情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
− 上空 −
[《シュトルツフェア》へ戻った後、《カルカリアス》と《シュヴァルツアイン》の壮大な戦いを見守る。
船体を横転させたり船首を立たせたりと、空戦の場数をこなしている自分ですら度肝を抜かれる運用に、額に手をやった。]
見事っていうか、
いやはや、大変な世界だね。
[さて、ケリはついたか ── と思ったところで、コンラートから報告があがり、《シュトルツフェア》も混沌の中心へと舵を切る。]
[行く手に見えるのは、天へとそびえ立つ拗くれた樹。]
うわ、
天使に怒られるぞー
それともナニか。 天から投げ落とされたモノだとか?
[適当な憶測を述べてみる。
進む母船の周囲にはオーニソプターが飛び交い、《シュトルツフェア》は女王蜂さながらであった。]
[不意に、呼びかける声がして、この船の設計者が走ってきた。]
よう、マチス。 何してンの。
コンラートはとっくに出撃したぞ。
[愛想よく応じ、早口にまくしたてる盟友の弁を聞く。]
ほう…、あれを攻撃すると、世界の対流がどうにかなると。
[細かい学説はよくわからなかったが。その熱意のほどをはかろうとマチスの目を覗き込む。
精緻な歯車が見えた。]
おいおい…、 ま、いいけど。
[肩を竦めた瞬間、対峙する身体から何かが発射された。
反射的に半身になるも、避けるには距離が近すぎた。]
…!
[パキリと、紫の鉱石が割れる。
ダーフィトは蹌踉めくも踏みとどまり、船へと命じた。]
── 歌え!
[その響きを拾って、音が生まれる。
配管を巡る蒸気から生み出され、本物のマチスが設計した特殊な増幅機により、それは波動となった。
《シュトルツフェア》の秘密兵器だ。
破壊の領域にまで収束された音は大樹を穿つ。14(20x1)
紛い物の大切なヤツの幻影も、バラバラと分解していった。(+11)]
…ちゃんと、向こうの世界でまた待っててくれんだもんな。
[本物に会いたくなっちまう、と苦笑した。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新