565 【SF＆BBS風人狼騒動RP村】Sleeping Silver Sheep ④ ～ 銀色羊は＂狼月の村”の夢を見るか ～
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【独】 ならず者 ディーター
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設定をその場でニョキニョキ生やしてしまうから、村の前半と後半で齟齬が出てたりするの連載漫画か？となる 風呂敷は畳め
【墓】 ならず者 ディーター
─ 死後の場所 ─
［気がつくと、跪座の状態で首筋に手を当てて、祭壇を拝むように。或いは、蹲るように倒れた自身の後頭部を眺めていた。
空気に触れて酸化した血の海に、真っ赤な髪が散らばっている。
ぱちぱちと、数度瞬きをしてそれを見つめると。］
……いった…
［途端に、首筋の痛みを自覚した。
だけど、その声は指をうっかり切っただけのような、小さく零しただけの声で。
実際、死後に痛みなどあるのだろうか。ただ、死ぬ直前に脳内麻薬で馬鹿になっていた痛覚を、今になって思い出しただけのように思えた。］
【墓】 ならず者 ディーター
［首筋を摩りながら周囲を見渡すと、彼女はそこにいただろうか。>>4:+163
そこにいたのなら。］
…なんだ、見てたのか。カタリナ。
［そう言って。少し目を伏せる。］
なあ…カタリナ……
［まるで、これからとんでもない罪を告白するかのような空気を出す。
伏せていた視線を上げて、カタリナの方を見る。］
服、捲ってすまん。
［真顔でそう言って、両手を合わせた。
──それ、その雰囲気で言う必要があったか？
いや、確かに女の子相手には問題だったかもしれないけれど。
カタリナの顔を見て、一番最初に浮かんだのがそれだったのだ。**］
【墓】 ならず者 ディーター
― 祭壇の傍らでカタリナと ―
［見てたよ、と言う彼女は不満そうに口を尖らせていて。
なのに、此方に手を振ってくれるものだから、どっちかにしろよ、なんて言って笑いそうになった。
でも、そんなことを言えばますますご機嫌を損ねることなんて目に見えていたから、なんとか飲み込んだ。
カタリナが応援してたのに、なんて言うから思わず目が泳いだ。
応援してもらえるような人間だったかなあ。どうかな。そんなことないだろうな。
──カタリナに近付く。
本当の意味で地に足がつかなくて、少しだけおっかなびっくり気味に歩いてしまった。酒を飲んでも飲んでなくても、いつも足元がふわふわしていたのに。
これはなかなかどうして、比較にならないものだ。
なにせ、地面が踏みしめられないわけだから。]
【墓】 ならず者 ディーター
［ふわふわと岩場に腰掛けている彼女に近付いて、わかったことがある。
遺体のときよりも、身綺麗であることだ。死んだ瞬間がそのまま反映されるわけではなさそう──いや、彼女は死んでから食われたのだから、それはそうか。
名前を呼んで、此方を向いた綺麗な生前と変わらぬ顔に、目を伏せれば。
名前を呼ばれたことに「なぁにぃ？］と首を傾げる娘は、やがて真面目そうな雰囲気を察して身を正した>>+59。
───けど。」
【墓】 ならず者 ディーター
［ディーターの発した言葉を聞いて、カタリナは服を押さえる。かと思えば、みるみる内に赤くなっていって。
まるで温泉に浸かりすぎてしまったみたいになっている。
ディーターはといえば、その様子を見ながら「あー…あー…」と、他人事のように思っていた。
そこまで照れるか？いや、年頃だもんな。
まずかったか、やっぱ…なんて頭の片隅で考える。
乙女心など、この男にはわからないのだ。
外から来た女に、「デリカシーないとか鈍感って言われない？」なんて言われる男もそうそういないだろう。
それに「すげぇ言われる」なんて、返す男も。]
【墓】 ならず者 ディーター
[しかし、間違いなく「馬鹿！」と罵倒されると思っていたのだけれど。
実際に彼女の口から出たのは、罵る言葉などではなく。
大きな大きな息だった。
見てたから、と言う彼女にやっぱり見てたのか…と頭を掻く。服を捲ったときに、頭の辺りに一撃食らった>>+31ような気がするから。
──勿論、当然ながら気のせいなのだけれど。
男にが、霊視できるような特別な目も、死者を感じ取る特別な肌もないのだ。
──そうだ。ごく普通の人間なのだ。］
【墓】 ならず者 ディーター
……ああ。
そりゃ、乱暴に扱うわけないだろ。
…うお、わかったわかった！
わかったから、あぶねぇから腕を振り回すなよ！
［か細い声でお礼を言われて。それに柔らかく目を細めて眉を下げたけれど。
しゅーりょー！と言わんばかり腕を振られて、それに少しだけ驚いて、反射的に僅かに仰け反る。
この辺>>+103>>+105浴びせられてたら、両手で顔を覆って泣いていた。嘘泣きだけど。]
【墓】 ならず者 ディーター
[あの時は、自分の目で確認しなきゃいけなかった。
──と、思う。したかった、と言ってもいいと思うけれど。
誰かの目が信じられないとか、女性を屋根の上にあげるのはな…とかじゃなくて。いや、リーザとカタリナが屋根にいるのは大丈夫。二人とも、お転婆娘だったから。
ただ、自分の目で確認して。
自分の手で屋根から下ろしてやりたかったのだ。］
【墓】 ならず者 ディーター
［その場に(浮きながら)正座するカタリナが、何かを急かすように此方を上目遣いで見上げてくる。>>+62
ん？なんだ？と思って少し首を傾げていると、わかっていないことを察したのか、カタリナが口を開いた。］
え？あ…あー…言ってたな、そんなことも…。
［そう言って、ガシガシと後頭部を掻く。
そんな叱られたいか？とカタリナの方を見るけれど。
確かに、そういえば一方的だったとはいえ、約束果たさないままだったなーとか。いろいろ思ったりはしていたけれど。
でも、いまさら金狼様のことで叱れることなんてなくて。
ジムゾンが悪さしたときに、とっ捕まえて嫌がらせで一日中、金狼様の伝承とその解説を聞かせたことはあったような気がするけれど。
それは叱っているわけではなく、嫌だなあと相手が思うであろうことをしているだけだ。なにせ、自分が出された問題を此方にカンニングしに来ようとするような子供だったわけだし。］
【墓】 ならず者 ディーター
［しばらくカタリナの顔を困ったように見下ろしていたけれど。
そのうち、深いため息を吐いて。カタリナに視線を合わせるように、自身も(空中に)胡坐をかいて座った。］
……カタリナ。
金狼様は駄犬じゃないし……駄犬じゃないし…駄犬じゃないし！
［言ってたらなんか腹立ってきたな。
彼女が避けないようなら、ぺちん！とちっとも痛くなさそうな音と共に、カタリナの両頬を両手の平で挟む。］
だいたい、お前は世界で一番大事な子まで駄犬呼ばわりする気か！？
［カタリナの両頬を挟めていたなら、そのまま顔をむにむにともみくちゃにしてやる。
薄々気が付いていた。本当は。
だけど、オレの
【墓】 ならず者 ディーター
［でも、自分が失言をしたとき>>3:228、気付いちゃったんだよな。
これ、昨日まで一緒に笑ってた隣の誰かが人狼で、それを殺さなきゃいけないってことを信じたくないだけなんだってことに。
昨日まで、普通に隣で話をしていた誰かが、憎いからって遺体を損壊させるような真似をしただなんて、思いたくないだけなんだってことに。
──たとえ、彼らの心の悲鳴を無視してでも。
全部、金狼様にこじつけておけば、許されるような気がして。
そうしたら、もうそんなことしなくていいような気がして。
金狼様を嵩に着ようとしたのは、自分だったのだと。
気付いちゃったんだよな。
だから、今の自分に言えるのも、叱れるのも、金狼様のずっと関係ないところで。──もしかしたら、そんな資格もなかったかもしれないけれど。
目の前の娘はもしかしたら、それが不満だったかもしれないけれど。］
【墓】 ならず者 ディーター
［それに、朝は確かにちゃんと生きてたけど、その日に死んじゃったでしょって、言おうとして喉に引っかかった。それで、茶化して終わりにしようと思ったのに。
数秒、黙り込む。
それから、もし彼女の頬を挟んでいたなら手を離して。］
年上より先に死ぬ奴があるか。
普通はな、大人を踏み台にして生きるものなんだよ。
……なんで隠さなかったんだ。
［リーザだとわかる証拠なんて、隠すことだってできた。
でも、しなかった。そんなの、理由なんか聞かなくたってわかるだろうに。
二人がそういう選択をしたんだって、わかるだろうに。
わかるだろうに──それでも、喋って動く顔を見たら聞かずにはいられなかった。
やっぱり生きていてほしかったなあって、思ってしまうから。*］
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