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[血色の雫を拭う指>>259は、未成の魔であった己の唇に含ませたと同じ。
黒髪の青年の悲痛な顔を見ていると、胸が塞がれて、肉体もないのに息苦しさを感じる。
このような感覚は、人間に対しても長らく感じたことがなかった。まして倒すべき魔には。
この吸血鬼は自分を誑したのか、己は吸血でこの魔に魅入られてしまったのか、と、そんな思いが過ぎる。
だが、何故かそうでないことは確信できた。
少なくはない魔物討伐の間に、魔物の偽装を見抜く勘は養ってきたつもりだ。
だが、それ以上に総身を震わす、血の高鳴りが。
肉の備わらぬ霊体でありながら、彼の哀切に共振するのだ。]
[自分がどれほど以前の自分から変えられてしまったか、痛感した。
魔の血は、何と多くの想いを伝え、心を繋ぐことか!
神の御業を
吐息で己の名を呼ぶ青年を凝視し、須臾の間にそんなことを考え、]
――アレクシス、
[貴様のそんな顔は見たくない、という言葉が浮かんだ。]
――剣は。
自分の意志を持たない。
使い手がどのように使うかを決めるのだ。
私も。
神の剣である以上、御心のままに振るわれる。
己が意志を持たぬように努めてきた。
[己が内を浚い。ゆっくりと言葉を紡いでみる。
伝わるかどうかは分からぬが、伝えようと試みることも意義はあろうと信じて。]
私は、剣だ。
私は神に召され、剣となった。
剣である以外の在り様など、ないのだ。
[それを理解して欲しい、と願う。]
[
だが、目の前の青年はソマリではない。
ソマリならば、こんな表情はしない。
ソマリがもし、こんなふうに悲哀の顔で自分に触れたらどうするか、と仮定する。
惰弱な顔をするなと叱咤すると同時、喜びを感じる己に嫌悪するだろう。
しかし、何処まで行ってもこの青年はソマリではないのだ。
であるなら。]
[
――彼の頬に、触れた。
その、滑らかな頬に掌を添えた。]
――アレクシス。
[そうして彼の名を呼ぶ、
それで、彼に赦していると、
とうに己には赦免を与える資格などないが、彼を受け入れているのだと、伝わるようにと願いながら。]
[そうして、
――私はどうしたらよいのですか。
――あなたは何故、このような定めを私にお与えになったのですか。
己の為には祈らぬと誓った、あの少年の日より長い時を隔てて、初めて神に祈る。]
Deus, ne quiescas, ne taceas
neque compescaris, Deus,
(神よ、黙したまうなかれ、
神よ、物言わで沈黙たまうなかれ)
[……やはり答えは返らない。返らぬことは、少年のあの日に知っていた。
だが、死霊に過ぎぬ己でも、祈る心を持ち続けていられるのならば、神がそれを赦し給うているのだ。
であるならば、それはきっと意味のあることなのだろう。
神は己でその答えを見つけよと、仰っているのだ。]
/*
何とか無理くり押し込みながら…!
ちょっとまた席外す。
帰ってきたらソマリに殴られる…!
ねぇ、花は好きですか?
"ねぇ、お花は好き?"
[記憶の少女と声が重なるがままに、彼の耳元へそっと囁いた。
それは、祖先と少女が出逢った時の、はじまりのことば。
二人がかけがえのない存在になるための――最初の画期。]
[噛み締めるように零れる音のひとつひとつ、言葉の一語一語が。
髪へと滑り込む指が。]
――ああ、
[慈しむ笑顔浮かべるその青年の顔を、見も知らぬ母のようだと感じることが錯誤なのかも知れないが、]
――そう、か。
[腕の中に抱かれるを厭えるはずなどない。]
[考えれば、己は彼を何も知らない。血を与え、慈しんでくれたのは僅かに一時の間だけ。
だからこそ、己を包む彼の瞳に答える。]
私は、花をしかと見たことがない。
[修道会の兄弟に、片脚を失って一線を退いて後、後方支援の任につく傍ら、薬草園で花を育てている者がいた。
花を慈しむ彼の心境の変化を、己は一片の興も覚えず、理解もしなかったが。]
――だから、教えてくれ。
私は、花が好きなのかどうか。
[硬く冷たい剣にあたうる限りの
/*
そいえば村日記にもちらっと書いたけど、ずっと前からギィに直接対面したら言いたいことがあるよ。
会ったら楽しみにしていたまえよ、と言いつつもう一時間くらいしかない。
― 城内 ―
>>295
[果たして、程なくして銀の鎧に身を包んだ影が、瓦礫の向うから現れた。
死の間際の、血の汚れも負傷の痕も既になく、滑らかな胸甲にも穴は開いていない。
この城に討ち入る前とほぼ同じ姿であるように思われた。
ただひとつだけ、修道騎士の艶消しの銀ではなく、燻したような黒ずんだ色あいの銀であるのが、違いと言えば言えただろうか。]
/*
アレクと会った後くらいの気持ちで。
お陰で姿がそこそこ修復された、と思う。
幽霊は気持ちが姿に表れるんです。
――そんなに大声で叫ばなくても聞こえている。
[殊更に不機嫌な仏頂面は、顔を合わせねばならぬ羞恥と気の咎めから、というのは、長い付き合いの腐れ縁の友には読めるだろう。]
/*
>>-1167ギィ
いやあ。どういう場でどう復活されたか分からないとト書き書けないと言うか…。
でもこんな感じで。
[見つめ返された瞳は、血を求めて手を伸ばされた時よりも、迷い子のように絶望に打ちひしがれていた時よりも、ずっと綺麗な色をしていた。
ゆるりと目を細めて、柔らかく髪を梳く。]
こんなことを言った手前何ですが、私も興味がなかったのです。
[生まれた瞬間に潰える命>>0:122さえ、気にすることはなかった。
赤の上に咲く花々は、どんな色をしていただろうか。
それすらも覚えていないことに苦笑を零す。]
だから私が教えるのではなく、共に知っていきましょう。
その方がきっと、一人より何百倍も楽しい。
……そんな気がするんです。
[言い慣れない言葉を紡いで、どこか恥ずかしそうに目を逸らした。
照れたようにはにかんだ後、綺麗な瞳の上、瞼に口づけを落とす。
親鳥が雛に餌を与えるように、言葉にできない分の
― IF・ありうる未来のどこかで ―
[己が血親に膝を屈するを拒否し、血の命ずる従属に抗う。
全身を押さえつける重圧と、優しく甘く慕わしい血水の拘束に耐えながら、火を吹く怒りの眼差しで睨めつける。]
私の意志を挫き、従属させるのが貴様の愛か。
私の知る愛は、神の広大無辺の愛と、修道会の兄弟の友愛だけだが、貴様のそれが愛でないことくらいは良く分かる。
神の縛める欲の一であり、人の世ではそれを邪恋と言い、無法と言うのだ。
魔だから仕方がない、とほざくのであれば、貴様はやはり魂などない。
滅ぼす価値もない、塵芥に宿った悪霊と見做す。
[そこまでを一息に叫び、銀剣を支えにようやっと己を立て直す。
そして、僅かに血の色を刷いた顔を歪め、激しく吐き捨てる。]
……私の全てを愛しているなら、私を自由にさせろ。
血の呪縛に頼らず、私に貴様を愛させて見せろ!!
/*
好きにしていいよ、て言われたら多分城には留まらないと思う。
ユーリエと会ったら、「あなたを守れと、私はこの場にいるように遣わされたのだ」って天啓がピピーンて降りてくる気がするし。
アレクは愛していると思うけど、恋というのではないと言うか。
そもそも性欲を含んだ恋愛感情を持たないタイプの人間なんだよな。
>>395
[友の、無い筈の右腕が頬を打つ。
――否、己には見えている。触ることもできる。
彼の熱き魂、その一部である腕が。
破れぬ筈の唇の傷に手の甲を当て、こぼれぬ筈の血を拭う。
そうして、彼を真正面に見据え、彼の信に応える。]
……貴様に言われずとも、私は消えはしない。
神が私に剣であり続けよと命ずるなら、私はその使命を全うする。
たとえ、魂無き死者であろうとも。
折れ砕けようとも。
ふたたび刃を打ち直し、剣として在るを望む。
私は私として、在り続ける。
――だから貴様も、心のままに在り続けろ。
[再び交わることのないかも知れぬ、路を往く友に、最後になるかも知れぬ言葉を贈った。]
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