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13人目、ウルケル海軍少尉 シュテルン が参加しました。
ウルケル海軍少尉 シュテルンは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 海上 ―
……ほんとに、もうっ……!
冗談だとしても、出来、悪すぎる……悪すぎですよ!
[何がどうしてそうなった。状況としてはきっと、この一言で終わる。
けれど、それですませていいはずなんてなく]
……いけるのは、俺だけ、なんでしょ!?
わかってます……飛んでやりますよ!
[艦長命令だから、と下されたそれ。
友軍から攻撃されている、という重大すぎる事実を本部へと伝える、という役目。
思う所は幾つもある、が、それを飲み込む──飲み込めるくらいには子供じゃない、という自負もある]
……っ!
[準備を整えた所で、艦が大きく揺れる。
とっさに目をつぶったのは、広がっていくであろういろを目にしたくない条件反射。
それでも、すぐにそれへの畏れは振り払って愛機へ飛び乗る。
怒号が響く中、半ば落ちるように海面へと降りる、機体]
整備直後だったのは、良かったんだか、悪かったんだか……!
[呟きながら急ぎ、エンジンをスタートさせて。
それからふ、と、砦の方へと視線を向けた]
……あれは……。
[見えた姿。>>38
そこにいるのが誰か、を見定めるくらいの冷静さは残っていた]
……そーゆー事、なんですよね。
[小さく呟きと共に、睨むような視線を瞬間、投げて。
逸らした瞳は、真っ直ぐに空へと向く。
今、自分がやるべきは戻る事。
それが、どんなに辛くても悔しくても]
……引かれるような後ろ髪は、あの時にばっさり切りましたからね!
[自分自身に言い聞かせるように、吐き捨てて。
水面から飛び立った翼は、最も近い味方のいる場所へ──リオレ島へ向けて、飛んだ。**]
― 見えない記憶 ―
[物心ついた時には、一人だった。
……いや、ひとりじゃないけれど、一人だった。
実の親がどこの誰だとか、どこの生まれだとか、そんな事は全然わからなくて、でも。
それを寂しい、なんて思った事は、一度もなかった。
理由は、物凄く、単純で。
同じような境遇の仲間たちがそこにいて、同じような気持ちを分かち合えていたから。
とはいえ、いつまでも同じ場所にはいられない、と。
それも、わかってはいたから──だから]
……絶対、また、会おうな!
[引き取り先が決まって、孤児院を離れる事になった時。
いつも一緒にいた幼馴染とも言うべき相手に向けたのは、こんな言葉]
離れても、ぼくはぼくだし、セルはセルにかわりないんだから。
だから、また、ね!
[寂しくない、と言えば嘘になる。
でも、約束をする事でそれを飲み込んで。
最後まで笑って、手を振った。
その頃は長く伸ばしていて、よく『しっぽ』と呼ばれていた括った髪を引っ張られるような心地には目を瞑って、そして]
[新しい場所での生活は、穏やかで優しかった。
時々ふと、どこかがからっぽになるような心地を感じる事もあったけれど。
それは、いつかの約束で埋めて。
そうやって、ここで生きて行くんだ、と。
思っていたはずなのに──全て、突然閃いたあかい色に飲まれてしまった。
自分が生き残ったのは、本当に偶然の作用。
それでも、あの時、気づいてくれた人がいなかったら、多分、きっと]
……おじさん、だれ……?
[あかいあかい、焔のいろ。
全部を飲み込んで全部を奪ったそれに呆然としていた所に呼びかけてきたのは、全く知らないひとだった。
呼びかけられて、どうにか出した声で投げたのは短い問い。
それから、逆に名前を問われて]
……ぼく、は……シュテルン。
シュテルン・シエル。
[そこまで告げて、それから。それ以外の事が浮かんでこない事に気が付いて]
……ねぇ。
ここ…………どこ?
[掠れた声で問いかけた直後に、酷い眩暈を感じて。
ふらつきながら、差し出された手に向けて、手を伸ばしていた。
いろんなものが、いろんな大事なものが、どこかに零れていくような、そんな感じがして、怖くて。
その怖さから逃げるように目を閉じて。
もう一度、目を開けた時には──あかい色に飲まれるより前の事は、ほとんど見えなくなっていた]
[──それから。
行き場のない自分は、あの時見つけてくれた人に引き取られた。
最初はどうすればいいのかわからなかったけど、少しずつ、新しい場所にも慣れて。
環境的な影響も少なからずあって、進むべき道は一つしか見つからなかった]
士官学校、行かせてください。
俺……やりたい事があるんです。
[ぐ、と。
握り締める手の中にあるのは、翼を象った小さな細工。
拾われた時、唯一持っていたそれが、空に焦がれる飛行技師だった養父の形見──というのは、覚えていないけれど]
操縦士、目指したいな、って。
だってほら、俺、船にそんなに強くないし。
空の方があうかなー、って。
[冗談めかした口調で告げた時には、まだ、髪は長かった。
切るのを嫌がって伸ばし続けていたそれは、腰に至るまでになっていたけれど。
士官学校への入学を機に、それはばっさりと切り落とした。
『見えない過去なんて、振り返ってなんかやらない』。
そんな、密やかな決意を込めて。**]
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