565 【SF＆BBS風人狼騒動RP村】Sleeping Silver Sheep ④ ～ 銀色羊は＂狼月の村”の夢を見るか ～
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ならず者 ディーター
─ 記録・Dieter Rops ─
［ディーター・ロプスは、狼月の村の夫婦の間に生まれた。
燃えるような真っ赤な髪の父親と、陽の光を受けて輝く金色の瞳の母の間に生まれた。
ディーターが18の時、両親は結婚記念日の月に一月ほど旅行に行くと言って、出かけていった。］
ならず者 ディーター
「ディーター、本当に行かないの？」
行かない。外に金狼様はいらっしゃらないから。
「まだ言ってたのか…。」
いいから、早く行けよ。
「お土産、期待してろよ。」
いや、マジでそういうの良いから。
［どこかうんざりしたような顔で、両親を船着き場から見送る息子に手を振って、夫婦は村を出た。］
ならず者 ディーター
［──それから暫くして。
ある夜に、バタン、とディーターの家の扉が叩きつけられるように開いた。既に人々が寝静まり、ディーターだけがリビングの椅子に座って、手元の灯りを頼りに本を読んでいた。
突然、開いた玄関の扉の大きな音に驚いて、弾かれるようにそちらを見た。
室内が薄暗い事に加えて、開け放たれた玄関の扉から差し込む月明りが逆光になっていて、余計にわからない。
──ディーター…。
か細く自身の名を呼ぶしわがれた声を聞いて、漸くその人物が女で、そして自身の母であることを理解した。
ディーターは慌てて読んでいた本をテーブルに置くと、灯りを片手に母へ近寄った。］
ならず者 ディーター
母さん、どうし──…ッ！？
［近寄り、灯りで照らして初めて、母が見るに堪えない姿をしていることに気が付いた。
服は布きれ同然にも見えて、全身にくまなく傷や痣が走っている。困惑した表情で立ち尽くすディーターの服を掴んだ母の目は、焦点が合っていないように見えた。
見るからに、どうやって帰ってきたのか。
どうやって帰ってこられたのか。甚だ疑問に思える姿だった。］
……何が…父さんは？
［ディーターが狼狽しながらそう尋ねると、母は途端に恐怖に支配された表情になった。］
ならず者 ディーター
［──曰く。
緩やかに広がり始めていた魔女狩りが、旅行中の両親に牙を剥いた、と。
ある、魔女の嫌疑をかけられた男が両親を指差し、唆された、あの二人こそ魔女だ、と叫んだのだと。
父は、母を逃がすために恐らくは亡くなったのだと。
ディーターは、終始困惑した様子でそれを聞いていた。］
ならず者 ディーター
「ディーター…私の、私達の真っ赤な天使。
金狼様を映す金色の双眼を持って生まれた子。
だけどね、よく聞いて。
そして、どうか…
この世には、神様も金狼様もいないのよ。
ディーター。自分の為に生きなさいね。」
ならず者 ディーター
［身体が傾く女を避けるように数歩後ろへ下がると、ドサ、と力なく床にそれは倒れた。］
──とんだ魔女がいたもんだ。
［倒れた女を見下ろして、冷ややかに発する。
頭部から流れ出る液体が、灯りを受けて赤く反射していた。
それから、玄関の扉を閉めて女を担ぎ上げると、裏手から連れ出して──焼いた。］
ならず者 ディーター
［夜中に火を焚いているのを、ヴァルターが気付いて、何事かとやってきたとき、男はこう言った。］
──ゴミを焼いてるんだよ。
気付いたら気になって、眠れなくなっちゃって。
［一瞬、ヴァルターは怪訝な表情を浮かべたけれど。
甥っ子の言うことなら、と頷いて「暗いから周りに気を付けろよ」とだけ言って帰って行った。］
［浮かんで割れる、十八の──夏。］
ならず者 ディーター
─ 翌朝・自宅 ─
──！
はあ…っ、はあ…っ！
［ディーターはベッドから弾かれるように起き上がると、詰まった息を吐き出すように荒い呼吸を数度繰り返すと、ゆっくり深呼吸をして息を落ち着かせた。
夢を見ていた気がする。
女を近くにあった水が入ったボトルで殴り殺す夢を。
反射的に手を上げたことを後悔して、その夢を恐ろしく思うのではない。
奥深くに押し込めた、女の言葉をありありと鮮明に思い出して、恐ろしく思うのだ。］
ならず者 ディーター
［乾いた喉を潤そうとして、唾を飲み込む。震える手を、反対の手で押さえ込む。］
［私の言葉で呪われていてね。］
［──ああ、もうじゅうぶん呪ってくれたよ。］
ならず者 ディーター
［あの言葉が、オレを大人にした。］
［強引に］
［無遠慮に］
［不躾に］
［微塵の優しさもなく］
［余計に、たった一本の棒切れが捨てられなくなった。］
ならず者 ディーター
［男はベッドの上で数秒放心して、はっとクララとの約束を思い出したようにベッドから飛び出した。慌てて身支度を済ませると、口に食べ物を捻じ込んで、家から飛び出す。
ディーターが宿に着いた時には、クララはニコラスと兎と猫をもふりながら、話をしていたんだったか。息を切らしながら──本当、酒と煙草は体力面に最悪だ──、クララの前に小走りで寄って行く。］
ならず者 ディーター
…遅れてすまん。
かなり日が傾きかかってるな。この時期の日の短さをなめてた。
……明日にするか？
議論も始まるだろう…お互い生きていたら、という話だが…。
［普段、酒を飲んで寝転がっているだけ。或いは、机に突っ伏しているだけの男には、なかなか掴みづらかったようだ。
昔はわかっていただろうに、そんなことはもう八年は前なので、感覚として失っていてもおかしくはないだろう。
ディーターは自分が提案したのに、と申し訳なさそうにしながらクララを見た。*］
【秘】 ならず者 ディーター > 【ガーディアン】 スノウ
①吊り先
▼リーザ
▽
②襲撃先
▲
△カタリナ
③申請事項・その他
/*とりあえず先んじて。
現時点だと、カタリナは本人たちのRP次第かなと思うので、△で…
ならず者 ディーター
─ 現在・談話室 ─
［議論の開始をフリーデルが呼びかける>>254のが聞こえて、談話室に入って手近な椅子を引きよせ、座る。彼女が新しい情報をまとめて周知させてくれるのを聞きながら、談話室全体を見渡した。
ふと。オットーの姿を見て、一瞬息が詰まる。
流石に、周囲から見て、どんなに注視していたとしても、ディーターがそんな反応をしたことに気付けることはなかっただろう。
昨晩はよく眠れたか？頭の中の議論は終わったか？
──ああ、そんなわけなかったか。
子供の頃、セイラ様になりたかったんだ。
そう言えるほど、夢はまだ朽ちていない。］
ならず者 ディーター
［嘘だったならば。それは赦されない嘘だ。
だけど、本当だったなら？自分にはそれを見抜く目はない。
オットーだけが、真偽を知っている。］
───。
［傍目から見て、ディーターは顔色が悪かっただろう。
それを誰かに聞かれたら、「ここ二日の断酒で…」と誤魔化しただろうが、嫌に歯切れ悪く聞こえただろう。
自分に言われた意味を考えろ。
自分に言った意味を考えろ。］
ならず者 ディーター
［──僕は怖いんだ。］
（……僕”は”？ゲルトの予言では、金狼様は三頭では？）
［ふと、そんなことが頭を過ぎる。
オットーだけが怖がっていて、他の二頭はそうじゃない可能性がある。
だけど、話している間の言葉の雰囲気は、決してそんなふうには見えなかった。
自分ひとりだけ。他に仲間はいない。
──そんなふうに、見えた。］
ならず者 ディーター
［ならば、金狼様はひとりだけ？
ゲルトの最初の予言はオットーが告げたもので、二番目の予言は慌てた二頭が、金狼様を含めて三頭、金の星を授かりし従者と言わせたのでは？
だって、そうすれば金狼様とその従者が出てくるのを防ぐことができる。──ああ。ああ！］
［ そ う い う こ と か ！ ］
［頭の中で着地する。他者の意見や考えは要らない。
だって、これはオレだけに与えられたものだから！
人狼と金狼様の利害の一致？
いや、そんなものは必要ないし、関係ない。
だって、これはオレがやるべきことだから！］
ならず者 ディーター
［リーザの声>>267が聞こえて、ハッと我に返ってそちらを見た。
聞いてほしいことがあるのだと言う。
先ほどまで考えていたことを忘れたかのように、
胸の奥がざわり、としたのを感じながら彼女の言葉を待った。］
───…。
［見せられた腕に巻かれた布。
自己申告された左利き。>>268］
［でも──あの時、怒ってたのは本当だったのではないのか？］
ならず者 ディーター
……リーザ…。
冗談…じゃないな…？
［今ならそう言えるぞ、とでも言いたげな声だった。
しかも、僅かばかり震えている。
そうだな。エルナは右利きだった。
だから、左利きにみせようとした可能性の方が頭を過ぎった。
だけど、カタリナからもたらされた結果によれば、エルナは人間だったらしい。
馬鹿を言うな、と叱責できたかもしれない。
必死に、嘘だと言わせることも出来たかもしれない。
──だけど。どういうわけか、そうする気になれなくて。
だって、金狼様はおひとりだものね？］
ならず者 ディーター
［リーザのことをじっと見る。
どんな気持ちで、彼女は今、投票して、なんて言っているのだろう。
ずっと優しい天使のような彼女だったから、そうだと気が付いたとき、彼女は一体、どんな気持ちだったのだろう。きっと、辛かったろうな。
本心か？ひとり見つかって、喜んでいるのでは？
頭の中が、水中にいるように歪に反響している。
自身の目頭を右手の人差し指で押さえる。一等、血の気が引いたような顏。
耐えるような数秒。
周囲にはどう見えただろう。もちろん、可愛がっていた子が人狼だった、とショックを受けているようにも見えただろうけれど。
何も、ショックを受けるのは村人だけではない。
やがて、ゆっくりと立ち上がって。
許されるようならリーザに近付き、その頭を優しく丁寧に撫でてやろうとする。*］
ならず者 ディーター
［それから。少しして。
昨日、リーザが出してきた小さな羊皮紙にペンを走らせて。それを丁寧に半分に折り曲げると、そっと投票箱の中に入れた。
その後、振り返って、見たのはリーザではなく、カタリナの方だった。彼女だって、どんな気持ちだっただろう。今も、牧杖を握る手に力が入っているように見える。
教会で、血だまりの中に落ちる揃いのペンダントを見つけたのだ、とカタリナは言う。
それはどんな気持ちだったのだろう。自分と、きっと世界で一番大事なひとしか持っていないものが、現場に落ちていたら。
きっと、持って帰ってしまうだろう。
見なかったことに、としてしまうだろう。
でも、リーザが今、此処にいるということは。
きっと、彼女がリーザに素直に話したのだろう。］
ならず者 ディーターは、少女 リーザ を投票先に選びました。
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フィルタ
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犠牲者 (5)
★★処刑者 (5)
★
★★★突然死者 (0)
見物人 (0)
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★★★★★★★