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14人目、パン屋 オットー が参加しました。
パン屋 オットーは、霊媒師 を希望しました(他の人には見えません)。
― パン屋 ―
[香ばしいかおり。
壁に備え付けられた棚にひとつひとつ丁寧に作られたパンが並んでいる。伝統的なバケット、新鮮な牛乳とバターを練り込んだ食パン、月ごとに変わる季節のミニカンパーニャ(栗入り)。
買ってすぐに食べられるようにと、こじんまりと作られた飲食のブース。
落ち着いた色合いのテーブルと椅子が幾つか。
眠たげに瞼を伏せている店の主が一人。
二方の白い壁には高い棚が並んでおり、区切られた空間の中には先祖から受け継がれたという骨董品の数々が置かれている。
それらの間に人形たちが無邪気な笑顔と可憐な仕草でこちら側を見つめたり、すまし顔の淑女が腰かけていたりと様々な姿で居た。
腕はいいらしく、彼が作った人形は一度手に入れたら手放しがたいという]
[趣味と居心地の良さだけを追求した空間は彼の代になってから整えられたもの。
ゆっくりとパンを味わうのも良し、知らない趣味を知り覗くもよし。
黒の双眸がぼんやりと、店内を見回す]
(ねむい。そして、客はいない…)
[冬は眠い季節なんだと心で言い訳しながら腕枕に頭をのせて、夢の世界へ意識を委ねた**]
― パン屋 ―
[腕に頭を沈めて、その寝姿は身じろぎ一つしない。
寝息は安らかで落ち着いている。
ふわふわと微睡む意識は過去へと向かい。
みにぺた君と呼ばれている一つの人形を思考錯誤していた日々の夢を見ている。
その時の彼はペーターが楽しんでくれればいい、笑ってくれたらいいと、そう想って作っていた。
普段から何かと行動が制限されがちな弟にお願いされたのが嬉して、毎日仕事に追われていようがなんだろうが、唯一無二の傑作を作るとばかりに気合を込めた人形は後にも先にもないだろう。
完成後、暫く疲労で腕が上がらなくなったのも悪くない思い出]
……ん? あぁ、おはようー。
[少年から大人へ変わり始めようかという微妙な境界線に佇む兄弟の声>>200に覚醒を促されて、夢の中からゆるゆると帰還する冬眠型の兄。
ぽかぽかと本気ではない力でみにぺた君で頬を叩いている弟の姿は微笑ましい、だが笑ってはいけないと表情筋の緊張を保ちつつ口を開く]
今日もよく寝てしまったが…。客が来てないなら問題はない。
むしろ明日への英気を養っているから推奨されるべき行いじゃないだろうか?
[性質の悪いことに割と本心からそう思っている。
お気楽せいで3歳下の弟にいらぬ苦労をかけている気がしないでもない]
そうか、ゲルトさんの所か。
忘れ物と無理はするな。
あとパンを食うなら椅子に座らないと行儀が悪い。
[と軽くたしなめて。
体調の良し悪しは聞いて欲しくなさそうな空気を適当に察して聞く事もない]
…ん? あぁ、おはようー。
[少年から大人へ変わり始めようかという微妙な境界線に佇む兄弟の声>>200に覚醒を促されて、夢の中からゆるゆると帰還する、冬眠型の兄。
ぽかぽかと本気ではない力でみにぺた君に頬を叩かせている弟の姿は微笑ましい、だが笑ってはいけないと表情筋の緊張を保ちつつ口を開く]
今日もよく寝てしまったが…。客が来てないなら問題はない。
むしろ明日への英気を養っているから推奨されるべき行いじゃないだろうか?
[性質の悪いことに割と本心からそう思っている。
お気楽なせいで3歳下の弟にいらぬ苦労をかけている気がしないでもない]
そうか、ゲルトさんの所か。
忘れ物と無理はするな。
あとパンを食うなら椅子に座らないと行儀が悪い。
[と軽くたしなめて。
体調の良し悪しは聞いて欲しくなさそうな空気を適当に察して聞く事もない]
― 3年前の冬 ―
[この日、厨房で新しいパンの試作にしていると店番を弟に任せたのが間違えだったのかもしれない。
もくもくと作業中、パパと呼ぶ声は兄弟のもので、一体全体どうしたものかと店に顔を出した。
最初、誰かわからなかったのでディーターに対して変な顔になったと思う。
しかし、続く言葉は紛れもない親しみからくる驚きが込められていることに気がつき。
赤毛で、数少ない同じ年頃の、久しぶりに会う相手、あと全く遠慮のない…それは年の近い、幼馴染み以外に該当者はおらず]
ああ、ディーか…見ないうちに男前になったな?
パパ?両親にもこのまま独身でいるんじゃないかと心配されて……あ、話が違うか。
そこで猫を被っている、ちっこいのは弟のペーターだ。
常識に考えて、私に大きな子供がいるわけないだろう?
[人形を作っているのは世間から見ても変人の分類だろうという自覚があり、年齢的にアウトだろうと言外に匂わせる。
その日から数日間、我が弟ペーターに好き嫌いを無くそうか?作戦なる深淵で華麗な計画が実行に移されることとなる。
何回目になるかは分からない兄弟間戦争はこうして始まったのだ]
ざっと計算して今週の客の入り具合は消費に対して少ないか。離れている人がそこそこの人数いるな。
[脳裏に日持ちするパンを量産して、パン屋を休業し、英気を養いつつ人形作りに冒頭という素晴らしい案が閃いたが、パンを焼けるのに焼かないのはパン屋の(一応)跡取りとして鍛えられた己としては抵抗がある]
雪掻きなり、村での仕事なり、行き場所が無いのはいるだろうさ。
人出が少ないなら私も雪掻きに回るか。そのときは店番よろしく。
[思う所があったのか、珍しく仕事以外に働く宣言をして、去っていく背中にひらりと手を軽く振った]
[弟が居ぬ間に人形の手入れに励むかと、白い棚から華やいだ笑みの人形を手にとり、髪に櫛を通してやる。
作るのなら笑顔の人形が良い、特にふわふわと優しく温かい空気をもつなら非売品で手元で飾っておきたいくらいだ。
逆の方向性の世を疎んで憂いを帯びた人形も捨てがたい。
それとも。今まで作ったことがない、美しさよりも突き抜けた芯を求めて、自分の可能性を広げるための挑戦をしてみてもいい。
楽しげに微笑し、作業を片手間に次の創作へ思いを馳せる。
恐ろしい噂も彼の芸術活動に影響を与えない様子**]
― 子供の頃 ―
[まだ中性的な幼さが残る時期、よく寝て、よく遊び、たまに病気にかかって薬と注射を嫌がるという普通の子であった。
周りがやんちゃだったので大人しいと見られていたかもしれない。
一方で、人形に対してかすかに胸の鼓動が鳴りだしていることに両親は気が付かず。やがて、斜めへ成長していたのは誤算であっただろう]
― パン屋 ―
[手入れをしていた人形を置いてパンの棚へと向かう。
寝ている間に増えたり、減っていたりするのはいつものことと陳列されたパンを確認し、奥の厨房へと足を運ぶ。
この部分は両親の代から何一つ変わらない。
広い料理台、長いこと愛用してきた型、パンの味を決める窯。
暗闇で発酵させておいた生地を手慣れた様子でささっと成形して、再び休ませておく。
パン屋なのにパン屋じゃないと初見で誤解されることがある。
それでもアンティクーショップに店が変わらないのには、ひとえに人形作りの道を進みたいという息子の趣味を否定しなかったことへの感謝の気持ちの表れであった。
まあ折り合いの都合上、伝統となんか大切なものが犠牲となったのは仕方ない。必要な犠牲だったのだ]
[この店に訪れる客は、初めてなら人形に驚き、店主の青年が寝ている姿を見るのが一つのお決まりのパターンだった。
呑気の性格をしているらしく、昔から住んでいる村人もどうゆう理由であれ流れ着いた村人も同じ扱いをする。
一連の仕込みと夕食の準備が終わって部屋へ戻れば、小さな針の音が部屋に響くだけで落ち着いた静けさが保ったまま。適度に暖められた室内と独特の人形たちや骨董品の匂いが居心地いい。
明日も天気がいいだろうかと窓枠しに空を見上げる]
一雨、来るか?準備をしておこう。
[ふっと外を歩く存在を見透かしたように視線を投げる。
瞳にすぐ近くを過っていく黒い男の姿は映さない。見えていたら寒そうだな―と危機感もなく、感想を漏らしていただろう]
くしゅん
[やがて、寒い寒いと定位置へと戻っていた**]
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