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ふむ……確かにな。
そちらの商会に頼るほうが効率はよさそうだ。
なら、王子の捜索は貴殿らに任せ、私がこちらの守備に回るのが効率がよかろうか?
[この町の守備隊の現状は知らぬけども、それでも有事の際に対応しきるだけの能力はないように思えた。]
ああ、それから。
王子の捜索ついでにだが……もし、私の様に逃げ延びた兵がいるなら、それらも声を掛けてくれまいか?
了解した。こちらこそ助かる。
[こちらがバックアップを頼まずとも先に申し出る手際の良さ、流石だと感心する。]
ローランド?
[その名に、思い至らず首を横に振る。]
……いや、生憎だが。
その御仁がどうかしたのか?
― 過去・ハールトにて ―
[なんだかすっきりしない言い方だと思いながらも、こくと頷いてその名を頭に叩き込み。]
ああ、任せてくれ。
そちらも……よろしく頼む。
[自分一人であれば、この数時間でこの先の事を具体的に考えられなかっただろう。
この出会いに感謝しつつ。
男は商会を辞した。]
― 過去・ハールト撤退戦 ―
[それから。
ベネディクトの支援を受けながら、ハールトの守備隊を元に義勇軍を組織する。
時折、単騎、もしくは少数を引きつれて町外へ出向き、魔物を見つければ狩ったりもした。
とは言え、焼け石に水。
魔王軍は着々と支配を広げていき、ハールトにも幾度か魔王軍が攻め込んできた。
そのたびに退けていたのだが……。]
ちっ、本気を出してきたか……。
[大軍が向かっているとの知らせに顔を曇らせつも、即座に伝令を出すと共に、男もサーベルを手にし、城門へ向かう。]
大軍であろうと、一度に相手する数は変わらぬ。
いつもどおりに城門を守りぬけっ!
[先手とばかりに城壁から大量の矢の雨を降らせ。
それが一度止めば、男はサーベルを手に先陣を切り、敵の中へと身を躍らせた。]
[幾度と無く薙ぎ払い、斬り捨てる。
それでも雲霞のように押し寄せられれば、じりじりと防御線は後退していく。
矢も尽きたか、後方からの援護も無くなった。
地に伏せているのは敵だけではない、部下の姿もある。
男だって無傷ではなく、疲労もたまり、息が荒い。]
……通してたまるかっ!
[吼えながら、また一人斬り捨てたその時。]
[ついで、ベネディクトの船団が、そして魔法剣士が駆けつける。]
かたじけないっ。
王子、こちらへっ!
[魔法剣士が何者かまでわからなかったけども。ひとまずはと、王子を港へと誘導する。
やがて、撤退が済めば船はベルガー島を目指して動き出した*。]
― 現在・ベルガー島 ―
なるほどな……。
[王子の、そしてベネディクトの提案に、考え込んでから口を開く。]
奴らがハールトを放棄するなら、我々が一気に追いすがれれば背後から叩けるとは言え、奴らの進軍が早ければそうもいかぬしな。
それに、少数の兵に釣られるならば。
恐らくは奴らの隊列も乱れるだろうし……か。
[ふむ、と頷いて。
軍議が終われば、直様出撃の準備に*取り掛かるか*。]
そして……貴殿のところにも、弓兵と魔術師を割り振る。我々の後方支援は頼んだ。
……いやなに、正直なところ、私自身が戦闘中に後方へ指示を回すのは面倒でな。
これまでは弓兵隊の長に指示関係は任せていたのだが、それを貴殿に引き受けて頂ければ、こちらとしてもかなり助かる。
[2年前にハールトで出会った時も頭の回転の速さに驚いたものだが。
その速さは戦術にも活かされている。恐らくは、この2年、忙しい最中であっても彼なりに戦術を学んだのだろうと。
そう思ったからこそ、いっそ後方は全部任せてしまおうと。]
我が部隊は。
後方支援で乱れたところから確実に切り崩して行く。
向こうが数に優っているとは言え、崩れてしまえば所詮は脆いもの。
……よろしいか?
[話がまとまれば、互いに準備の続きにかかるか。]
[王子が男は訪ねてきた>>68>>69のは、もうしばらくしてからのこと。*]
― ハールト揚陸戦 ―
[港で燃え盛る炎に、憮然とした表情を向ける。]
[ハールトにいた人々は先の撤退戦で全て引き上げた筈。
なら、なんらかの理由で残っていたか。
もしくはどこかから逃げてきたか。
それとも、撤退戦の時に不在だったが後に船で戻ってきたものか。]
まぁいい。
なんであれ、助けられるなら助けるのみ。
[錨が下ろされる少し前、男は愛馬にまたがって、天へと抜いたサーベルを掲げる。]
これが、我らが祖国の解放の第一歩。
……行くぞっ。
[応えの代わりに吠える声、声、声。
男は満足げに微笑んで、ベネディクトの隊の後方支援を待ってから、先陣を*切って行く。*]
[なにを、と思わず変な声をたてつつ、目をぱちくりしておれば、続けて見せられる左指のリング。]
ふむ……なるほど。
その様なものが……。
[便利なものがあるものだと思いながら、先よりもほんの少し柔らかい表情を向け。]
わかりました。
とは言え、魔王軍の最大の目的はあなたの首。
ならば、代わりにそちらには弓兵の数を増やしましょう。
また……言わずとも大丈夫でしょうけども、何かあれば即座にベネディクト殿にご相談を。
それから……あなたの今回の最大の役目は、敵の目を惹くこと。
そこをお忘れなく。
そうして下されば、我々も事が運びやすくなりますので。
お頼みしました、王子。
― ハールトの港 ―
[倉庫の並ぶ船着場。
方々から上がる火の手。
現状、向こうから弓で仕掛けてくる様子はなさそうだと観察しつつ、悲鳴のする方へ馬で駆ける。
人を襲っているのは、魔物ではなく人の姿。]
まったくもって、下衆としか言えんな……。
[忌々しく吐き捨てつ、馬を繰り、すれ違いざまに切り捨てた。]
もう大丈夫、ひとまず向こうへっ!
[怯えた表情を向けた村人へと、指示を出して、更に駆ける。]
[ライナーの元にも、やがて先陣が王子ではないと届いたか。
もしかすれば、以前もハールトにて守備隊を統率していた男だとも伝わったかもしれない。]
[剣士たちも続いて散開して行く。
この様な町の中での戦闘は、本来であれば攻める側が不利であろうが。
なにせ元々ハールトの守備隊であった者たちがほとんど。
地理は熟知してる。
待ち伏せに適した場所があろうと、そうそう引っかかることはないだろう。]
おれたら、よかったのですが……。
あの日は……。
[かいつまんで話していく。
早い侵攻、とりあえずで親衛隊長の指示が飛んだとは言え、恐らく組織立って動く余裕などなかったであろうこと。
そしてなにより、男は海に落下し、その後がどうなったかは自身も人伝にしか聞いていないこと。]
― ハールトの港 ―
ほぅ。どうりで……なっ!!
[兵士の刃は、馬を繰り、避け、そのまま背に
蹄を食らわせる。
哀れな兵士はどうっと倒れ込んだ。
違和感の正体。
それは、先に助けた一般人と違い、武装していないのにも関わらず、怯えを感じられなかった事。
ついで下ろされたライナーの剣を弾き返し、馬から飛び降りれば、馬は後方へと戻るか。]
くだらん、しかもお粗末な小細工で私を殺れると思うなっ!
[なお、オークやコボルトたちには、騎兵が数人のみ、救助に向かっている。
討伐そのものは、ベネディクトに任せる心算。]
/*
うむ、王子の返しにうるっと来てしまったではないか。
このおにーさん、無理やり押し込めてるとこあるからねー。
家族を亡くしたこと。
さて、ライナーの花道を飾るためにどうすっかなー?
ライナーPCなりの思いがあるみたいだしねー。その辺を活かしたいのだが。
ふん、その傷で立ち上がるか。
そこは感心しよう。
だが……。
だからといって、貴様らが民を傷つける免罪符にはなりえん!
[理解しあえないのはまだ良しにしても。
いや、勿論良くはないのだが。
この目の前の男を殺す理由などその一点だけで十分事足りる。
男は刃を翻し、追撃を見舞う。]
/*
まー、あれだよなー。
なんかあったんかなー、とはレトPCも思うのだろうけど。
多分、それを知ったとしてもレトPCがライナーPCを理解は出来んだろうし、する気もないだろうな。
ああ、我ら……いや、王子に楯突くなら、殺すのみ。
[手にかかる重さは、命を奪う重さ。
男がそれを当然だと、倒れ込んだライナーを見下ろす。]
……貴様が奪った命の代償、死で償え。
[捕虜にしようかとも浮かばなかった訳ではない。だが。
最初の一歩。
力を誇示することがまず第一だと。
切っ先を、ライナーの首筋に振るう。]
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