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ひどい……。
[ゾネス要塞の惨状を見て、わたしも言葉を失った。
せめて、わたしがまだ生きていたら。
わたしがゾネスを掌握していたら、無血開城を促し、騎士たちもあのような目に合わせなかったのに。
見知った顔が、次々と無残に殺されていく。
北の侵攻は救世主たれ、と願った。
しかし、これでは略奪者ではないか]
指揮官誰よ…ぶち殺してやる。
[憎悪を込めて呟いたが、わたしの手は届かない。
怒りに燃える目で、わたしは眼下に広がる光景を睨んだ。*]
[ゾネスの惨状に下唇をかみしめていると、どこからか聞こえてくる男泣き。>>+5]
監査局長…あなたも亡くなったのですね。
[800の軍勢が押し寄せた時は切り抜けたのに、戦乱と関わらない処で命を落としたのか。
声掛けてみたけれど、眼下に広がる光景を目の当たりにして(きっとあの人は彼の奥さんだろう)泣いてるようなので、今はそっとしておこうか。
わたしはその場からすっと後ろに下がって、離れた。*]
フェリクス様…。
[王宮の一室のやり取りを見守る気配に近づき、わたしは声をかけた。
わたしと同じく魂だけの存在になってしまった、ラメールの王子様]
あなたは王子でありながら、なぜ…自分の国を自ら他国に売り渡そうとしたのですか?
なぜ、破滅に導こうとしたのですか…?
ラメールは平和でした。豊かな国でした。
わたしが生まれた国エトワールでは、手に入れたくても入れられないものを持っていたのに…。
…なぜ、壊そうとしたのですか?
[わたしの詰問は非難めいて聞こえてしまったかもしれない。*]
…手に入らなければ壊してしまえ…って、国で暮らしてる民は物じゃないのよ。
[わたしが一ヵ月前に予想したことが、まさに的中していたなんて。>>5:+14]
手に入らなければ、何の罪もない人々を巻き込んでもいい。
死んでもいいって思うの?
あなた、元はそんな人ではなかったでしょう?
[少なくとも先王存命の頃、軍のトップにあった時はそのような人物ではなったと思う。
本性が表れたというよりは、人が変わったとしか言いようがなかった。
それもこれも、先王の遺書のせいなの?]
…あなたが売り渡した情報のせいで、ゾネスは今あのような有様よ。
[わたしは眼下に広がる光景を示す。>>+0>>+2
ゾネス要塞を守る女騎士、即ちラメールの民が辱めを受けて撃ち捨てられている有様を。
かつてはフェリクス王子自身も、白狼館には足を運んだことがあるはずだ。
見た事のある光景の変わり様を見て、彼は何を感じるだろう]
目を背けないで、ちゃんと見なさいよね。
あれが、あなたの招いた結果なんだから。
[彼に考えの改めを求めたところで、もう何一つ変える事はできないのだけど。*]
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