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[妖星の中に、またひとつ。
小さな光が灯る。
光はゆらゆらと揺れ、ゆっくりと人を模った。
その姿は、旅服に身を包んだ耳の尖っていない嘗ての少年の姿。]
……ん…。
[ゆっくりと瞳を開くと、瞬きを何度か。
そして周りの見知った顔に気がつくと、エレオノーレは眉間に皺を寄せた。]
/*
白虚星の見た目ってどうなってるんだっけ
昼間に見た気がするけどどこだっけな…
今日まったく追えてなくてログがおおい
………消えてなくなる事も許されないってか。
[朽ちたはずの身体は、思い通りに動く。
胸元に手を寄せると、掌を見詰めながら確かめるように握って開いてを繰り返した。
それから視線をもう一度少し離れたところに居る面々へと向ける。]
フン…。
[鼻を鳴らすと、その場から離れようと踵を返そうとしたが。
かけられた声>>+62に立ち止まった。]
……何。僕は今機嫌が悪いんだよ。
[じろり。睨みあげ、顎で示されるとあからさまに不機嫌な色を浮かべる。]
ハァ?!
なんで僕があいつと話なんか―――
[白虚星>>+62へ声を荒げたと同時。
頭上に降った感触>>+61に、エレオノーレは目を丸くする。
それが何であるかを理解するまでに、そう時間はかからなかった。]
………何だよ。
[頭を撫でる兄の姿を、むすっとした顔で見上げる。]
なっ…やめろ!この!
[髪をわしゃわしゃする兄の手を払いのける。>>+71]
ってか、わかってんの!?
僕は君を殺した奴なんだよ?!
もっとこう、怒るとかなんかないの?こう、さあ!
笑ったり、頭撫でたり、意味わかんないんだけど!
[抗議(?)の声をあげるが、瘴気も何もないただの少年が喚いているその姿は、小型犬が吠えているようにも見えるだろう。]
そーだよ!僕は君を許してなんか…、………
[言い澱んで、最後にはへの字に口を曲げた。
聞こえた気がして、との言葉>>+76には聞こえないとでも言うようにふいと顔を逸らしたが、また頭を撫でられると向き直って手を払った。]
ッ、だから、やめろって!!
僕は兄弟ごっこなんてするつもりはないからな!
ああそうだ、思い出したから君の間違いをひとつ訂正してあげるよ。
君の父親は僕を作ってなんかいない。
14年前、とある地で泣き叫んでいた赤ん坊の僕を連れ帰っただけさ。
僕の母親となってしまった哀れな女と、君の父親に面識はなかった。
つまり、僕と君に血の繋がりなんてないんだよ。
これでわかっただろ、僕と君は赤の他人。
ましてや僕はニンゲンですらない。
もう兄弟の振りをする必要もないし、全部茶番だったんだよオニイチャン。
[わかった?と言うように、腰に手をあててため息をついた。]
/:
ぐおおおお…フィオンに向けて色々練り練りしてたのに間に合わないでござる…ううううっ
折角仲良し縁故つないでもらったのに満足にアッピールできなくてほんとごめんっていうか独り言謝ってばっかりやな!(ドン
― 少し後のこと ―
…これは…、…。
[フィオンの身体が金色の光を放ち始める。
まるで現世と魂が互いを呼び合うように。]
そうか、これの事を言ってたんだな…。
[いつか小耳に挟んだ凶星同士の会話に出てきた、面白い能力という単語。
思い返して、合点が言ったというようにエレオノーレは口角を上げた。
そしてフィオンへ駆け寄る兄の姿>>+92を、じっと見守っていたが。]
…やれやれ。
[巧く言葉を紡げない様子>>>+93に、エレオノーレもフィオンへと近づいた。]
全く、何て顔してんの。
それじゃ行けるもんも行けないだろ。
[べしっと兄の背中を叩き、次いでフィオンを見上げると。]
……この馬鹿の事は僕が見てるから、心配しないで行ってくれば。
世界が救われようが滅びようが、僕にはもうどーだっていいんだけどさ。
こっちの事気にしすぎてフィオンにまた死なれでもしたら、どーせコイツうるさいんだから。
それだけはごめんなんだよね。
[それだけ言って、ふいと背を向けた。
今はこれが精一杯の、いってらっしゃい。**]
……は?
[怪訝そうな顔をしたのは、フィオンが旅立つ間際の事。
問いかけ>>+97の返答を返す前に抱きしめられ、瞬く。]
ちょっ、何…
[フィオンを引き剥がそうとする前に紡がれた言葉が、優しく耳に届く。
無意識に服を掴んでいた手の力は緩やかになり。]
―――…ばぁか。
[エレオノーレはくっと楽しげに喉を鳴らすと、返事の代わりにフィオンを僅かばかり、抱き返した。**]
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