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― To 東久世先輩 ―
え? 鳴神先輩ですか?
……… 嫌いじゃないですけれど。
いいなぁって思ってますけど、そんな関係って言われても…
え、えっと… 私… よくわかんないです。
約束はしてないですけど。
なんて質問してくるのよ。
なれないって知ってるくせに。
[随分長い間躊躇してショートメールを返せば、しばらく店の中で立ち尽くす。
言われて正直困惑していた。
何をどう困惑していたか…といえば]
……?
[呼ばれる声に応じて振り返ると困惑の現況とも言える者の姿>>443。
少し不機嫌そうに鼻を鳴らすと彼女の方へと向かう]
知りません!
[頬を膨らませて睨みつければ、抱き寄せられてすぐ間近に彼女の顔が迫る。ぁ…と小さく息が漏れ、目が泳ぐ]
こうやったら怒れないの……知ってるでしょう?
……いじわるです。
だから知りませ……ぅぐ…
[口をとがらせようとした瞬間に冷たいような熱いような得も言えぬ感触が唇を覆う。
一瞬何があったのかわからないまま目を見開いて、呆然と目の前の光景を見ていた。
──否、見ているはずなのに何も見えない。
頭のなかが思考が止まってしまっていた。
何をされているのかわからない。
ただ、身体の奥底がじんとして、全身の力が抜けるような…
下唇に微かな痛みが走ればその拍子に膝がガクリと崩れそうになった]
縁……なかったですから……
[未だぼうぅっとして地に足がついていないような感覚。
腕が離れていることもわからずにただそのまま立ち尽くしていた]
………大丈夫です。
そういうことにしておいてください。
[絞りだすようにそう返してしゃがみこむ]
追わなくていいんですか? きっと来ないですよ。あの人
一人で行けます。触らないで!>
[持ち上げようとする丈二の手を振り払って、よろめきながら立ち上がる。]
なら、すぐに追いかけて。
すぐに迎えに行って。
でないと、私が追いかける。追いかけたくなってしまう。
追いかけたら…多分私は戻れない。
全力で行ってしまう。
……わかってよ。その先の未来に何もなくても、破滅が待っていても進みたい気持ちがあることを。
だから、行って。早く!
……
[丈二が歩み去り、一人浜茶屋に残される。
気力だけで必死に耐えていた。奮い立たせていた。
耐えていた……
けれどそれも限界だった。
頬を伝う熱い雫が、その身体を離れ一つ床に足跡を刻んだ瞬間……
私はその場に崩れ落ちた。]
[気づいてしまった。気づいてしまった。
この心の渇望を。操られるがごとく翻弄する僥倖を。
すべてがあの一瞬で気づいてしまった。
押し当てられた温もりに、塞がれ啄まれ弄ばれて──
それがどれほどの恍惚を与えてくれたかを。
どれほどにその温もりに飢えていたかを。
いや…気づくまでもない。
ただ偽っていただけなのだ。この思いがそうではないと。
偽り宥め欺いて、そうではないと思い込んでいたのだ。
だってわかるはずもないだろう?
齢18に至り口吻の一つもしたことがなかったこの身に、恋がなんであるかなど。
わかろうはずもない。]
ぁあ……がは
[期せずして口元から絞り上げられる嗚咽に自らでむせこむ。
頭の中を遠ざかって消えていった『人魚姫の夢』が響きわたる。
耳から消えた悲しき旋律が頭の中へと押し寄せて、不協和音となって蹂躙する。
嗚呼壊すというなら壊して欲しい。その加虐と暴虐を以って哀しみの波が引けるなら。
踊らせたいのなら糸を手にかけ、御心のままに弄べばいい。果てしない寂しさが紛れるのなら。
それで構わない。好きにして欲しい。
それであの人のことを知ることができるなら。]
なんで…なんで…なのよ
[けれどダメなのだ。私ではダメなのだ。
一時の甘美な調べで踊れても、堕ちゆく奈落で輪舞曲を共に舞えたとしても、その先へは進めない。
真たる意味で哀しみの水面から救い上げることはできない。
何故なら──]
……は?
[スマホを見て、愕然とする。
いったい彼はどういう引き止め方をしたのだろう…
けしかけた身として責任を感じればヨロリと立ち上がる。
手の甲が酷く痛む]
[短く打ち返したのは、手の痛みで長文が打てなかったこともあったけれど……]
私がちゃんと決着つけなきゃ
[渾身の力を振り絞って走りだす]
私、間違っていたのかな……
[同じように追いかけて、同じように光を見た人だから……
そう思ったから託した。
彼なら哀しみも寂しさも振り払ってくれるのだと…そう思っていたのだけど……]
いかなきゃわかんないな……
[走りながら焦燥感とやり場のない辛さがこみ上げてくる。
やがて入江が見えてくればゆっくりと二人の元へ向かうだろう。
どのタイミングでたどり着けたかはわからなかったが]
人魚姫ごっこ…ですか…
[入水自殺でも勘違いしたのか? すぐに追わせた自身の失策にめまいを覚える]
鍛冶屋先輩、変なことにさせてごめんなさい。
多分、私のせいですよね。
あの…私が先輩連れて行きます。
いいですか?
[そう言って、海水を含んだ昴の袖ごしに、彼女の手を取った]
東久世先輩、少しだけ先輩とお散歩して向かいたいです。
……だめですか?
本当にすみません…
[丈二に頭を下げてから昴の手を引くようにして歩き出す]
びしょぬれ、気持ち悪いですか?
[少し考えるように昴の身体を上から下まで見てから]
じゃあ、人魚姫ごっこ続きします?
私もびしょぬれなら…おあいこかな? って。
……人魚姫好きなんですか?
しっかりとは覚えてないですけど、悲しいお話だったと思います。
そうですか? ずれてます?
人魚姫のお話、詳しくなくてもみんな知ってます。
最後は泡になっちゃうんですよね。
先輩…ほら綺麗だし、どこにでも現れてくるけど、すぐどこかへ行っちゃうような人だから。
綺麗だから、儚くも見えるし…ほら、見た目幻想的でしょう?
見・た・目・は。
それに口ずさんでたし…人魚姫の詩
勘違いしちゃっても無理ないかなって。
[『肉を食べてきたのか』と問われればふるふると首を振る]
あのね…先輩。
鍛冶屋先輩が勘違いして怒ってしまったのは私のせいなんです。
ごめんなさい。
あの後、私混乱して…すぐ迎えに行けって言っちゃって。
だって、先輩私をあんなに焚き付けて鳴神先輩を意識させて、キスの後あんなことも言って……絶対バーベキュー来ないなってそう思ったから。
見つからなくなる前に探した方がいいって思って。
……来ないを消えてしまうって思ってしまったんだと思います。
最後の日だし、鍛冶屋先輩も好きな人と一緒の時間過ごしたいだろうし…って。
それで行ってって。
……ううん。もう一つ理由はあったんだけど…
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