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[>>346悶えられてるとは露知らず、呪いの言葉はわりと本気で言っていた。森の民の呪いだいつかきっと効くだろう、だってマーティン禿げてるし、などとは言わないが心の中で呟いて。
とはいえ気軽なやりとりが出来るのは、サシャとしては有難い物でもあった。家族を喪ってから、そういう相手は多くない。
伝えた言葉の裏を読もうとしているとは知らず、こちらは純粋な狩りの誘いを、受けてくれたのは嬉しかったが。]
罠わ、ずういぞ。
[熊殺しのサシャが本気出すのも十分ずるいのだが、カークの本気もどっこいだろうから、そこは強気に言っといた*]
― 遠い昔 ―
[森と平原は遠い様で近い。自然を仰ぎ見、国の端で暮らす者として双方の仲は良好だった。時折子供らが交流に来る程に。]
…え、えろるファス?
え、えろうふぁす…えろぅ…
…………えろー…
[草民の名前は森民とは違う響きを持ち、また長い名前は読み難いうえに言い難い。
当時まだ健常であったものの子供のサシャには言い難いので妙な縮め方をしてしまい、早速愛称である「エディ」の方を教えられたのが最初の事。]
エディ、サンザシの実が成ってたよ。
ナナカマドも採れるから、行こ!
[耳が壊れる前、サシャはよくエディの名を呼んで、遊んだ。
男女の区別がなかった幼少期、山を平原を駆け回る。
同い年だから遠慮もしなかったし、向こうも遠慮もしなかっただろう。
それはサシャが聴力を失った時の事からも伺える。
父母以外の声が聞こえない事が、人の声だけでなく、風の音、木々の騒めき、水のせせらぎ、そんな慣れ親しんだ音が一切遮断された今までとまるで違う世界に放り込まれ。
今まで普通に出来た事が出来なくなる事に苦しんで、揶揄われる事に引き籠ったがそんなサシャを辛抱強く、言い換えればしつこく引っ張り出そうとしてくれた。]
[もっともそれが当時は嫌で、またサシャの方も父母からより強く「独りで生きられる事」を意識した修行のようなものを受けた為、エディとは稀に会う程度となってしまったが。
交友が本格的に再開したのは、8年前のクマ事件以降。
あの場にエディが居たのは驚いたが。
その時はもう狩りの腕も随分上がっていた為、狩りにいく時にはついていった。森の中で狩る時は率先しただろう。]
[”まじめな話”をしたのは、サシャの耳が壊れた後、極稀に会えたある日の事だ。]
―――わがんない。
[父母はサシャに、その事についてどうと話す事はなかった。胸中思う事はあっただろうが、娘の耳が治った可能性など考えれば、安易に否定も出来なかったし、>>210エディが言った通り、子供だからわからなくていい、そう思っていたのもあるだろう。]
―――れも、みな嫌だっでいっでる。
[だがそれ以外の森の民が、不満を口にするのを知っていた。
サシャが耳が聞こえない子供だからと侮って口にしても、その目で追えば何を話していたかすぐに解るのだ。]
[森の端が切り崩された、税の代わりに人手を求められた。
全ての言葉の意味をきちんと知るのは少し後になるが。]
―――へんが?えと…
―――森の木の葉が落ぢて、冬になるごと…
―――じゃあ、ない、よね。うー…
[なんだろう、と言われ、サシャにとって分かりやすい”変化”を口にするが、多分エディが言いたい事とは違うのだろう。とはいえ漠然としたそれに答えるだけの言葉を、サシャは持たなかった。]
―――わがんない。
[結局大人が言うとおり、今の情勢やら何やら、子供には理解できないことに返す言葉は無い。]
―――、けど
[返せるのは、もっと単純な。]
―――いやなら、「変えだい」ね。
[もぞもぞと少し居心地悪そうに膝を抱えながら、返した言葉とその明快な意は、おそらく今も変わらない*]
― クリーク砦 ―
[>>207さてエディが6年前、交友を絶った事を別にサシャは怒ってはいなかった。
そも6年前、エディが高熱を出したと聞いた時は顔色をなくすほど動揺し、伝えてくれたカークの腕を震えながら、縋るように掴んだ程。
「ら、だ いじょうぶ えりぃ?
わぁじみたいになぁない?
おどうさんだちみたいに…。」
死んだりしないか。
病に人生を変えられたから、高熱と聞いて怖かったのだ。]
― クリーク砦 ―
[>>207さてエディが6年前、交友を絶った事を別にサシャは怒ってはいなかった。
そも6年前、エディが高熱を出したと聞いた時は顔色をなくすほど動揺し、伝えてくれたカークの腕を震えながら、縋るように掴んだ程。
「ら、だ いじょうぶ えりぃ?
わぁじみたいになぁない?
おどうさんだちみたいに…。」
死んだりしないか。
病に人生を変えられたから、高熱と聞いて怖かったのだ。]
[幸い死ぬ事は無いらしいと聞けば、ほっとして、安心しすぎて座り込んでしまったが。
だから、その後まるで来なかった事や、手紙をくれなかった事をそんなに怒ってはいないのだ。
たまたまエディっぽい人影を見たらフードを被ったり、たまたまエディと口を動かす人を見たら足を速めたり、たまたま…背が低かったりしただけで。]
[だがほんの少しの再会の時は訪れる。
>>213声に気付く事は出来ないが、隊列組んでいた男らの合間を、押しのけないまでも近づいてくる青年にあつまる視線に、サシャもまた視線を乗せれば見覚えの――ない顔が。
6年前とは随分変わった、顔や背丈に目を丸くする。
ただその髪の色と瞳の色は、幼い時のままだったから、誰だか見誤る事もなかったが。]
―――えりぃ!
[応えるように、名前を呼んで。]
[>>214手に持っていた物を投げる動作に気付くと、小さいながらも背を手をめいっぱい伸ばして受け取る。受け取ったその際にはそれが何なのか、その意味にもまだ気付いていなかったが。]
あいがと!
えりぃ、がんがれ!
[あんなに避けていたのに、6年ぶりに会えた事に、口には自然と笑みが出る。
ぐ、と薬缶持った拳を上に突き上げ、すぐ出た言葉は短い物だったが、目の前を動く列に阻まれ届いたかは解らなかった。
今でも壊れた耳の奥に、残っている声がある。
父母の声が一番だが、エディの声も確かにそこにある。
エディが口を開いた時、聞こえないはずの声が聞こえてくるようだった。もっとも今の彼の声と比べれば、随分幼い声のままだなのだが*]
― クリーク砦 ―
[>>375サシャの位置からは逆に、チャールズの顔が良く見えた。敵将、オクタヴィアスと対峙した際、一瞬だけ不思議な目の色をしたのは見えたが、その理由に今は思い至らない。
そうして黙したまま、チャールズの口が動くのを見ていた。咎めるようなその言葉を。
声色で相手の心情の機敏を伺う事が出来ない、音の無い世界では、非難の言葉は強く残る。だから視線は険しいまま、チャールズから敵方へと移る。
そして、交渉は決裂する。]
―――――フッ!
[>>400サシャにチャールズの号令は聞こえない。
だが聞こえる者と殆ど違わぬタイミングで、鋼の雨を容赦なく、その先団へ落とす。
傍らの弓兵が、馬を、と仕草するのに頷き、サシャも先ず馬の喉を狙う。人より狙いやすく、暴れ馬が戦線を離れるならば儲けもの。]
[>>421だが実際は砦側へ走る馬が多く張り付かれるかと思ったが、チャールズらの工作により簡単にはいかない様子。
ず、とサシャは矢の先を奥へと変えた。]
少じづづでも減らず。
[言い弓が届くギリギリの範囲を行く歩兵を獲物と定める。
盾の守りを緩めれば、すぐさまその喉を遠くから食い潰すさんと、細くも凶悪な牙が襲い掛かる。]
[>>458向こうも先ず弓が討って出る。騎兵と入れ替わりこちら側へ放たれる矢は、土壁に刺さる。窓がわりの穴から顔を出していたならひとたまりもないが。]
らいじょうぶ、
まら
[危なくなればすぐに引く、という予定に従い、弓撃つ中、弓使う敵らの動向を伺う。
チャールズの方針>>362は、人伝いに聞いている。
ここでの自分達の役割、足止めと、何より死なない事、を忘れないよう内で呟きながら、高所から可能な限り敵を射つ*]
/*
エディとの回想、適合性とか考えてたらえらい時間くった遅くなってごめn
そして向こうから来たな…初戦から大将相手とかとても名誉!
がんばります。
/*
しかしログ、うちの大将の名前が違い過ぎて、恐ろしく目が滑るというか…(ブルブル
だ、誰の事を言ってるんだ!が今回多い予感…。
私も大概ですが(
ご、ごめんなs……音は外してないはず…だけど…
― クリーク砦・北側見張り台 ―
…ぁ、っと。ぞうだ
[ふと攻撃の手の合間に、視界を広げるように顔を離す。
攻撃のサイクルをやや緩め、意識を周囲の様子へ向ける。
戦いに気を取られ、危うく自分の役割、見張りというそれを忘れる所だった、と。
馬はあれから寄ってこず、攻め手は歩兵に切り替わる様子。
慌しく動く敵陣の中で、ふと敵大将の近くに、見た事のない物を見つけて視線が停まった。]
…あで、何らろう、小さい弓―――
[>>508あまりサシャのような森の民には馴染み薄い物に目が行く。形としては弓を小さくしたものに似ていて、どこかで見たような気もするが、それが結びつくまでには遅れた。]
っ!?
――――――――――ガンッ!
[その一撃を防いだのはサシャではなく、チャールズに着けられていた兵の盾。呟きに反応してサシャより早く危険を察知し、構えた盾に助けられた。]
ふぁ……ご、ごめ…あいがと!
(思い出した、
あれ真っ直ぐにしか飛ばない弓だ)
[盾が無かったら死んでたと思うとぞっとする。
傍にいてくれた兵と、彼を付けてくれたチャールズに感謝しながら、盾持たぬ弓兵2人は一端身を屈める。]
(あぶない、あの変な弓、ここまで届くのか…。
いくつあったか…は良く見れてないな。
5よりは多かった気がするけど。)
[うーうー言いながら考えていると、少しの間の後にガンガンとした音が鳴り、盾持ちがその勢いで後ろに倒れる。]
らいじょぶ!?
[口が動くので、大丈夫そうだと知ればほっと息をつく。
が、盾の一部はぼこぼこになっていた。]
む…あれ怖いね。
いぐつあっだが見えだ?
[問うが兵にも不明らしい。]
んー…。
れも、来るまれ間がげっこうあっだがら
射つの早ぐないのかな。
[ちら、と壁の合間から赤毛をのぞかせる。
顔を出さなければ撃てないが、様子を伺う事は出来る。
相手の数だけは把握できたが、10以下でも脅威だ。
ここまで届くのなら、見張り台から降りるというのも手であるが、早すぎる撤退をサシャは良しとはしなかった。]
何とか、せめで、はんぶんにずる。
えと、ごめん、もういっがい盾、立って…守っで。
向こうのが来た後、射ち返ず。
[何名かに分け、連射される可能性もあり、そうなるとこちが負傷する危険も増すが、少々危険を冒してでも数を減らしておきたかった。
頼み込むとやれやれと言う様子で、兵士は守手の役を引き受けてくれた。ごめんなさいと思うが謝罪する時間も惜しい。
感謝だけしながら、再び立ち上がる盾の背後に赤毛が控え。
相手の矢が盾に当たると同時に飛び出し、すぐさま連撃を放ち弩の射手を狙った*]
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