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そうだな。傷だらけだ。
[互いの粘膜を絡めあい、柔らかな胸を掌で思うまま指を沈め手遊びのようにころがしながら、飽きることなく愛撫を続ける。息継ぎの合間、自分の体を厭う、女性らしい仕草に愛らしささえ覚えながら、体の傷については、言葉通り肯定しながら]
だがそれは、お前が誰かを守るために戦ったからこその傷だ。
だから、綺麗だ。
[女性らしい柔らかな造形美とはいえないが、あるがまま細工を施さぬ自然さで戦うために鍛えられ作られた機能美を備え、花を散らされる処女のように甘い蜜の香る彼女は魅惑的でさえあり、その心根にある優しさを表すような傷口を慈しむように、指で、舌で、唇で、なぞり、舐め、啄む。
その躰を、背中を腰を足を、手が唇が這いながら、傷口の一つですら触れてない箇所を亡くすように触れる]
[優しさと執拗さを兼ねるのは、決して逃がさない捕食者の顕れ、いたるところにキスの痕を残し、羽根の一枚一枚まで愛し、時に徴を残すように強く弄り、彼女の反応を見ながら断罪するという言葉と裏腹に、蕩けるほどの愛情が彼女の体の中で渦を巻き破裂するまでと
女陰に這わせていた舌を抜き取り、汗と唾液とで朱に染めたグリヴをじっと見つめ]
…グリヴ。
[既に何度目かわからぬ口づけを交わす。言葉はなく、ただ愛していると口づけだけで伝わる。そんな確信を抱きながら戦士としての痛みではなく、女としての痛みを教えるように、愛しい人と一つになった*]
― 魔王城付近 ―
ツヴィン!
[思い出した愛称を呼びながら、馬から落ちた男の元へと膝をつき身を案じた。
助け起こそうと、様子を見ながらその背に手を回し肩を貸そうと。]
大丈夫か?何で…
[先ほどの一閃におかしな事はなかった。
バランスも、崩した様子も見られなかったのにと。
思い当たるのはひとつだけ。]
……まさか、これが代償?
[馬に乗れなくなる事が。
それに気づくと、何の相談もなく勝手に行動に移した相手を、じとりと睨んだ。]
……ああ、思い出した。
お前の事も、わたしの事も。
ここに来た理由も、…間際の、戦争が終わった事も。
[話題を変えられるとまだ睨みはしたが、事実を肯定として返し頷く。]
わたしはグリヴ。
シュテルンという役割を全うする4人のうちの一人で、
…いつかお前の所に帰る女だ。
[そう告げ、傍らで少しだけ笑みながら見上げた。
晴れやかな笑みにならなかったのは、戻れば死ぬことと、賭け事の事が頭の隅に残っていたからだった**]
…。
[視線はそのまま、腰に下がる剣へと移る。
扉に差し出そうとしていたのは、剣技。
自分を培い、英雄たらしめる軸になったそれなら足りるだろうと。
それでも足りなければ、英雄の名を、
なお足りなければ命を、差し出すつもりでもあったが。
結局、どれも支払われず、名も剣も命も、収まったままだ。]
私が差し出すのは…命以外は、価値はあるが不要な物で…
だから、よかったのに。
わたしはお前に強いてばかりだ。
その目の事も…。
[負い目でもあり、所有の証にも思えた右の目に、支えとは反対の手でそっと触れる。]
馬鹿。……だけど、ありがとう。
[伝わる想いは十二分と感じられて、嬉しいとは口に出来なかったものの、代わりに指を頬に滑らせて片方の手で包んだ。]
でも、ゼノに乗れなくなって、ゼノどうするんだ。
[戻って来た馬の方を見る。主人を乗せ奮闘した馬を撫でてやりたかったが、肩を貸したままではそれも出来ない。
馬は大丈夫とも悲しいとも問題ないとも取れるような声で鼻を震わせていた。]
あ、扉。
[ツヴィンガーの事に気を取られて、扉の事は失念していた。
視線をそちらに向けると、鍵は壊されその勢いでか、扉は少しだけ隙間を覗かせている。
代償は意志と共に打ち勝ったのだろうと、知れば安堵ともつかない溜息が落ちた。]
― 回想・失踪前夜 ―
わたしはこの為に、死ぬために生きてきたのか…!
[その数日前から、ほとんど軟禁状態だった事を訝しみはしたものの、元々国に忠誠を誓っていた、いうなれば素直だった最後のシュテルンは、大人しく部屋に囚われていた。
外では終戦に向けて人々が慌ただしく走り回り、そのどれもに明るい表情が見られて、それを眺めている事に喜びもしたが。それも、勅命が来るまでの間だけだった。]
[平和な世界に英雄は不要。
出自の知れない、しかも性別を偽った偽者の英雄の存在は、戦時でなければ邪魔にしかならず。
罪人として裁かれ、死をもって秘密を隠匿せよとの命令に、憤りに叫んだ。
罪状は、アムドゥスキアとの密通。
唇が震えたのは、後ろめたい事に覚えがあったからだが、
「その地位を守る為戦争を長引かせた」との一文に今度は怒りに震えた。]
わたし達が、3人が、何のために戦って死んだと思ってるんだ…。
[皆国のために命も、生涯も捧げたのに、この仕打ちはあんまりだと、強く拳を握り壁に打ち付けるが、罪が覆るはずもなく。]
[扉の外には見張りが2人。窓には格子がはめ込まれ容易に逃げ出す事も出来ずに、時間ばかりが過ぎていった真夜中の刻限、夜の窓辺に鳥が居た。
夜中に飛ぶ鳥が珍しく、窓を開けると、鳥はするりと中に入り人の形を取った。]
「始めまして、国に裏切られた哀れな英雄殿」
[丁寧に礼する鳥はこちらの事情を知っているらしい。
驚いていると、鳥は賭けを持ち出した。
こことは違う世界に赴き、無事に戻ってこれるかどうかという賭けを。]
「帰れなければ私の勝ち。
貴方には一生こちらの国で過ごしていただきます。
戻ってこれたら、貴方の勝ち。」
……僕をここから連れ出してくれる、ということか?
僕はここから逃げたいんだから、お前に有利な賭けになるな。
「ええ、だからお互いに実になる話かと。」
[貴方を留めておくことが、我が君の趣向の一つとなりますのでと言われて、成程だから自分を選んだのかと思う。
相手の利と目的が見えれば、得体の無さも薄れる。
そしてこの賭け以外、今の自分が寄る術はない。]
いいだろう、賭けに乗ろう。連れていけ。
もうここには未練は―――
[ない、と言い切ろうとして、胸に刺さるのは恋人の姿。]
…………。
[緩く首を振ると、笑い声が聞こえた。
何が愉快なのかと睨むも、なんとも誂えたような舞台だろうと、鳥羽の男はただ笑うのみ。
不幸を喜ぶ姿に苛立ちを覚えるも、今は何を置いてもあの時誓った約束を守るために、男の差し出す手を取った。
そうして、賭けという名の契約は成立し―――]
― 魔王城付近 ―
……で、気が付いたら闘技場付近の上空に放り出されて、そのまま落ちて気を失った。
頭を打ったのはその時だとおもう。
記憶を無くしたのも、多分。
わたしがここに来たのはそういう理由だ。
…それで、賭けはともかくとして、
わたしは帰ると処刑されてしまう。
だから…
[躊躇うように、鍵のなくなった扉を見上げた*]
― 魔王城付近 ―
知ってはいるが…むぅ、だからわたしが…。
[>>540と言い返すと先ほどの話に戻り堂々巡りだろう。
納得いかないように不満げな顔をするが、強引さにかけては覚えがあるので追加の文句は出なかった。代わりに頬を撫でる。
>>541馬を薦められると、瞬きゼノを見上げた。]
え…いや、いいのか?
それは嬉しいけど…。
[逢瀬の度にゼノと顔を合わせる機会は多く、その聡明さと優しさに主のツヴィンガーを羨ましく思った事もある。
いいのと馬を見れば、馬の方が鼻をこちらに寄せて来た。許すと言っているようで、自然と笑みがのぼる。
それも自身の事を顧みるまでだったが。]
シュテルンが処刑……わたしがここにいるのに?
ああ、でも、そうか、
わたしが居なくなっても、処刑自体行えば、
その後でわたしが出て来たとしても、意味が無いのか…。
[ひょっとしてその代わりに誰かが犠牲になったのかもしれないと思うと眉が下がったが。
そして、自分が死んだと聞かされた後の男の胸中を思うと胸が痛み、堪らず手を取り指を絡め、強く握った。]
……よくわからないけど、わたしはもう死んだことになったんだな…。
[互いの時間のズレは、よく解らない事で片づけ。
懸念が拍子抜けした事に、はぁと息を吐いて視線を下げる。
あまりに急な為、ほっとした、というほどスッキリはしていないが、当面、死ぬ事は無くなったのだ。
そう頭では理解しつつも、感情はなかなか追いつかず。]
連れて行って。わたしの帰る場所へ。
[離す事のないように、重ねたままの手に指を絡め、
二度と離れる事のないよう、力強く握りしめた*]
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