情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
……雷母の動き、注意しといてくれ。
救難活動中の信号出してる艦をどうこうする趣味はねぇよ。
信号出しつつ接近し、接近した途端に切り替えなんて事はしねぇと思うし、よ。
[男が選んだのは、ローの予測した通りの思考であった。>>15
ヴァイと自軍所属と思われる艦の様子を案じるものの、ナハティガルはまだ此処を動けない。]*
――はぁ。
[着水したまま動かなかった複葉機の主の名は、シュテルン・シエル。
命に別状は無いと報告を受ければ、息を吐いた。
何とか複葉機も移動させてきてくれた小型艦に感謝し、青年とその愛機を引き受ける。
虹はナハティガルの技師たちに預けられる。
過去>>1:405にもこの機体を整備した事ある彼らは、現段階で行える的確な整備をしてくれるだろう。
状況を受け、頷き。]
医務室だな? 見てくる。
悪ィ、少し頼むわ。
[頼むの内容は指揮権だったりするものだから、「そんな軽い口調で投げ渡さないでくださいよ」と文句が出るものの、誰も止めない。]
走って戻るよ。
-巡洋艦ナハティガル・医務室にて-
[既にある程度の治療は行われているだろう。重傷を負ったものも寝かされている。
先生と呼ばれるなら軽く声だけを返し、まずは目的の人へと向かう。]
よぅ、シュテルン。
随分と、まぁ、やられたもんだな。
[シュテルンに何が起きたか把握せぬままに、軽く、そんな言葉で。
衛生兵から簡易カルテを受け取る。
途端、男は顔を顰めた。]
左腕、ひでぇな、これ。
動かんだろ。
[悩む必要がないほどの重傷だ。]
…医者として言わせてもらえば、後方に引いてもらいたい。
複葉機の操縦は無理だ。
若いんだから、無茶せずに治療に専念すりゃ、すぐ治るさ。
[な? とシュテルンを見れば、彼はどんな顔をしていただろうか。*]
無理やり固めりゃ単純な作業ぐらいはできると思うが、操縦を単純作業と思わんしな。
俺としてはそういう結論になる。
[言葉の端々、表情の微妙な変化。
どうも様子が変だと思うものの、問うべきなのかと迷い、まずは彼の質問めいた言葉に返す。
至近距離での撃ち合いで死に掛け、その恐怖故か。
けど、シュテルンの普段の戦場での様子はよく分かっている。
たった一機で、帝国水雷艇母艦の上へと飛んだ事は記憶にも新しい。]
……どうかしたか?
[小さくそう問うたものの、声はかなり弱めだ。
踏み込むか否か、いまだ、迷い続けている。//]
-巡洋艦ナハティガル/医務室-
……あぁ、そうか。
[浮かんだのは、過去のタクマとの会話。シュテルンの発作を目撃した直後の事だ。
思い出すのも辛いほどの過去、と。
それを背負っていると。]
どうよ。
自分ひとりで何とかなりそうなもんか、それ?
そうじゃねぇなら、あんまりひとりで背負いこまんでくれよ。
シュテルンの話なら、いくらでも聞いてくれる人たちいるし、話しにくいなら話せるようになるまで待ってくれる人もいるから。
[帰る場所と、彼を迎え入れる人がいるのだと、それを伝えたくて。
彼が空の上、帰る>>3:331と、言ってくれた事は知らないものの。
男はその事を伝えたかったのだ。]//
-巡洋艦ナハティガル/医務室-
[ぽん、と。
思わず、頭を撫でてしまった。
少しばかり息苦しそうなその様子に、思わず、手が伸びた状態だった。]
おう。
話させてすまんな。無理しないでくれりゃあ、俺からすれば充分だ。
話は、落ち着いてからで充分。
忙しくたって――大丈夫だろ。機会はいくらだってある。
この先も、な。
[その返答はある種の確信を持って。
シュテルンの思い浮かべる人の生を、これから先も疑ってない表情だ。]
休んでろ。
後方に下げれるように手配する。
今、変な事になっててね――提督と、向こうの皇帝とやらが話し合い最中だ。
それで一時停戦状態。だからこそ負傷者の救出とかできたんだがね。
[指で、戦艦の方を示すそのタイミングで、仕官の一人が「先生!」と医務室へ駆け込んでくる。
男が反応するよりも早く、叫ぶような声が報告がされた。
「ヴァンダーファルケから信号があがりました。戦闘停止、かつ、怪我人の救助――帰還命令です!」と。]
……あれ、まぁ。
有り難いって言えば有り難いが――
どういう会談したんだろう、な?
[シュテルンを見て、男は首をかしげ、問うた。*]
ウルケル海軍中尉 シロウは、船を愛する領主 ウェルシュ を投票先に選びました。
/*
しかし、俺本当に絡めてない人多いなぁ。
ウェルシュと一度も会ってねぇぞ、俺…。
そしてリオレ島に帰還なら、ようやっと地面を踏める。
一度も船から下りてない。
-巡洋艦ナハティガル/医務室にて-
戦闘終わったなら、俺がそっち戻らんでもいいよな?
何かあったら呼んでくれ。
指示はそのまんま。救援優先で。
[伝言を届けてくれた兵に伝えて、「さて」と袖を捲る。]
手当ての必要な重傷者連れて来い。
動けねぇなら俺が行く。
[この艦では見慣れた風景が開始される。]**
-巡洋艦ナハティガル/医務室にて-
提督から?
あぁ、行く。あと頼むわ。
[連絡>>169を受け、衛生兵に残りを頼み、立ち上がる。
最後、今は眠るシュテルンの様子を確認し、ヴァンダーファルケへと向かった。]
[もしもタクマに会えたのなら、「ちょっと個人的な話になるんだが」と前置きした上で、シュテルンの容態――下がるように伝えた事も――を伝える。
それから、記憶が戻った事を伝えるだろう。]
ちょっとだけ記憶戻ったって言ってた。
自分で思い出そうともした、とも。
顔見る限りはまだ整理しきれてねぇだろうな。
時間あったら様子見てやってくれ、頼む。
[こんな風に、伝えただろう。**]
-旗艦ヴァンダーファルケにて-
いーえ、もう大丈夫ですよ。
うちの所の衛生兵、そこらの医者には負けんほど鍛えてますからね。俺がいなくても充分対応してくれてる。
[笑いながらゲオルグに答える。
頼み、の言葉には首を傾げ、続きを待った。
続く言葉には少しばかり不思議そうに。
何があったかは知りたい事だったけれども、どうして話してくれるのだろうと。
疑問符は顔に出ていたのだろう。ゲオルグに先回りされて言葉にされる。]
そりゃ不思議でしたよ。
何が起きてるのかまったく分からんかった。
すごいもの、見れましたけどね。
[すれちがう戦艦。侵しがたい空間。
あの風景を思い出す間にも、話は続く。
そして、帝国側――シコンへ行って欲しいには、妙な声が漏れた。]
俺に?
…あぁ、捕虜交換。なるほど、医者として、ですか。
そりゃあ了解。喜んで。
リオレに到着後、用意出来次第、出発します。
[男は快諾。]
シコンの様子ですか。
…あぁ、見てきたいですね。
街も、海の様子も、見て来ますわ。
[あの近くの海には、多くの戦友たちが眠っている。]
街には下ろさせて貰えんでしょうし――船からある程度、現状見えりゃいいんですけどね。
[そして、ゲオルグが出したローの名前には。]
――……。
[一瞬、酷く複雑な表情が滲む。
驚きとも喜びとも嘆きとも付かぬ表情。]
[が、その表情は一瞬で、次に男が浮かべたのは笑みだった。]
いや……なんて言いますか。
ローさん帝国にいるんだなぁとか、生きててくれてんだなぁとか、あの人ならもっと強くなってんだろうなぁとか、すげぇ考えちまって。
でも、一周回ったら、懐かしくなりました。
[昔の知り合いと戦うのは嫌なものだ。だがその生存を確認できるのは喜ばしい事で。
特に、あの戦い……男のその後も変えた戦いで出会った人物なら、その気持ちもさらに強い。
瞬時に浮かんだ感情をまとめれば、一番強いのは懐かしさで。
だから、結論、男は笑った。]
そうだなぁ――会えたらいいな。
俺の事、覚えててくれるか分からんですけども。
もしも会えたら提督の事はお伝えしますよ。タクマさんの事も。
[用件の終わりを伝えられたなら。]
タクマさんってこの後、こっち来ますかね。
シュテルンがうちにいるんで、もしも来るんだったら、それだけでも伝えときたいんです。
ちょいと怪我負ってるんで――いや、命に別状はありません。
ただ左腕が……しばらくは動かせんでしょうね。若いから回復早いと思いますが、少なくとも俺は無理をさせたくない。
…いや、医者としても、無理はさせたくないです。
[男個人としての本音も混じる言葉に、頭をかく。]
…記憶、取り戻したらしいんです。自分から思い出そうとした、って。
そこらの話を少し。
……せめて身体ぐらいは休ませてやりたいですね。
心の方は、俺よりも適任いるだろうから、おまかせします。
[悪いようにはしないの言葉には、はい、と、安堵のように返事をする。
そして、「タクマさんが来たら伝えといてください」と残し、その場を後にした。*]
-旗艦ヴァンダーファルケにて-
今回も何とか踏ん張れましたよ。
うちの艦の奴ら、本当にイイ仕事してくれる。
[ゲオルグとの面談を終えて部屋を出れば、そこにはタクマの姿。
ナハティガルの事に話題が及べば、嬉しそうに告げた。
続く謝罪には、無言で首を振った。]
“もしも”の話はあんまり考えたくないです。
そりゃ、悔やむ事もありますけどね。
もしもの世界を思って後悔するぐらいなら、今、目の前にある事に対して最善選びます。
最善を選べるように、努力し続けます。
あと、タクマさんが戦場に来るまでの間は俺たちの仕事です。敵さん相手に崩れんように、踏ん張るのが俺たちの仕事でしたから。
むしろ褒めてやって下さいよ。
謝罪よりも、きっと、その方が喜ぶ。俺も嬉しい。
それに遅いとは誰も思ってませんよ。
待ちわびてはいましたけどね。
そこにいるだけで、“大丈夫”って思わせる人なんて、タクマさん以外、ゲオルグさんしか知らねぇや。
[だから、と。]
……謝罪は、ちと寂しいんで、なしにしましょうや。
[そこまで話し、笑う。
長々と喋った己を恥じるような笑みのまま、「それより」と話を変える。
個人的な話と切り出したのは、タクマの養い子、シュテルンの事だ。]
……?
無理しなければって言う条件付きですがね。
治ります。俺が保証する。
[腕の事を問われたら、ゆっくりと深く頷いた。あまり驚いた様子を見せないタクマにちらりと疑問が浮かぶものの、孤児院の事を聞けば、把握する。
あぁ、と呻きが漏れる。]
あぁ、そりゃあ――そりゃあ、なぁ。
会う可能性もあるよなぁ…。
[記憶を刺激するような相手と出会ったのかもしれない。
「ちょっと、きついだけ、です」との言葉を思い出す。]
……はい、うちんとこの医務室にいます。
時間あれば――いや、無理やりでも時間作って、会ってやってください。
お願いします。
[後で必ず寄るの言葉にはそう返した。]
[が。]
……は?
顎?
っーか、それ、ゲオルグさんに殴られるって事ですか?
何やったんですか……?
[タクマの答えにもよるが、男は恐らくそのまま扉の前にしばし残り――破壊音が響かない事を確認した後に、ナハティガルに帰った。
しかし、動かせぬ重病者がいると別艦へと呼び出され、自艦に戻ったのは一瞬だったのだけれども。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新