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そんな…、早すぎる!
これだけの時間で、全員が避難できたの?
[そんなはずもない。
これは、明らかな異常事態である。
そこで、更なる異常が、目の端に映る。
先ほどまで動きを止めていたこの部屋のドロイドが、一斉に駆動し始め、部屋を出ていこうとしているのだ。]
これは… 一体?
どこへ向かうのかしら?
[あらかさまに奇っ怪な挙動ではあったが、それについていけば、何が起こっているかを知る一助になるはずだ。
…はそう考え、暴走するドロイドの群れを追った。]
[ドロイドを追ううちに、レーザー銃を射つ音や、爆発音といった騒音がメイン・サロンから聞こえて来た。
テロリストか何かが、暴れているのだろうか。
そこで何が起こっているのかも知らずに、いくべきか迷いながらドロイドを追っているうちに、一際大きな隔壁の落ちる音がした。]
まあ、あそこに行けば、人もいるだろうし、行って見るかな。
[もし危ないことになっていても、今の状態で、まさか怪我をすることもないだろう。
そんなことを考えながらドロイドから離れようとした瞬間、
シャツを羽織り、レーザー銃を持った男性と、民族衣装らしき服を着て大きな弓を持った女性が、目の前に現れた。]
[さらに驚くべきことに、本来戦闘用ではないはずのドロイドたちが、その二人に襲いかかっていった。]
えっ…?どういう、どういうこと?
[事情を理解できず、ただうろたえる…の前で、二人は弓と銃でドロイドを撃破していく。
そして、確か買い物が出来るエリアであっただろう方角へと進んでいった。]
…ドロイドの、反乱?
[馬鹿げた話だ。だが、そうとしか思えない出来事が、目の前で起きた。
そして、どうやら自分の姿は、誰にも、ードロイドにすらー見えていないようだ。]
[とりあえず、彼らが来たと思われる方角…メイン・サロンの方角…に進んで行く。
そして…その途中で、キャプテン・メリー…船のメイン・システムの、断末魔>>1:#19を聞く。]
「人狼」…?確か、ネオ・カナンを原生地とする、脳に寄生する極微生物…!
何で、何でそんなモノがここに来るの?
[知っているからこそ、その恐怖は大きい。
かつて一つの星さえ滅ぼした、非常に危険、かつ治療法の確立されていない、災厄と呼ぶにふさわしい怪物。]
ーメイン・サロンー
[たどり着いたメイン・サロンは、変わり果てた有り様になっていた。
隔壁は下ろされ、おしゃれな家具は傷だらけのバリケードになり、あちこちに壊れたドロイドが散乱していた。]
ひどい…
[周りを見渡す。
どの人も明らかに疲れ切っている。
迷子の少女が、メイン・サロンを出ていくのが見えた。
ドロイドの暴走は終わり、恐れるのは「人狼」なのだろう。
ダンカン氏の執事が、黒髪の男と天井から降りて来る。
あちこちで、乗務員や乗客が忙しなく、しかし周りの人への警戒を滲ませて動く。]
どうやら、ホントに見えてないみたいねー。
どうしようかしら。
[能天気に呟いてみる。
だが、これは重要に違いない。
もし自分がせめて、文字でも残すことが出来れば。
もはや、こうなってしまった以上、何をしても結果は変わらないのかもしれない。
だが、変わらないのならば、せめて知る努力をしたい。
目の端に、メイン・サロンを出ていき、どこかへと向かう一団の姿が見えた。]
あそこに、行くか。
[人の話を聞けば、きっと何か見えてくるモノもあるだろう。
知り合いがいたという理由もあるが。]
[レストランで、彼らの話を聞く。
ダンカン氏の執事ー名はハダリーと言うらしい、そういえばそう呼ばれていたーは、クルーの中に人狼がいるという。
その話題に反応する者、熱心に耳を傾ける者、あまり気にしていないようにもみえる者。
彼らの内心は、どうなっているのか。]
とりあえず、分かるのは、私に人物観察何てことはできない、ってことか。
[ハダリーにしても、今の彼がどうなっているかなど知るよしもない。
ましてや、他の人など、話したことすらない人も多い。
ただ見ているだけでわかるような偽装なら、あれほど危険とされるわけもない。]
[やはり彼らも、一人でいるよりは集まっているほうがまし、だと考えているのだろう。
レストランから帰ろうとする様子はない。
それは人狼を恐れる故なのだろうか。
それとも、この中に人狼がいると思い、見つけようとしているのだろうか。
あるいは、自分自身が人狼で、機会を伺っているのだろうかーーー
考えは二転三転し、なお深みにはまる。]
…一度、メイン・サロンに戻るか。
[よく考えれば、ここにいるのが全員ではない。
一度、戻って頭を冷やそう。]
[メイン・サロンに戻って、あたりを見渡す。
誰もいない。
先ほどの喧騒が、嘘のように静まりかえっている。
少し、なにもないと知りつつ佇んでいると、
展望ラウンジのほうから、悲痛な、女性の叫び声>>+12が聞こえて来た。
慌てて展望ラウンジに駆け込むと、そこにいたのは、私と同じく宙に浮かぶ、一人の女性だった。
私は、声をかける。届くかはわからないが。]
あー、私でよければ、一緒に考えるよ。
どうも、同じような状況みたいだし。
私はオクタヴィア。あなたの名前、聞いてもいいかな?
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