩めば、互いに埋めた筈の距離から、
また一歩逸れてしまいそうになる。
――これでは本当に、人の事は言えない。
金髪のクラスメイトに向けた言葉を思い出して、
微かに溜息が零れる]
聞きかじり程度だ。
こう云ったオカルト事に滅法強いのはC組連中だろう。
神社の子供や民俗学ナントカ会に所属している奴も居たはずだ。
[B組を挟んでいる為、噂は微風程度だが時折耳に届くC組事情。
カンペならぬスマホをしまいこみながら相槌を打ち。>>505]
根本的に古かったり、影響力が高いと強いとされるな。
あとは、信仰と云う観点から見れば、
神仏の印象が強いが、無論、自然界にも点在する。
そして、あの坊主曰く、琉璃と俺は火剋金の間柄らしい。
[鎔かされる金と、焼き尽くす炎の陰性。
指摘されれば納得できなくも無いが、
平成の世を生きる現代っ子には今一ピンと来ない。]
―――…例えば、あそこに赤い実をつけた木が在るだろう。
あれは多羅葉樹だ。
[秋に実を結び、落葉を緩やかに始めた庭先の樹を指差し告げる。
大樹の傍には『興福寺より』と書かれた立て札が聳えていた。]
かつては紙の代わりに使われ、葉書の元になったと言われる。
経文を写し、火で炙りて卜占に用い、七夕飾りにも使われた。
……要するに紙の足りない時代の術具だな。
[流石にこれは博識と言うよりパンフレット知識だ。と、
種を明かして彼女の傍に蛇腹折の案内を提出し。]
―――…しかし、火性に因り吉報を呼ぶと成れば、
茶を待つ間に、試してみるのも吝かではあるまい。
駄目で元々、身内の呪詛が焼け、多少排出されるなら御の字だ。
[興福寺より植樹された謂れを持つ多羅葉樹は特に火性が強い。
如何だ?と、兄らしく頼れるところを見せた男は、首を捻って傍らを伺い―――、ハタと軽く息を止めた。]
[肩に掛かるは彼女の自重。知識をひけらかして名誉挽回に徹し、
仔犬と笑うクラスメイトと内心で張り合っていたが、間近の体温に胸が跳ねた。]
呪詛は俺が解いてやるからそう落ち込むな。
髪は女の命なのだろう、琉璃には切らせん。
如何しても上手くいかねば、俺が切る。
大丈夫だ、俺が―――…妹としても、女としても。
しっかり護ってやる。
[言葉を選びつつも指先伸ばし、低い位置に見える頭を慰撫。
砂に指を入れているような心地は、己よりも癖が緩く細い所為。
するすると、撫で梳きながら、必ず。と冗長がちの言葉を重ねた。]
/*
お茶したかっただけなの透けてる兄である。
雰囲気がいいので、ゆっくりしたかったのである。
そして織江くんのところが上手いチョイス!
…ううん。これに落ち込んでる訳じゃないの。
[優しく降る慰めに、小さく頭を揺らす。
もしもの時には、兄が髪を切るからと続いて]
――…駄目。それは、だめ。
幸兄が切るのは、絶対にだめ……
[ふるふると幾度も首を振れば、差し込まれた指が心地よく掠めて]
[頭の芯が霞む感覚、重なる約束の甘さに、
思わずきゅっと瞼を臥せた]
――………、
うん。…それは、うん。
[慎重に、そろりそろりと頭を動かし。
傍らの胸板に深く顔を埋めて――漸く]
……嬉しい。
[素直な感想をひとつ、聞かせられた]
興味云々以前に幽霊やら妖怪やらに縁がなくてな。
全く信じないわけでは無いが、
こうして琉璃まで巻き込まれていなければ、
寝不足なのだろうと無視する程度だ。
[祟られ甲斐の無い現実主義者論。>>509
彼女にまで弊害が出ていなければ、騒ぐ話でもないと一蹴。]
―――ふむ、混沌から対極を経た元素の内の二つだな。
火は金を溶かすと云う関係だ。
五行が人を表す場合、多くは性質に基づく。
火は丙、金は庚、――…金の本質は洗練された真面目な剛健。
その癖、楽天的で軽率、やや優柔不断の気。
[説明をつけたし、指を二本立てての解説追加。
そうして彼女を見やると、小さく笑みを口腔で遊ばせ。]
まぁ、大きくは外れて無さそうだ。
郵便の樹とされたのは大分後だがな。
裏を金属片等で削ると、字が書けるらしい。
―――…やってみて駄目なら余所を当たるまでだ。
この多羅葉が如来の日輪を覚えているなら、上手く行きそうだが。
[太陽は火行の代表。植樹される前はその加護下にいた樹。
一蓮托生と化した妹から快諾を貰い、
縁側より彼女の手を取って下りると、伴い多羅葉の傍へ。
足元に落ちる葉を一枚取り上げ、幹に宛がい掌で隠し。>>510]
―――…あの坊主に簡単な呪を教えられた。
本来はもっと長いのだろうが、
素人が扱って良い物でもないのだろう。
肝心なのは、集中力だとか言っていたが、さて、どうか。
[呪も術も、本来は道具と同じで、要は人の心らしい。
改善したい、変わりたい、祓いたいと願う、確かな決意。
チラ、と妹を覗き、軽く眼を伏せる。
己はやはり、この赤毛を切りたくは無かった。
駄目だ駄目だと重なる兄妹の想う所が同じだとも信じたい。
彼女と繋がる紅い糸を、己は如何しても、切りたくないのだ。]
[そっと口腔で唱える呪。
欲するは目視可能な束縛ではなく、更に深い場所へ垂れる赤き糸。
何処の誰の差し金か、或いはお門違いの縁結びか、
はたまた、日頃の行いによる天誅かは知らないが、
これは自ら手に入れねば意味が無い。]
―――…急急如律令。
[静かに唱えた途端、ジリ、と掌中に熱い感覚が広がった。18(20x1)]
/*
わぁ…。
なんと言うか、ペア村来るとガンガンeyesさんの運気を吸い上げている気しかしない。
本当はもっと揮わない人なんですよ、中の人。
丙の性質は実効的で多動的。
面倒見がよく長男気質、しかし押し付けがましい面少々。
―――…そんなところだったように思う。
俺はあまり占いを信じないが、当たっているか?
[会話の最中、火傷を起こすほどの衝撃ではなかったが、
僅かに片目を眇め、確かに掌に熱が走った。>>533]
………ッ、
[違和感を押さえ込んでから、五指を幹から引き剥がせば、
葉は膿を塗りつけ、焦がしたように黒ずんでいる。
どうやら、多羅葉は答えてくれたらしい。
やはり、元いた場所に溢れていた火行が懐かしいのか。
そんな思考を傾けつつ、ひらりと彼女に示して見せて、
ゆっくりと兄ぶった笑みを見せつけた。]
[妹が傍らで、僧侶を訝しがってはいるが、
何処の世も坊主など生臭い上に胡散臭いに決まっているとの見解。
神仏への信心などからっきしであった。>>544]
―――…ん?
確かに金を鎔かすには一時的な火力ではなく、
長く舐めるように溶解するのが必定だが。
[揶揄を曲解して、当然のように返す男の論。
葉は焦げたが、果たして赤い糸如く絡む髪は如何か。
そっと、武骨な指先で接着した赤毛を掬い>>552]
[無音で腰を折ると、掬った赤毛の結びに唇を落した。
口唇で一度、二度、緩やかに食むと微かに解ける感触を拾う。]
[パッと顔を起こせば、軽減はされたようだ。と、暢気な意見。
妹より更なる半眼を貰えそうだが、丁度そのタイミングで、縁側へと茶が運ばれてきた。―――なるほど、今日は中々ツイている。]
[また一つ、記憶の中心に焼きつけられる光景。
混じり合う赤の境目に、口接ける仕草。
縺れを解くと約束した筈が――二度と解けぬよう、
曖昧に融かしてゆく示唆に映って]
……、幸――…?
[憎まれ口を叩いても、無言の裡に幾度となく
強請ってしまっただろう唇。
未だ触れてはもらえないまま、末端から弄られる倒錯]
バーナム効果を主張させてもらおう。
―――…琉璃に無理強いした覚えはないが。
[まさか、自覚に至らぬは己ばかりと言う事か。
黒ずんだ葉に力を掛ければ、形を崩し芥として地に落下。>>574
呪詛の欠片が解けて、一息吐くと、無傷を示すように掌を見せた。]
……琉璃、如何した?
[縁側に戻りだしたところで、彼女の視線に掴まった。>>576
手繰るように眼差しをぶつければ、眩しげに撓め。]
[―――目的を違えそうになる。
そんな本音が胸の内を過ぎり、不埒だと押し殺す数秒。
彼女の眼差しに熱が燃えているように見えるのは気の所為だ。
融解し、己の形に鋳りそうだなんて都合のいい妄想。
ふい、と視線を外し、常なら振り返らぬが、
神仏に頼らぬ心が僅かに、双眸を動かし盗み見た。]
いつも―――…、態とに、決まっているだろう。
[ぐい、と引き寄せる引力の中、小さな言葉を風に浚わせた。]
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