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ウルケル海軍中尉 シロウは、帝国軍 少尉 ミリアム を投票先に選びました。
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
[ゲオルグの許可の言葉>>169に笑み。]
どんどん働かせて下さい。
大歓迎ですよ、俺たちは。
[エイベル中尉と。
その呼び方には背筋が伸びるような気がする。
此処にいる実感のひとつ。
己の、成したものの、証拠のようで。
先ほどゲオルグが口にした、ナハティガルの名の由来を思い浮かべる。
死神を追い払う、と言う鳥の名。]
ナハティガルは、いまだ、名前の通りの艦です。
[変わらないと言う。
死神を追い払い、命を守る、それは変わらない。
ナハティガルも、自分も。
改めて、誓いのように。]
大宴会?
[一瞬きょとんとし、その後、笑う。]
この戦が終わったら、喜んで。
戦いの最中は遠慮しますがね。
タクマさんの歌声は、俺は構わんですけども、慣れてない兵士だと撤退しちまう。
[俺は耳栓で行けますよ、と。]
十年以上、何度も聞いてますから、ね。
[それがとても嬉しい事だと言うように、男は笑った。**]
/*
対シュテルン、変な拾い方しちまったかな……すまん…。
もっとあっさり流せば良かったかな…。
申し訳ない。
-巡洋艦ナハティガルの話-
[「沈まぬ艦を」が、当時のストンプに示された軍の希望だと言う。
技術者と、建造の為に派遣されてきた軍人と、日々の議論が交わされた。軍が望むものは、当時としてはあまりにも難しかったためとされる。
それでもその艦は完成された。
複雑な水密区間と、速度を殺さず、かつ戦闘可能な装甲・装備のバランス。
沈まず、損傷を受けても航行できるようにと。
艦を、兵を、失わずに済むようにと。
そのための、いくつもの仕組み。
ナハティガルと名付けられたその艦は、派遣されていた軍人を初代の艦長とし、初陣となった。
「たった一人の死者も出さなかった」と言われる初陣ではあるが、ナハティガルの建造に時間が掛かり過ぎ、激戦のタイミングを逃した出陣だったからだ、と一説では言われ続けている。]
[だが、初代艦長は“逸話”を作り続けた。
沈まぬ事を目標にされた艦は、死神を追い払う艦とすら呼ばれる事となる。
初代艦長は、退役するまでナハティガルの艦長で有り続け、同時に、舵を握り続けたと言う。
逸話にあやかり、ナハティガルの艦長は、この艦の舵を握る。
そして、初代艦長時と同じく、副艦長が艦の指揮を行う。
今では歴戦と呼ばれる巡洋艦のひとつなったナハティガルは、現在でも、その方針を守り続けている。*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[ナハティガルへ布陣>>191>>192の連絡がくれば、男は顎を撫でつつ、じと考える。
数多くの艦が配置された、図。
何処が動けばどうなると、脳内で動かす事しばし。
そのバランスの良さと楽しさに、思わず、笑み。]
……面白いよなぁ。
[そんな言葉を漏らしつつ、ナハティガルの位置を再度確認する。
前列、巡洋艦5艦配置の右から2番である。]
贅沢な位置だよな。右と左、どっちにも動ける。後ろに戦艦いるから、母艦の護衛をそこまで気にしなくてもいい。
思い切りやってこい、って感じだ、これ。
[艦を確認しつつ――「あれ」と。]
ヴァイは間に合わんのか。
残念だな。あそこのヴィクトリアと、艦長とで操船技術の勝負して欲しかったんだけどよ。
ま、勝負は冗談だけどさ――いい操舵手だよ、ヴィクトリア。艦を馬みたいに操る。
連携したら面白い事できそうなんだけどね。
[噂に聞いている、タクマへの“無茶ぶり”>>82と、それにまつわる操舵の“すごさ”を思い出し、男は目を細める。]
さて、と。
じゃあ、動きますか。
[出立の準備のため、男は身を起こした。]*
-回想-
まだ、ほんの子どもなのになぁ。
[タクマの言う“重い荷”にぽつりと呟く。
忘れる事で重荷に耐えている、と聞き、瞳を伏せた。
それは酷く不安になる事だろう。過去が無い。己自身さえも不確かになるようなものなのではないだろうか、と。
男自身、忘れたいような思い出もあるが、それを実際忘却できるとしてもしないだろう。それぐらい、過去は自分を形作るものになっている。]
居場所、か。
うん、そうだな、そういうのあれば、いいな。
[家のような場所。故郷のような場所。
身体に、心に、記憶に。
そういうものがあれば、例え、一時崩れても、人は持ち直す。
支えとはそういうものだ。
医師として、少年が記憶を取り戻すべきか否かは、男も判断できなかった。
心が選んだ選択肢なら、今のままがいいのでは、と。
だが、心はいつか取り戻すことを選ぶかもしれない。何かのきっかけで目覚めるかもしれない。
その時は、支えは必要だ。]
え? 俺?
[“頼る”の言葉に、一瞬の驚くものの、すぐさま応じた。]
俺にできる事あるなら、何でも協力する。
そうだな、今度遊びに連れてくか。
[少年の中に、新たな思い出を、作れるだろうか。]
カリコル島とかどうだ?
……いやいや、歓楽街には連れていかねぇよ!!
そんな心配しないでくれよ、タクマさん。
[少年が真っ直ぐ前を見るたびに、自分を支えてくれる人々を忘れないで欲しいと望む。
多分、少年が過去を取り戻した際、現在と過去の狭間に揺れる時、彼の助けになる筈だから。
もしも、男が少年――既に青年と呼ぶべきであるが――とゲオルグの対話で、彼が覚悟したのを知ったのなら、喜んだろう。
案じつつも、青年の決断とその先を、見守るだろう。*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[旗艦ヴァンダーファルケのマストに、信号旗が掲げられる。
その報告を受け止めて、男は大きく息を吸い――吐き出す。]
よし、行くぞ。
[普段通りの言葉。]
“我らが海の自由と誇りの為に”。
[普段と違う声色で宣言された続く言葉に、兵たちが応じる。
繰り返されるその声。
海の音、機械の音に、新たな音が加わり、響く。
ナハティガルも応じるかのように、機関の音を更に高め。
青を割るかのように、進みだした。*]
-独り言-
[右手首。
結んだままの緑に視線を落とす。]
あぁ。
[ようやく思い出したのは、過去、ローに問うた事。
そんな小さな艦で大きな艦に突撃するのは怖くないのかと問いかけ。
彼は、怖くていいと答えてくれた。
恐怖を無謀の防止とし。
味方を、己を、艦を信じ。
確実なタイミングを見極める。
そして、生還を信じるのだと。]
――……。
[緑の紐は、まだ若かった自分の恐怖を止めるまじないで。
だが、今もそれを身に付け続けているのは、何故だろうか。
死ぬのが、怖いのだろうか。
だが、男はそこで首を傾げた。
少しばかり違う気がして――今度は答えは出なかった。*]
-巡洋艦ナハティガルにて-
[偵察機による敵布陣の様子は、ナハティガルにも入ってきていた。]
巡洋艦を前に置かんのか。
[“重い”陣形だなと呟いて、続ける。]
……脅しがない。
[敵戦艦に対する脅し。相手が攻め手を躊躇するもの。相手の気が逸れるもの。
男はしばし頭をかく。
確認出来る戦艦数。
多いな、と。]
……いっそ、シコン港攻めた方が意表はつけるんじゃねぇの?
そっちも手数足りんかねぇ。
ナハティガルが動くにはちと厳しいんじゃねぇかなぁ。
先に戦闘しちまったし。面割れてる。いないってのに気付いて無視してくれるなら有だが――まぁ、この距離なら、離脱でバレるだろ。
[兵と会話しつつ、独り言と共に男は思考を続ける。]
巡洋艦相手と遊びたいんだが、ねぇ。
突破できねぇかなぁ。
横陣形なら、縦で貫けねぇの?
それでも手数足りんかな。
[何処で崩す?]
提督に連絡機飛ばしてくれ。
戦艦に“遊ばれる”。
それとも、それも覚悟の上か?
これで遊べって言うなら、やるけどね。
[不思議と、そういう男の口調は楽しげで。]*
-巡洋艦ナハティガルにて-
は――はははは!
[伝令兵は詰まりつつゲオルグの返答を返して来た。
それを受け、男は爆笑。
突然笑い出した副艦長に視線が集まるものの、男は気にする様子はない。
ゲオルグの言葉の“まま”の返信。
内容といい、まったくもって。]
最高だな。
あぁ、できるよ。
少なくとも
なぁ、艦長?
[初代艦長の逸話を守るように、代々艦長を操舵手とするこの艦の艦長の選出基準はただひとつ。
“その腕前”だ。
艦長がゆっくりと頷くのに頷きで返し、男は視線を戻す。]
“運動会”とやらで遊んでやるよ。
艦内に通達。
ナハティガルはこのまま敵陣へと向かう。
たっぷり遊んで来いってさ。
あんな戦艦と遊ぶ機会なんて滅多にねぇぞ。
楽しもうぜ。
なぁ、お前ら。
提督の“信”に応えたいだろ?
見せてやろうじゃねぇか。
なぁ?
[男の声に、応! の声が返る。
満足げに目を細めた後――男は口を開いた。]
行くぞ!
[敵艦の射程内にナハティガルが入る。]
主砲使うな。回避と進軍に専念しろ。
副砲で周辺小型艦の援護はやっとけ。
[相変わらずの命令。男の視線は、鋼の山のような敵艦を睨みつけていた。]
[巡洋艦5。
一艦も下がる事無く、突き進む。
敵の主砲の海面着弾を確認。
荒れる――荒れる波。
ナハティガル内部も揺れるまま。]
水雷艇ってこんな気分で進むのかねぇ。
なら――それ以外も似たもんかな。
[恐怖は無いが、機会を“狙う”動きは一緒だ。
波を読み、艦を読み、風を読み、人を読む。]
[接近を試み、右旋回。
そのまま、船首を返す。僅かに方向を変えて、再度、進軍。]
焦んじゃねぇぞ。急いて進むな。
敵さんの主砲なんぞ当たらんから安心しとけ。
この艦はナハティガルだぞ。
[ひたすら読む。集まる情報に、波を、艦を、風を、人を。
旋回、進軍、時には後退。
それでも、僅かずつでも進軍し。]
お、と。
[急激な回避行動。
敵弾を危うい所で避け、いったん距離をとる。]
そう簡単に接近させてくれねぇなぁ。
[男は今でも楽しげに言う。*]
[戦艦に、自軍戦艦の主砲着弾を確認。>>433]
“一体に絞れ”。
[海戦の基本を小さく呟き、方向、転換。
ナハティガルに少し離れて砲艦、突撃艦の姿もある。
親鳥と共に飛ぶ小鳥のような、小さな艦。]
水雷艇?
こっちに来るのか? 度胸あるねぇ。条件は一緒だぞ。味方に撃たれてもしらねぇから。
砲艦に迎撃命令。こっちには付いてこれねぇだろ? なら、そっち頼むわ。
[水雷艇の接近を確認すれば、命令は軽く。
そして、巡洋艦の前進を確認すれば、いったん後退。]
戦艦の位置確認しとけ。
動いたら引け。退路は残す。
主砲はまだいい。伸ばせ。
複数の巡洋艦の射程に入るな。1体ならかわせるぞ。
[いまだ読み続ける。
変わる状況を読み取り、重ねる。]
[かわし、距離と位置を取りつつ、ナハティガルはこの戦始めて放った主砲は、進み出てきた巡洋艦に向けてのもんだった。]
もうちょい前来て遊ぼうぜ?
[文字通り、“遊び”に誘うように。
敵艦主砲が海を踊らせる中、回避行動と移動を続けつつ、ナハティガルはさらに動く。
視界に入る、近場の自軍巡洋艦は確認できるが、他の自軍巡洋艦がどうなったかは確認しきれない。
沈んじゃいねぇだろ、と、呟く。]
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