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そうですねえ、私の知っているエリーゼという方は。
明るく元気で、少し猫みたいな方でしたねえ。ふふ。そして少し浮世離れした所があって。
……少し、悲しい事になってしまいました。ね、最後は。
[やや、目を伏せながら。]
……あ、もう大丈夫です?
きょ、今日はたまたまちょっと運が悪かっただけですよ。
[おろおろと彼女に駆け寄り]
えっと、口直しに甘い物とかどうですか?
[■hotpink色の飴玉を彼女に差し出した]
悲しいこと
[かすかに沈んだ様子を見て、少し遠慮がちに繰り返した]
もう悲しみは癒えました?
ごめんね、もらう……
[飴玉をもらって口に含むと、少し落ち着いた気がする]
ところであなた、今日鏡見てみた?
何か映ってたとか、何か聞こえたとか、不思議な力じみた何か、感じた?
もう随分と昔の事ですからねえ。失礼ながら、今の今まで忘れていましたよ、ははは。
[と、それでも思い出すと、やや肩を落としながら笑う。]
ふふ、ありがとうございます。
[それを打ち消すように、にっこりと。]
そうですねぇ……私は何も出来ない、という事は分かりました。
[何も知らない、誰も知らない、何もできない]
ゾフィヤさんは?
何か幸せな力だと良いのだけれど。
ごめんなさい。
[思い出させてしまったのなら、と力無い笑いにそっと呟き。
ふっといつもの穏やかさがその影を覆い隠せば、ふるりと首を振った]
こちらでは、何か素敵なもの見付けられました?
何だか周りの方は特別な事が起きたというお話なんですけど。
[ダブルベッドの幅は140cm。この内、ホームシックに駆られた少年との距離はおよそ133cm。つまり互いに3.5cm幅のスペースに、圧縮収納袋に入れられたかのように身を縮め押し込み快眠を貪った――わけなど到底無く]
……、ひゃ
[ずるりとベッドの端から滑り落ちて目を覚ました。
顔を上げれば昨晩泊めた少年の寝顔が目に入る。ベッドの縁に両腕を突き、彼の目が覚めるまでじっと見詰めようか]
……こら、君。名前が分からないと起こせないですよ?
[そんな事に仮託して、少年の眠りを妨げる事は止めておいた]
私はね……
他者を染め上げる力。
そうして、話をすることも出来るの。
……ねえ、もし。
何も出来ない自分が嫌なら……私の話し相手になってもらえない?
これはもしや獣の王の被害を被った者同士という奇遇からお誘いくださったのかしら。
もしそうなら銀髪のお医者様に感謝ですね。被害者友の会になりそうですけれど。
なら……これからよろしくね。
じゃ、これ。持っておいて。
[何か変な装置のようなものを彼女に押し付ける。
これがあれば、明日からどこにいても会話が出来るはずだ]
……ところで、元はなんだったの?
明日には消えちゃうから、写真撮るなら今のうちだって。
おや、素敵な事ですか?
[ぱちくりと瞬きをして。]
そうですねえ、中々今も面白い事が起こっていますし。楽しい事は一杯起こっていますね。
[にこりと笑う。]
周りの方と言うと、他の方が?
[話を聞けば目を丸くして大袈裟な程に驚き]
へえ!君、ローゼンハイム君と知り合いだったのかね。
追い掛けてくる程にご執心とは。
はぐらかして逃げてばかりと言うが、
なんだかんだ一緒にルームキーを探してくれる。
そういうところが彼の良いところ……なのかな?
いやはや。応援したくなるね。
私が恋天使であれば君とローゼンハイム君で絆を結んであげたいくらいだよ。
[声を弾ませ語る姿を見つめ、ぽつりと。
彼女は喜ぶだろうか、照れてはにかむのだろうか。
好奇心からの言葉であるが本当にそれが叶えばどんなにかとも]
ええ、よろしくおねがいします。
――ああ、でも。もしその後誰か他にお誘いしたくなった人がいらしたら、遠慮無く変えて下さって大丈夫ですからね。
こうしてお喋りはできますし。
[ちょっと芝居がかった仕草でスカートの裾をつまみ会釈]
実は私、貴族なんです。
[手渡された妙な装置を手の中で引っくり返したり振ったり。彼女の趣味だろうかと矯めつ眇めつ]
奴隷の人が誰かは知らないんですけどね。
お忙しいのか、それともこちらを慮ってくださっているのか、ちょっぴり恨まれているのか、分かりませんけど。
ええ、ええ。ローゼンハイムさんはとても素敵な方に違いないんです。
きっと優しくておそらく頭が良くて多分誠実なんでもしかするとお金持ちで完全無欠なんです。
[彼の趣味が薔薇だという事以外何も知らないけれど、まったくもって構わないとばかりに。
そういえば目の前の人はローゼンハイムと知り合いなのだろうかと考えると、自分の知らない彼を知っているようでどす黒い感情が沸き起こり――]
――え。あら、そんな……
[絆の言葉にすべて消し飛んだ]
ふふ。私しか見る事の出来ない桃色の窓の世界。私と一緒にしか行けない死後の蒼い世界――ああ、とてもとても本当に素晴らしいですね。
[死してもなお共に。逃げられることのない永遠の命の束縛に思いを馳せ、高鳴る鼓動にそっと胸を押さえた]
そんな絆を頂けたら私は歓喜に耐え切れずに事切れてしまいそう。でもそれってとってもしあわせ。
貴方はそれが出来るのかしら?
ううん、交信者!
お兄ちゃんにも聞いて「窓なし」って返ってきたから、
ごめんなさいだけどランダムで決めようと思う!
例え兄ちゃんに交信窓送っても秘話で遊んで欲しいな。
ローゼンハイム! 今日がお前の命日だ!
――じゃなくて、覚悟を決めなさい!
貴方は完全に海に包囲されています。もう逃げられない。
[壁に叩き付けられた扉の悲鳴がするかしないかの内。幸福に満ち溢れた声で降伏を勧告した]
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