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[何故、心の赴くままにと言ったじゃないか、言いたいことは沢山あったけれど]
どこに、いるんですか……!
[今はとにかく会いに行きたかった。
ローゼンハイムのことが蘇る、彼女も怪我をしたのか、そう思うといてもたってもいられなくて]
―― 廊下 ――
[さて参加者の誰かが走る神父の姿を目撃しただろうか?
そうならばその人に、いなければ自警団員に]
フレデリカさんを見ませんでしたか!
[今までになく切羽詰まった必死な声で問い掛けただろう]
私は、貴女に幸せになってほしかったのに……
[しかしフレデリカ一人を特別視したその言葉は
「ミラー神父」ではなく「アルビン・ミラー」としてのものだった]
聞きました、よ
どうしてあんなことをしたのですか……
[そのままベンチに座るフレデリカを見上げる
その声に怒りは無く、ただ哀しげな響きを乗せる]
怪我、は……?
[そして、視線はただ彼女を気遣うように]
……良かった
[怪我はしていない>>70その言葉にふっと笑みが浮ぶけれど
彼女の表情は、無理に笑っているように見えて自分のそれも歪なものになってしまっただろう]
……なら、なんで。
[心の赴くままに、そうした結果がこれだというのか]
私が、私があの人と結婚すれば助けられる……そう思ってたのに
[今まで気付かれているように感じても言わなかったことを口にした
彼女は病院で自分がすることを黙って見てはいてくれないのだろう
そうならばあんなことをしてまで着いて来ようとはしない、そう考えて]
どうすれば、いいんですか
どうしたら貴女は幸せになりますか、心から笑ってくれますか
……もう、分かりません
ねえ、教えて下さいよ……
[自己を犠牲にして誰かを守る、神の僕として生きてきた男にはそれしか出来なかった。
それを許さないフレデリカの行動、積み重ねてきた全てが崩れていく音が聞こえる気がする。
男の震える声が彼女の心に届くだろう、迷子になってしまった子供のように一人では歩き出せない不安げな声が]
……私は、貴女を泣かせてしまうだけの男なんですか?
……守ることは、出来ないんですか
[「神父」として振る舞うことはもはや叶わず、そこにいるのはただの一人の男だった。
参加者を、何よりもフレデリカを守れない自分が嫌で仕方なくてとても苦しい。
結局、目指していた人々を守り癒す理想の神父になどなれないことに気付いてしまった。]
貴女はこんなにも強いのに……
どうして、私は……っ
[自分を気遣い無理に微笑む様は全てを包み込むサンタマリアのようで。
とても清らかで、優しくて、自分には辿り着けないところにいるように感じた。]
/*
本当は部屋でフレデリカかタチアナ相手にもっと酷いロールするつもりだったけど私のサンタマリアのおかげで綺麗な展開になったね
[鏡に映る自分を見ているようだった
本当の自分は、きっとこうやって誰にも受け入れて貰えないことに対して怯えていて……]
……私は、貴女の側にいて、いいのですか?
[気がつけば、フレデリカを抱き締めていた。
それは異性に対してする抱擁というよりは、子供を安心させようとするようなものだったが
紡がれた言葉の意味まで今は深くは考えられない、ただ彼女がそうしたと言ったように「心の赴くまま」行なったことだった]
[優しく暖かな声は心に空いていた穴を埋めていくようで
"「神父様」ではなく「アルビン」に側にいてほしい"――きっと自分はずっとそう言ってほしかったのだと思った]
……側にいれば、
いつか貴女を守れるように、なれるでしょうか。
[彼女が与えてくれたもの、同じぐらい返せるようになりたくて
きっと今の自分ではそれは出来ない、変わらなければ……
変わることは恐ろしい、26年の人生全てを否定し最初からやり直すようなものだ。]
……そうなりたいのです。
[震える弱々しい声は、そう言葉にした時だけは強く響き
恐ろしくとも、心からそうなりたいと思えた。
……男が少年だった頃、同じように変わり誰を守りたいと願ったことがあった。
初恋の少女はもう顔も思い出せないセピアの記憶の中の存在で、けれど。
――今抱いている感情は、あの時のそれと似ていた。]
/*
鏡が無理矢理だけど姓がほら。元から桃出来たらそのつもりだったから使いたくて
アルビンがフレデリカに対して思ってることは大体自分に返ってくる言葉なんだよ
「自分の幸せを考えて」「心から笑って」とか色々
[少しずつ震えが収まっていく身体>>86
肩に頭が擦り寄せられれば、ただ男は彼女のしたいようにさせている。]
いいえ……もっと我儘になってもいいぐらいですよ、フレデリカさんは
[苦笑しそう口にする
子供達のこと、自分のこと
男が見て来た彼女の姿はいつでも誰かを気遣っていて眩しくて、羨望すら抱いていた。
けれど、その中にあった弱さを知った今は、もっと我儘であってほしいと思う]
貴女が望むならば「アルビン・ミラー」は「フレデリカ・アディントン」の側にいましょう。
いつまでも。
[神父としてではなく一人の男としてそう誓った
その想いが何であるか、今は名前を付けられないけれど、それでも……。
同じような弱さを持つならば、彼女がそうしてくれたように自分もフレデリカを幸福にしてあげたくて]
なら、もっとです。
私は勝手ですから、今のままじゃ満足出来ないんですよ。
[ゆるり微笑み否定はしないもののそう声にする
その言葉は嬉しかったが、そうだとしても今のままではいけない
"男"として納得がいかなかった]
……ええ
きっとなれる、そんな気がします。
[そう言う男の腕の中の彼女の身体は、ロザリオに感じた不思議な暖かさよりもずっと、愛しいもの]
私達は神に導かれたのですから……
[そうして言葉を交わした後、フレデリカを腕の中から解放する
少しだけ気恥ずかしそうに、笑って]
そろそろ準備、しましょうか。
[フレデリカは挨拶をしたい相手もいるかもしれない、そう思ってそう言い
頷いてくれたなら二人で中庭から室内へ戻ることだろう]
[そして中庭から去る前、こう言う。
ちゃんとした声にするのは何だか照れてしまうから、こちらで]
……私も我儘を言っていいなら
……これから沢山、貴女に名前を呼んでほしいです。
[「神父」ではなく「アルビン」が必要とされていると思えたら
きっともう自分を犠牲にしようとはしないだろう*]
[といっても荷物の整理は起きてすぐ済ませていたので後はそれを持って部屋を出るだけだ。
ロザリオを外して、その下にある少女に渡されたネックレスも外す
お守りはもう、必要ないから。]
……私は
幸せになっても、いいのでしょうか。
[チェーンの先についた半透明の白い羽根を翳せば陽光に煌めいた*]
/*
――ボツ:暗ロール――
ねえ、私考えたんです。
相手を見つけられなかった人がいても、恋に敗れた人がいても、助けられる方法。
[にこり、彼女に微笑みかけ結わえていた紐を解く
ぱさり、肩にかかる黒髪が降りて]
ほら、こうやってあの人を誘惑するんです。
――……自分だけを見てほしいって、ね?
[そのまま指先はスータンの前を開いて、中に着込んでいるシャツのボタンを外していく]
あはは……どうでしょう、出来ると思います?
[神職の男が「そんなコト」をしたことがあるわけも無く、手は微かに震えている
それでも唇は笑みを無理矢理に形作ったまま、緩く首を傾げ細めた目は髪よりもずっと暗い色を宿していた*]
/*
フレデリカかタチアナにしか出来ないだろうとは思ってたから彼女表記。
こんなもの落とすなって?反応が見たかったんです!
[フレデリカは少なくとも自分よりは時間がいるだろう、そう考えて時間を置いて荷物を片手に彼女の部屋を訪れる]
そろそろ、いいですか?
[ドアをノックし声をかける表情に翳りは無く、何かが吹っ切れたようでもあった]
[自警団員に宜しくお願いしますと頭を下げる、その後]
……本当は怖かったです、病院に向かうことになる前から、ずっと
でも、今は貴女がいるから何も怖くはない
……ありがとう
[そう囁く
そんな本音を誰かに口にしたのは、自分でも分からない程久し振りのことだった]
[こうやって素直になれたのは、もう一人の年上の女性のおかげでもあったのだと思う
彼女にも会いたかったが、仕方ない。
男は一度だけ振り返り、フレデリカと集会所を去った*]
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