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天使を騙る者 シメオン は、天使長 ジークムント の夢を手繰った。
――収容所――
[収容所に囚われた者達が、穏やかな挨拶を交わした直後。
クスクスと、密やかな笑い声が響き渡る。
どこからともなく反響するようなそれは、やがて通路の中程で闇が凝り、黒いローブの形を成すにつれて、実体を帯びた肉声に変じた。
数秒の間をおいて、収容所の通路にその姿を結ぶのは、天使めいた容貌の、けれど異質な空気を放つ者]
貴方に妹がいたとは初耳です。
……お久しぶりですね、まさかこのようなところで見えようとは、思いもしませんでした。
[フェリクスに視線を据えながら紡ぐ言葉には、意地悪い揶揄の色が潜む。
双眸を細めて、喜悦混じりの笑みを零した]
天使を騙る者 シメオンは、天使長 ジークムント を投票先に選びました。
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昨晩、結局全く頭が回らずに寝落ちてきた私です……。
今日はもう少し積極的に活動していきたいところですね。
24時間進行の村はあまり入村しないので、ペース配分を思いっきり誤っておりました……。(うなだれた)
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ところで、役職の横に何か見えるのですが……。
★仇敵、ですって……?
つまり、陣営勝利を目指すにはシェットラントを吊り襲撃にもって行かねばならない、という事なのでしょうね。
そしていきなりヒットする絆の所持者……。
私とシェットラントが仇敵という事は、あちらは恋人なのでしょうか。
いずれにせよ、ジークムント様とも雌雄を決する必要がありそうです。
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ところでシェイは果たして、呪狼や呪人を占ってしまった占い師なのか、それとも悪戯妖精なのか……。
前者であるのなら、私のリスクもひとつ減りますね。
とはいえ、実はお話したかったので少し無念ではあります……。
いずれにせよ、この混沌ぶりは愉快ですねぇ。
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さて、そこまで回す余裕があるかはわかりませんが、霧の効果ランダムでも振りましょう……!
それでは挑戦です!
19(21x1)
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ちょッ、この結果……!(笑)
遠ざかるシリアス!
PLですか、PLが問題なのですか……ッ!?(※本来はネタ陣営)
えぇ、貴方の「知り合い」ですよ、フェリクス。
久方ぶりの再会で、古馴染の顔も忘れてしまいましたか?
[愉悦混じりの挨拶に返るのは、フェリクスの険しい表情。
けれど、それを気にする様子もなく、クスクスと含み笑いを漏らす]
もう随分と顔を見ていませんでしたが、お元気そうで何よりです。
閉じ込められるのはさぞかし性に合わない事だろう、と思っておりましたが……。
[そこまで呟くと言葉を区切り、鉄格子の前に佇むユーリエへ視線を移した。
その小さな頭に飾られた花冠に、怯むよう言葉を失うのは一瞬の事]
……こんな可愛らしい「妹」が出来たのなら、思いの他退屈しなかったのかもしれませんね。
[間を挟んで、そう言葉を繋げる]
[また後で来てくれる、という要請は、まるで聞こえていなかったかのような振る舞いで。
ユーリエから再び彼へと視線を引き戻した。
彼の口から続けられた問いに、唇に刻まれた笑みが深まる]
えぇ、私も魔物です。
……私がここにお邪魔したのは、貴方が開放されたいのではないか、と考えたからなのですが。
[目的として上げるのは、そんな勿体ぶるような言葉。
細めた瞳の奥に面白がる色を閃かせながら、鉄格子の方へと一歩踏み寄った]
[今のフェリクスは、シメオンが知る彼と何かが違う。
その原因は、おそらく天界を満たすこの霧だろう。
でも、そんな事はシメオンにとって取るに足らない瑣末事に過ぎない。
彼の内面がどうあろうと、自分が『愉しめる』のであれば、どちらでも構わない。
彼を唆すような囁きに、変貌してしまった彼はなんと答える事だろうか。
そんな歪んだ好奇心が、ちらりと胸の奥で踊った]
……おや、よろしいのですか?
[フェリクスが魔物の誘いに返す答えは、まるで身を切るような決意のこもるそれで。
つい意地悪く、そんな質問を投げ返した。
彼が連れ出されても構わない、と判断したのは、鉄格子の前の少女ゆえだろうか。
ちらりと視線をそちらへ投げて、小さく息を吐く。
ここで彼女に手を出したら、フェリクスはさぞかし感情を揺らしてくれるだろう。
……そう思うのに、妙に気持ちが動かないのは、花冠を乗せた少女が微かに残る記憶の残滓を舞い上がらせるからか。
この私が感傷に駆られるなど珍しい、と少しだけ自嘲気味に瞳を伏せた]
……フェリクス。
貴方が何を警戒しているのかは、理解しているつもりです。
[おもむろに口を開き、ゆっくりとそう切り出した。
さらに一歩、歩を進めると、彼の大事な少女の傍らに並び立つ]
心配せずとも、私が彼女に手を出す事はありませんよ。
私の望みは――、真なる目的は、この天界に不和の種を蒔き、混乱を巻き起こす事。
囚人の幼い少女を拐かしたところで、さほど天使達の動揺は招けないでしょうから。
[ゆっくりとそう言葉を連ねると、檻に掛けられた錠へと指先を伸ばす]
[そっと触れた錠を焦点に、澱んだ魔力が急速に凝り、濃度を増して閃いた。
次の瞬間、ピシリと錠に亀裂が走り、風化したかのようにぼろぼろと崩れゆく。
彼を閉じ込めた牢の錠を壊し、けれどそれ以上踏み入る事もなく、掲げた手を緩やかに下ろした]
その少女の手を引いて、どこへでもお行きなさい。
望むのならば、牢に留まることも良いでしょう。
――おそらく、私が行使した魔力の香を嗅ぎつけて、まもなく天使達が駆けつけて来るでしょう。
その彼らに、二心があって牢の錠を破壊したのではないのだと、説得が通じると信じるならば。
[それは徒らに彼らを弄び、葛藤や苦悩を至上の演目として愉しむ悪質な魔性の悪意か。
それとも、囚われの身の彼らに選択肢を投げ出す気まぐれか。
自分自身にも判断できぬまま、口元を綻ばせる]
魔物が紛れ込んでいる、と天使達へ進言するのも面白いかもしれませんよ。
貴方が心から改心して、罪を償おうとお考えならば。
――いずれにせよ、貴方のお好きなように。
[漆黒のローブの裾が揺らぎ、解けるように輪郭をなくしてゆく。
結実した魔性の気配も同様に、存在感を欠いて、幻のように薄れ始めた。
やがて通路に残されるのは、染み付く魔性の穢れのみ。
耳障りな笑声も、牢を満たす静寂の中へと沈みゆく――]
――泉――
[清らかで静謐な泉は、今は白い霧のベールに包まれてその全容を見渡す事ができない。
けれど、その事が泉の神秘的な雰囲気をより強め、天界らしい神聖さを深めていた。
その透き通った水を覗き込むようにして、畔に佇むのは天使の姿を模した魔性。
唇を緩やかに歪めて、巻き起こる混沌の気配を味わうように目を瞑った]
さて、彼らはいったいどうしたでしょうね。
[思い返すのは、先ほど置き去りにしてきたフェリクスとユーリエの事。
手を取り合って脱出する事を選んだか、それとも――
思案して、胸の内に微かに凝る感傷を断ち切るように首を振る]
……考えても詮無い事です。
彼らがどうなろうと、私はその結果を利用して天界を掻き乱すだけ。
それが私の望みであり、使命なのですから。
[シメオンが天界へ潜入したのは、そもそもが死したシメオンを魔性として作り直した悪魔が、そうするように命じたからだ。
正確には、命じたというより提案した、というべきだろうか。
彼らのやり口は、天使のように規律に縛られ、統率されたものではない。
少なくとも、シメオンの主たる悪魔は個人主義で、面白い玩具を下げ渡すよう、愉快な「遊び」を提供はするが、従えと強要はしなかった]
[そうして、この度悪魔がシメオンに下げ渡したのは、『天界に潜入して、天使達と遊んでおいで』という提案。
天使達の亀裂をより大きなものにする事で、古来から続く争いを、悪魔達の有利に運ぼうという意図の滲むそれだ。
『お前も天使達が憎いだろう?』と、そう囁かれた事を覚えている。
問いかけに、天使を憎いと思った事があったのだろうかと、首を捻った事と同じく]
……或いは、悪魔は私がどこまで堕ちるものか、試してみたいのかもしれませんね。
[あえて強制せず、自由意思で選ばせる事で。
ありそうな事だ、と小さく息を吐き、緩慢な動作で視線を移した]
いずれにせよ、私は次の一手を打つべきでしょう。
天界に、途絶える事のない混沌を。
――天使達の狼狽を、極上の葡萄酒のように味わうと致しましょう。
[霧に包まれて全てが曖昧に濁った景色の中、混乱の気配がする方向を見定める。
くすくすと、密やかな笑い声を零した]
そうしてこそ、私は存在しているのだという時間が得られる。
成すべき事を、にゃさねばにゃ……。
[成さねばなりません。
そう続けようとした筈が、妙に呂律が回らずに言葉が乱れた]
………………。
[思わず口元を押さえたのは、嫌な予感がこみ上げたから]
にゃ、にゃー。
[試しに押し出した声は、完全に猫の鳴き声のそれである。
泉の辺のカエルがぴょこんと跳ね上がり、霧の向こうに姿を消すまでの数分間、珍妙な顔で硬直した。
辺りを漂う白い霧には、奇妙な魔力が篭っていると、わかっている筈だった。
でもまさか、こんな効果が現れようとは思わなかった。
……言葉でもって相手を弄ぶシメオンからすると、これは由々しき事態である。
魔性の者としてあるまじき間抜けな状況に、頬を冷や汗が伝う]
にゃにゃーん。(天界、恐るべし)
[猫語でそう呟いて、顔を覆って項垂れた。
――魔性の者としての矜持を取り戻し、元の余裕の態度を取り戻すまでもうしばらくお待ち下さい]*
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