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ん、んんん
やっと状況把握出来て来たぞ…
ええと最初島から逃げて、
それから島から出撃して初戦がハルートと…
こうか?
一番未来がライナーとは言ってたけど…
― ベルガー島 草原 ―
[>>260カレルをハールトへ降ろした後、竜は暫くその姿で随行した。見た目だけでも畏怖を放つ事を竜は知っていた為、件の効果は思惑通りと言った所だった。
そうしてベルガーへと到着した後、竜はその身を人へと変える。
人の姿を取った竜が思うのは、聖剣の事だった。]
(あの男と対峙するなら、
あれをいずれ、取り戻しにいかなければならない。)
[竜は聖剣の場所を、ぼんやりとだが見ていた。
そしてその為の力を残しておきたいとは思っていた。]
そうかい、そうさせてもらうとあたしも有難い。
[>>261そういう意図もあり、
カレルの申し出には問題ないよう頷いた。]
無茶はするでないよ。
師匠は、ロルフ王のことを愛していたんでしょう?
[不意の小声の質問]
― 回想・王子保護しばらく後/大森林 ―
[>>258竜は竜の領分を越える事はしなかった。
例外があるとすれば、それは亡き友が関わる事柄のみ。
それ以外のあまねく小さな生き物の、成す事、成される事に竜は目を閉じる事を選んだ。
己が関わる事で捻じ曲がる物がある事を、竜は良く知っていたからだ。
そして人が出来る事の少なさと、それ以上の多さも、同時に竜は理解していた。
>>259結界を開き招き入れ、ローランドが見たのは精霊と語り力強く変わろうとする王子。
言葉で語るよりもそれは雄弁に、男の答えと成り得ただろう。
成すべき事をと告げる男に、老婆はゆるりと頷いた。]
準備が整ったのなら、もう一度ここに来るといい。
その時が来るまで、あたしがここであの子を護ろう。
…会わなくていいのかい?
[結界の方へと向かう男にそう返すも、竜は無理に止める事はせず、静かにその背を見送った*]
― ベルガー島 草原 ―
[>>287 2年の歳月は少年を青年に引き上げるには足りたようで。同意に返事する弟子の様子を、老女は目を細めて見やった。]
― 回想 ―
[>>237あの一言は昼夜逃げ回らざるを得ないタムリンの負担を減らすための物だったが、精霊を巻き込み『仲間』にしたカレルの手腕は見事な物だった。同時に王子は精霊らの信頼も得たのだから。
タムリンが悔しそうに泣き再戦を強く望んだために、今度はタムリンに有利な条件でもう一度、追いかけっこをさせ暫く時間はかかったもののこれもまたカレルの勝利に終わる。
>>238錆びた斧と穴の開いた桶を上手く使いこなす術を覚えるのも早かった。
修行なぞ所詮日々の積み重ね。成長期に身体を作らせる事を最優先に。
そして魔法に対抗する術も教え込んだ。
といっても根本的な方法は、術が使える者が無ければ逃げる事。
立ち向かう場合は相応の覚悟と同時に、力のある武器や防具が必要だと。無くても何とかなる時もあるが、勧めはしないと説いた。]
― 昔語り ―
[修行の合間、カレルにねだられた昔語りには時折答えた。
長い話になる時もあれば、短く済んだ事もあった。]
英雄王か。
…怖い、男だったね。
恐怖とは違う、畏怖に似た何かだ。
あれは…人間ではなかったかもしれないねぇ。
よく覚えているのは、
あたしの故郷にクロドルフを連れて行った時だった。
あの時は渋ったものさ。
人間を竜の故郷へ連れていくなんぞ、魔族を”世界支える樹”に連れていくようなもんだ。
それでも、条件つきであたしは案内をしてやった。
他の竜に大層怒られたもんだったけど、あの男は竜を手懐け、その信頼を勝ち得て一手とした。
あの時は単純に、すごいと思っていたけれど、
今にして思えばあれは…あの男は竜を手駒にしたんだ。
それはすごい事で、同時に恐ろしい事でもある。
人間の領分を越えようとしていた者。
それが英雄王クロドルフだ。
まぁ、随分昔の話だから、
あたしの過大評価もあるかもしれないがね。
あの時は若かったからねぇ…。
― 昔語り ―
で、魔王についてだけど。
会ったのは数度だから、赤毛の男だってのは覚えているね。
後はそうだねぇ。
元々人間だったって話と、それから…
[そう老婆は言いかけたが、途中で語るを止めた。]
…いいや、止めておこう。
あれはお前が見たまま、感じたままのの男。
それだけで十分だ。
― 昔語り ―
魔物はそれこそ千も万もいるからねぇ…
あれやこれや、教えるのは骨だ。
後で良いものをやろう。寝入りにでも見ると良いよ。
[そうして老婆が寝る前に持ってきたのは、魔物の姿と詳細が書かれた本。
図鑑と呼ぶには少々乱文も目立つそれは、昔変わり者の妖精たちが、暇つぶしに好き勝手に書いたものを纏めた一冊だった。竜が推敲代わりに流し見た分には、それほど間違った事はないように思った為にカレルに寄越した。]
― 回想 ―
[竜が思う以上にカレルの成長は著しかったものの、それでも時間は足りなかった。
結界の外で感じる魔の気配は日に日に色濃くなってゆくのを感じていた。
>>257一度ローランドの訪問はあった為、王子を迎える準備も整っているだろう事は知れたが。
外と内との天秤につり合いが取れるのを、竜は見極め待った。]
― ベルガー島 草原 ―
[そして今―――機は熟し。
>>287先陣に立ち軍を纏め立とうとする弟子が、
出立前不意に囁いた言葉に竜は目を丸くした後。]
ふ、はははははははは!
[珍しく声をあげて笑った。
なんとも――何とも懐かしく、そして柔らかな心地をその問いは呼び起す。]
そう問われたのは全く何時以来かねぇ。
それは……
[老婆は大笑いした後、その先を口を開きかけたが。]
……いや、秘密にしておこう。お前には10年早い。
そうだね、あの魔王をどうにかしてやれたら、
その時は話してやろうか。
[>>288答えを保留とし。
続いた言葉に今度は静かな、柔らかな笑みを浮かべた。]
ああ、見守っている。だが信じてもいるよ。
さぁ、おいき我が弟子。
容易に怪我なんぞせぬよう気をつけるんだ。
[元気よく、と形容出来る程度、まだどこか幼さも残る若い王子の、その後姿を目にしながら。
笑みながら聞いていた言葉の続きを織り紡いだ。]
お前がその時代に生きていたら…
良き友になったろうさ。
そう、我が友ロルフのように。
[年老いた竜は目を細め、愛弟子の初陣を見送った。]
― 刹那の夢 ―
―――は、 終わる
もうすぐ、 平和 ………
[幾重にも積み重ねられ紗幕のように荒くなった記憶の合間、煌めくような輝きを放つ一時もあった。
その時竜は人の姿を取り、高い丘から友と共に眼下を眺めていた。
夕焼けに互いの顔が朱色に染まる。
竜は互いの間に纏う空気を好んだ。
物言わず語らずとも通じる心があった。
竜が竜を思いやる事は簡単だ。
だが竜が人を思いやる事は難しい。その存在自体がかけ離れてしまっている。
それが出来た事が、まだ若い竜にとってはとても不思議で貴重なもので、何よりかけがえのない宝のように思えて、故郷へ戻らずひたすら友の傍にいた。
人の命が短い事を、竜は良く知っていたからだ。]
――――――…
[夕焼けは美しかった。
友は一人と一匹の時、クラリッサと竜を呼んだ。
盟友の証にと告げた真名。
親族以外、暴かれぬ限り伝えた相手は唯一人。]
――――――…
[他愛のない会話。未来への話。]
(嗚呼終生の我が友よ
お前のその鮮やかな瞳の色も、
光のような髪の輝きも、
目を閉じれば何時でも思い出すことが出来る)
[それは血腥くある中に、光満ちた遠い過去。]
[いつも背に乗せる事でしか人とふれあえぬ竜は、人の姿の時手を握ってもらうのが好きだった。
若いというよりは幼くもある仕草をしたまま、人の時は少し高い位置にある友の顔を見上げた。]
ロル。
[人の姿の若い竜は、澄んだ色の目を丸く、不思議そうにしながら問いかけた。]
じゃあロルは、あたしが人間のままでいたら、
ずうっと傍にいてくれる?
[友の答えは―――――どうだったか。]
[どちらにせよ、結果竜は竜の生き方からは抜けず。
友は王となりこの地を平定する。
竜は王と盟約を交わし、この地の一角を自らの巣とした。
それは答えではなかったが。
青銀色の竜とローラントの始祖の物語のひとつの結末だった*]
― ベルガー島 草原 ―
……。
[問われた物のせいか懐かしい物を思い出す。
カレルとロルフはよく似ていると竜は思った。
何よりもその心根が。]
いい土地を残しておいてくれるといいね。
そうすれば何処かの気まぐれな竜が巣を作るだろう。
[そこを根城にするのは自分ではあり得ないがと、竜は思ったが口にはしなかった。]
[そうしている間、ふわりと老婆の目の前に小さな光が舞い降りる。
光は小さな人の姿を形作った。]
ああ…タムリンかい。
出来たのか。ご苦労だったね。
[妖精が手渡したのは、妖精の身の丈よりもずっと大きな布切れ。
広げればそれは緑の混じったマントになった。
試しに老婆が身を包むと、周囲から姿が消える。]
ふむ、良い出来だ。
これなら身を守るに相応しかろう。
ドワーフ達の腕輪は未だかい?
…まぁ仕方ない。
[精霊と共同で作り上げているだろう、魔力を込めた腕輪はまだ少し日がかかる様。
どちらも竜の住処に居た小さな生き物たちが、カレルの為になればと自主的に作り出したものだった。]
さぁ、あんたはもうおかえ…
王子が気になるかい?
だが今は駄目だ。妖精は恰好の餌だからね。
戻ってきたら、あの子に祝福をかけておやり。
妖精の守護は多少なりと力になろう。
[言えば頷き、ピクシーは姿を消した。
おそらくは何処かに潜んでいるのだろうが、目くらましをかけた妖精はただの人には見つかる事もないだろう。]
― ベルガー島 草原 ―
…っ ごほ
[妖精の姿を見送ると同時、老婆はその場で腰を曲げ、空咳を何度も落とす。
血を吐く事はなかったが、それが一時的な物でもない事は老婆は良く知っていた。
何度か咽るように咳き込んだ後、荒い息を吐いて腰かける。]
……………。
いよいよかねぇ。
― 回想 王子保護しばらく後/大森林 ―
準備はいくらしてもし足りないかなぁ…。
でも、いつまでも準備だけしているわけには行かないからね。
時機を見て、伝えに来るよ。
[老竜の言葉に頷いて、男は結界の傍までやってくる]
うん?
……あぁ、今は、王子の無事が分かればそれで良い。
それに、私が言わなくても彼は自ら立ち上がるだろうから。
会って言うことは特に無いかな。
[言いながら、男は懐に手を入れ何かを掌で押さえて]
………渡したいものはあるけれど、
それはもうしばらく後の方が良いと思うから。
[まだ時間が必要と判断したために立ち去ることを選択した]
それじゃあ、時機が来たら、また。
[そう告げて、男は再び結界を潜る*]
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