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親衛隊員 レト は、シェーンバルト王国王子 カレル を占った。
親衛隊員 レトは、灰鋼色の竜 ディルドレ を能力(占う)の対象に選びました。
[最後の命令に、一瞬瞳が揺れるも、顔を上げる頃にはその色はない。
この男、敵には本来容赦はない。
ましてや、人の身でありながら魔王に付く輩など、人とも思いたくはないほど。
とはいえ、親衛隊員にしてみれば主の命令は絶対。]
御意、では王子も後ほどハールトにて。
[言って、即座に馬に乗る。
騎馬隊はローランドの一族の者と共に救助へと向かった*。]
……王子とベネディクト殿、お二人を足して二で割れば、ちょうどいい塩梅なのだろうがなぁ。
[ボソリ。
男にも、ハールト奪回の際、ベネディクトが民間人の振りをした敵兵を容赦なく弓で射させたという話は耳に届いている。
結果、敵兵であったからよかったものの、本当に一般人であれば?
なぜ容赦なく射させたか知らぬ男でも、十分苛烈に思えた。]
ま、お二人が補い合われればいいだけ、だが……。
[やがて、救出の往復は幾度となく行われ、全てが終わったのは数刻後。*]
― 回想・戦いのあと ―
[>>111竜は王子の前に頭垂れた、騎士の言葉を拾っていた。]
…ベネディクトという人間の事は聞いているけど。
[その名はカレルからも良く聞いている。
王子の傍にいるなら、いくらか話した事もあったかもしれないが。]
カレルが居るなら大丈夫だとは思うけど。
出来れば注意して見てやっておくれ。
[諌める力が必要ならば、多少なり既知でありそうな男の方がいいだろうと竜は思い告げる。]
それから、さっきは先導助かったよ。
ありがとう。
[竜がした事は大したものではなかったが。
勇ましき騎士へ、竜は礼をひとつ述べた*]
ああ……。
[聞かれていたのか、と眉尻下げた。]
……彼……ベネディクト殿なりに必死、なのかも、ですね。
本来は戦いになど縁のない御仁が、今やこのような立場。
ましてや、2年も行方知れずの王子を待たれてたのですから。
[男自身も忘れていた。
最初に会った時から、手際の良さを見せつけられていたが、それでも彼は本来は商人。
幾ら元から頭の回転が速いといえども、それだけではここまでの事はやれなかっただろう。
友人である王子の為、だからこそ。]
承知しました。
いえ、こちらこそご助力ありがとうございました。
お美しいご勇姿、さぞ兵たちも心強かったでしょう。
[あの姿は、絶対を確信出来るもの。
そして、士気というのは大事なものだと、男は身を以て知っている*。]
……たしかに。
ましてや戦が長引けば民も苦しゅうございましょう。
御意に。
[こちらも民兵たちを鍛え上げることはできても、恐らくは魔界からやってくる魔物の数に増加には追いつけないだろう、との判断も込み。]
……。
[攫えということは、殺すなということ。
うまく行けばいいものの、その保証はない。
それでも。
エトヴァルトを殺してしまったら、王子は悲しまれるだろう、と。
きっとそれは、甘い考えだと、男は自身でも理解している。
それでも、男は結局こう告げた。]
……御意に。
不在の間、兵たちの事、お頼みしました。
[誰からも反対がなければ、河口への出撃に前後して、男も使者として出向くだろう。*]
― 出立・カトワールへ ―
[2通の新書を受け取れば、男は魔術師と共に転移術にて目的の場所へ向かう。]
[転移術の最中の奇妙な感覚 ―それは錯覚かもしれないが― がどうにも落ち着かない。とはいえ馬で乗り込むわけにもいかないから仕方ないとはわかっているのだが。]
……着いた、か。
[見回すも、魔物の姿はひとまずは見当たらない。
男はこわばってた身体をほぐすように大きく息を吐き、いつでも抜ける様にとサーベルの柄に手を掛ける。]
さて、目当ての人は何処やら?
[叶うなら、エトヴァルトも連れ帰りたいものだ、と思いながら男は慎重に町中を往く。]
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