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─回想─
[何が違うと言うのだろう。]
その名前で呼ぶな。
[ぴしゃりと言い放した後だったか。
彼女が、御意と言葉を返したのは。
『あなたの使い魔』
友達ではなく、退魔士と、使役される魔物の関係を望んだのはこちら、なのに。]*
[ 剣を構える。
少しだけつんのめりそうになるのを耐えながら、震える指先を押し込める。
吸血鬼は食事に夢中だ。
だから、自分の首筋の傷口に親指で抉りこむ。
密度を増す血の臭いに敵が吸血をやめ、振り向いた瞬間。]
………こんな物が欲しかったんじゃない。
[躊躇なく、その首元に腕を回す。
すかさず短剣を喉仏の辺りに突き刺せば、暫く痙攣した後に、埃と同化するよう身体が散り散りに塵となる。
その間、コンスタンツェはどうしていただろう。
一歩、踏み出せば腕を伸ばす。
身体に触れられたのなら、その傷口へと唇を寄せて。
触れられなかったのなら、そのままの距離で、彼女に言葉を送った。]
………私の、せい?
[宿屋にて触れられた、人形のように冷たく思えてしまった体温も。
いつか指を絡めてしまったことを忘れてしまうような、錯覚に陥るから。]
………それなら、もう。
リヒャルト……何が欲しいの。
コンスタンツェはあなたが望めば何にでもなるよ。
使い魔になれというのなら、そうなるし。
嫌いになれというのなら、頑張るよ。死ぬのだって怖くない。
でも、リヒャルト……ルカ…
[喉の奥が締まる。
情けないほどの掠れた声。]
さよならは、やだ……
[あなたは不意に灼けるような痛みを感じる。
確かめれば、あなたの身体に(場所は任意)、烙印めいた紋様が浮かび上がっているのが見て取れる。
魔王の声が告げた。]
「 喜ぶがよい。
おまえが強い感情を向けるその相手が、
おまえの魂を我に捧げると誓ったのだ。 」
[今は、それ以上、説明するつもりはないらしい。
聞きたいならば、直接、相方を問いつめるしかないだろう。]
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コンスタンツェはどの方向に物語を持って行きたいんだろうか。。( ˘ω˘ )今日ep入るから割と真剣に恥ずかしい場面は終わっていたい(真顔)
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今回百合な訳だけど、息が詰まるような鬱屈で惰性の延長線みたいな雰囲気をやってみたかったが、案外純粋枠になってるなぁ、とか。
ドロドロした人間臭い何かをどうせならやりたいので村建て様の素敵秘話を活用させていただきたいが終着点どうしやう。
[どうして分からない。
哀しみは怒りへと変貌し、憤りは腹を焦がす。
口内が熱で満たされるのを感じなから、言葉は棘を覚える。]
……お前の意志は、何処にある。
何が、お前にそうさせる…!
[抜け落ちた頁。
何度も読んでは机の引き出しの奥に鍵をかけてしまい込んだ一冊。
どうして今思い出したのか、分からないけれど。
傷口に触れられたのならそのままに、彼女を見上げて唇を、]
私は、お前に何もしていない………。
なのに、…ッ、な、ッ"……!
[噛み締めた。]
[ この館に足を踏み入れる前。
気のせいかと思っていたあの声が、確かに今、頭に響く。
炙った鉄を押し付けられているような痛みが、手の甲の傷口に走る。
あまりの激痛にくぐもった声が歯を立てた唇から零れ、唸る。
確かめるように視線を下に落とせば、何かの模様。
それは、逆十字に蜷を巻く蛇が絡み合うような禍々しい物だった。
唖然としている間に声は告げる。]
「 喜ぶがよい。
おまえが強い感情を向けるその相手が、
おまえの魂を我に捧げると誓ったのだ。 」
[裏切り者を仄めかすような、台詞を。]
[意図を測ろうと視線を虚空に移した。
睨み付けるようにして、言葉を殴り付けようとしても、痛さに喘ぐ唇では上手くいくまい。
代わりに、目の前にいる、彼女へと、瞳が、定まった。]
────…………。
[何の、何の確証もない、言葉だ。
聞いたこともない。
だが、恐らくこの黒光に携わっている者の声に違いないのだけど。
右手の甲に刻まれた印。
まるで自分の罪を詰るような存在と、目の前の、存在。
大切な、友達だった、女の子。
守ってやりたいとそう思っていた、だから、女ではいけないのだと。]
…………そう、か。
[だが、相手は恐らく。
踏み躙られ、落ちるのは赤い花弁ではない。
酸化して固まった瘡蓋から剥がれた赤黒い、血だ。]
…そう、お前は魔物だ。
だから、騙されていた。
………こうやって、油断させて、私の魂を喰らって……。
『黒猫』も獣であることを、忘れていた。
[楽しいから、笑う。
嬉しいから、笑う。
愛おしくて、離したくないから、手を繋ぐ。
全て、彼女がいたからこそ。
自分の身勝手な心の為だと理解はしていても。]
………たとえ、すぐに尽きるものであっても、ただで命をやるつもりはない。
だから、私を敗かせて、
[ ぐっと両手に力を込めて、相手の手を払おうと。
そのまま距離を取れたのなら、剣の切っ先を向けて、]
服従させてみろ。
コンスタンツェ。**
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皆さん秘話にいらっしゃるのよね…?
長々とすまない…ない…(´;ω;`)
しかしこんな喧嘩しよしよなキャラは初めてな気がする
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ダンスホールで闘うって浪漫を感じる…!
好き勝手やらせてもらったから次からコンスタンツェちゃん掘り下げるぞ!
逃げてもいいんだよ、あなたは女の子なんだから。
[そう囁いた声が震えていることにだけは、気がつかないで欲しい。]
──────ッ、!
[ 首を狙った切っ先が相手の肩、ちょうど結えられた髪あたりに掠れる。
敏捷さ以外に優れた取り柄などはない。
目線で追う相手の動き。
風の流れが変わる。]
[小声で囁く言葉。
相手が覚えていようといなくとも構わない。
挑発に眉を寄せながらも、迫り来る腕に右腕を曲げる。
短く唱えた詠唱の後、相手目掛けて眩い光の矢が刺す。
所詮目眩ましだ。
右腕に減り込む拳に踏み込んだ足元がぐらつく。
一歩、後ろに下がる。
後ろ足をバネに左脚で曲げて]
─回想─
[細やかな旋律を奏でるのはピアノの音。
煌びやかなシャンデリアの下で、宝石が輝いている。
質の良い布で誂えられたドレス。
紅を引かれた唇。
綺麗に結えられた髪の毛。
こんな風に『お披露目』されることなんて、今までになかったのに。]
「 でもね、ルカ。
あなたは、───女の子なんだから。 」
[女性の腕を乗せ、ステップを踏み込むつま先。
くるりと回ってリードする姿。
腰に携えられたのは一本の剣。
同じ物を自分は持っている。
なのに、私の両手には、どれだけ、強く振舞おうたって、誰も。]
無理なのよ。
[だから、もういいの。
諦めたように笑みを浮かべるお母様。
白い手袋に覆われた傷だらけの手のひらは、爪が白くなるまで強く、硬く、握り締められていた。]*
[ 曲げて、曲げて。
相手の腹部に送り込むことなく、下ろす。
そのまま、足の力を抜けば、バランスを崩して視界がぐるりと回る。
左手に握られ、顔の前に添えた剣一本が、蜘蛛の巣の張られたシャンデリアの下で鈍く光った。]
──────……ッ、
[右手の甲と、右腕と、首筋と。
疎かな受け身のせいで打った背中に鈍痛がのしかかる。
吐く息は、揺れる。
それでも尚、相手を見据える瞳だけは意志を持って輝く。]
遊びはもう、終わりだ。コンスタンツェ。
[左手に剣を構えながら、口にした。]**
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