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[こうして話しているところもまた、魔王の知るところなのだろうが構わなかった。
とはいえ、密事にまで及ぶにはいささか気の散る話。]
シズ、 具合はもう大丈夫か?
動けるようなら、この部屋を出て、元の服に着替えよう。
それから、魔王に辞去の挨拶をしていこうと思う。
[ことの発端はあの堕天使の独断専行であり、おそらく魔王は関与していなかったと憶測される。
だが、いまや魔王は一切の手綱を己に帰した。
それはまさに王たる者のありようだ。
礼を通しておきたい──と、生真面目に諮る。]
― 魔王城・個室 ―
[魂を分かつ兄弟の腕の中で、その決意を聞く。]
あなたの居る場所こそが私の居場所。
ですが、わたしたちを必要とする人々は、元の世界にこそ待っています。
そしてわたしもあなたも、ここでは"正しく"在れないでしょう。
[この短い滞在で、自分は二度も意識を奪われた。
兄弟の体は常に瘴気に晒される危険を抱えている。
ここは自分たちが暮らすべき場所ではないのだ。]
ええ。
なにものも、わたしたちの絆を断つことなどできません。
[繋いだ手に、想いを込める。]
魔王に、ですか。
[提案に目を見開いてから、微笑んで頷いた。]
あなたがそういうのなら、行きましょう。
大丈夫。危険はないはずです。
あちらの意思は明瞭に示されていますから。
[魔物、とくに高位のものは契約を重んじる。
あれだけの条件を提示した以上、条件に乗る前にどうこうしようという気はないと踏んだ。
なによりも、礼を通すのは悪いことではない。]
それと…
またローブを借りても良いですか?
[そっと問うのは、自分の恰好を思い出してのこと。
服は借りられるならこのままで、上にローブを羽織れば様にはなるだろうかと少しばかり思案した。]
― 魔王城・個室 ―
[ここでは"正しく"在れない──彼の言葉を受け止め、帰るべき世界を思う。
楽園と呼ぶには程遠い地だけれど、澄んだ青い空の広がる世界。
彼の賛同を得て、試練に挑む前に魔王に挨拶をしてゆくことにし、着替えについては、彼の要求に、無論、と応じた。
実は裸の上にローブでもいいと思っているとか、そんなことまでは言わないけれど。]
── 行こう。 我々の望む未来のために。
[彼を抱き寄せ、額に接吻けて出発を促す。]
― 魔王城・大広間 ―
[小部屋を出て受付に戻り、元の服に着替える。
とはいえ、彼の衣類はすでに破損してここにはないから、自分のローブを羽織ってもらい、聖職者の体裁を整えた。]
この世界の王に拝謁を賜りたく。
[受付の者に依頼して、魔王へのコンタクトを試みる。]
― 魔王城・大広間 ―
[使いが戻り、魔王への面会が叶うことを知らせた。
いまだ雑多な興奮の渦巻く大広間を擦り抜けて、玉座の前へ、彼と並んで立つ。
玉座に寛ぐは黒々と艶めく獅子身の魔人。
その腹に寄り添う全裸に首輪だけの青年の目に助けを請う色がないのを見て取れば、もはやそちらを気にすることはせず、胸に手をおいて魔王へ語りかけた。]
かかる知遇を得ましたこと、得難い機会と存じます。
図らずも陛下の民を害しましたこと、ご寛恕いただきまして、
これより、我が兄弟ともども、元の世界へ戻るため、提示された試練に挑む所存です。
ここへは辞去のご挨拶に罷り越しました。
陛下の用意した試練を、我らが如何に乗り越えるか、
その様を御身の糧とされんことを。
[魔王の示した試練を受けることで、すでにある種の信頼と敬意を表しているともいえる。
ここへはただ礼を尽くしにきたのだと態度に籠めた。
兄弟が何か言うかと、視線を向ける。]
[魔王の返答と、兄弟が告げる謝意を聞くうちに静かに満ちるものがある。]
御身も愛に満たされてあれ。
[兄弟同様、聖印は切らずに告げ、退出の促しに、そのまま後じった。]
− 城の前庭 −
[意識すれば扉はすぐそこにあるけれど、嬾惰な宴会の場で為すべきことでもあるまい。
彼を伴って、城の外へ出る。
懐から取り出すのは、魔界に踏み込むに当たって組織の長から渡された”鍵”
いかにも、この試練に相応しい形だ。]
あの方の慧眼には恐れ入る──
[この鍵を触媒に念を結束し、魔王の試練へと挑むべく、元の世界へと続く扉を封じる錠前に手を伸ばした。
腕の輪の中に彼を囲い込む。]
── いくよ。
― 魔王城・前庭 ―
[この世界に来て錆びついてしまった”鍵”は軋む音をたてて動きを止める。
寄り添う魂を留めんと欲する力のしたたかさ。
帰還のための代償が必要だ。
例えば。
瘴気を吸い込む左手を捧げたら、自分は普通の人間になれるのではないか。
穢れを見ることもなく、意識を蝕まれることもなく。
だが、能力を失えば、彼と組んで仕事をすることはできなくなるだろう。
自分の切なる願いは、彼とともに在ること──]
[自己犠牲を厭わぬ献身は、まさに聖職者の鑑。だが──]
わたしは、おまえがわたしの顔を見られなくなるのも、わたしがおまえの顔を見られなくなるのも厭だ。
我らは互いの半身。
互いに必要としあうふたつの身体だ。
今も、これからも──
おまえと同じでいたい、 シズ。
[失うことですら、互いがより強い絆で結ばれることを望んだ。]
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ここまでの1d20の結果
アデル組 18
シュテルン組 18
リヒャルト組 16
ベルティルデ組 11
我ら 6
イングリッド組 未
フレデリク組 未
素でクリア(16以上)の確率って25%なんだけど、現時点で60%とかw 出目いいな!
同じ印を刻もうというのは、とても魅惑的なお誘いですね。
───ええ。あなたに望まれるのでしたら、
おなじで、いたいです。
― 魔王城・前庭 ―
[求められた犠牲をも「魅惑的」と呼ぶ彼の無垢で前向きな強さが嬉しい。
彼こそが光の門だ。]
ああ、 共に。
愛しいひと。
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絆村は、親密度上げるだけじゃなく、これまでと村後のペアの人生が何かしら大きく変わった、というくらいのブレイクスルーがあるとワクワクだよねー、とか思ってたら、最後の試験で
想定外だったけど熱い。
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全ペア1d20の結果
アデル組 18
シュテルン組 18
フレデリク組 17
リヒャルト組 16
イングリッド組 16
ベルティルデ組 11
我ら 6
お疲れさーん♪ 驚愕の出目でしたね!
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