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[きっと彼は、解放という言葉を勘違いしている。
勘違いさせたのは己だけれども。]
いいとも。
いかせてあげよう。
[正しい言葉で答えるが、それもまた彼の知らないことだろうか。
この、純粋で無垢な魂よ。]
[だから、言葉ではなく実践で示すことにした。
彼の内側を突き上げ、感じる箇所を擦り上げる。
先にいれておいた闇は、初めのうちは潤滑油の役割を果たしていたが、次第に奥へと押し込まれて深い場所を満たしていく。
粘膜が直接触れあう刺激は、いくつもの電流が弾けるかのようだ。
絡められる足の愛しさよ。
痙攣する身体はこちらを搾り取ろうとするかのよう。
繋がったまま顔を寄せ、熱い声を零す口を塞ぐ。
唇を合わせ、舌を差し込み、唾液を絡ませる。
存分に口腔を蹂躙したのち、濡れた糸を引きながら唇を彼の頬へと滑らせ、耳朶を舌先でくすぐった。]
わかるだろう?
突き抜けようとする感覚が。
感じて。
快感の全てがここに集まっている。
それを解放してごらん。
さあ、存分に達くといい。
[囁きを注ぎ、最後の一押しを加えるべく、腰を動かした。*]
[腕の中で、彼の体が跳ねる。
中心にそそり立った熱の塔が痙攣する。
けれども、塔の奥深くまで入り込んだ闇が、解放を許さない。
一度の吐精で済む快楽などでは終わらせない。]
おまえには素質がある。
火花が連鎖して弾け、頂点に留まりなお押し上げられ続けるような、長く続く快楽を享受できる。
楽しむといい。
[言祝ぎと彼の極まった声が重なった。]
[おそらく初めてだろう経験に彼が声を振り絞る。
その身体を押さえ込み、手首を掴んでマットレスに押しつけ、なおも深く浅く責め立て続けた。
悶える彼を快楽の顎から逃さぬよう、絶頂の波頭から滑り落ちぬよう、たゆまぬリズムで突き上げる。
息が詰まれば僅かな休息を挟み、すぐさま元の場所へ、さらに上へと連れていく。
それを、彼の声が掠れるまで続けて、ようやく動きを止めた。]
満足したかい?
[間近に顔を覗き込んで問う。
未だ繋がったままで。*]
[頑なだった騎士は、今や拓かれ曝かれて、蕩けた声を止めどなく零している。
眦から溢れた雫を舌先で拭ってやって、ついでに軽く突き上げた。
彼の快楽の全ては、今この手中にある。
すなわちこの瞬間、彼の全てが私のものだった。]
私のものになるといい。
[根元を揺らす程度の穏やかな愛撫を続けながら、声を吹き込む。]
おまえはこの先、私なしではいられないよ。
おまえが欲しい。
いいや。
おまえは、私の元へ来るべく縁が結ばれていたのだ。
おいで。おまえのあるべき場所へ。
[手を緩めたとはいえ、未だに繋がったまま、
心と体を組み敷いたままで、求める言葉を告げる。]
言ってごらん。
あなたのものになります、と。
[そそのかす言葉は、まさに悪魔の囁きだった。*]
/*
ちらみ。
朝が来るよイベントは教会勢の決着付いてからの方がいいかと思っていたけれど、朝来た方がやりやすいなら好きなタイミングで夜が明けちゃって良いよ。って吸血鬼公が言ってた。(伝聞調
と顔だけ出して去る。
次は多分夜**
[望んだままに答えた彼の頬に雫が伝う。
指を伸ばしてそれを掬い、唇に含んだ。
甘く、苦く、舌先に香るのは、悔恨の念であろうか。]
そう。おまえは私のものだ。
満たしてあげるよ。おまえの、望むままに。
[正しく答えた彼の髪を撫で、ゆっくりと繋がりを解く。
抱え上げていた足を降ろして楽な姿勢にしてやり、添うように共寝した。]
[横を向かせた彼の背後から腕を回して抱きしめる。]
おまえの大切な姫は、私が安全なところへ送り届けるよ。
傷ひとつ付けたりはしない。
ただし、今日のことは忘れてしまうだろうけれど。
あれは、そういう眠りだから。
[彼の心はなにひとつここに残しておきたくない。
心配などさせない、と約束する。]
だからもう、私だけを想っておくれ。
[再び、彼の中へと自身を送り込む。
かき分ける隘路は熱く溶けて、ほぼ抵抗もない。]
二度と、後悔などさせないとも。
[滲み出た闇が二人を持ち上げる。
柔らかく揺蕩う闇はほとんど圧力も感じさせずに二人の身体を支え、水中のような浮遊感で包み込んだ。*]
/*
おはえろぐ。
おはというほどの時間でもない。
なんだか良い感じのタイミングな気がしたから、そろそろ夜明けにしようかと思いつつ、ごはんー。**
[身体を繋いでいない時の彼はやはり頑なな騎士だった。
人の世界に戻れると思っているあたり、まだわかっていない。
自分が、何に見いだされたのかを。
時間はたっぷりある。
じっくりと、彼に教えてあげよう。
夜明けも、この闇の世界では関係ない。]
どこにも行かせないよ。
私の腕の中で達くだけでいい。
[自由になった姿勢で、彼の内側をかき回す。]
ここを封じたままでは可哀想だ。
外してあげるから、存分に出してごらん。
[彼の足の間に手を伸ばし、闇に縛められた彼の分身を握る。
奥深くまで入り込んでいた闇は、柔らかく溶けて流れだした。
ここを塞いでおかずとも、彼は中で達することを覚えたはずだ。]
さあ。もっと自由に感じて。
自分が気持ちいいように身体を動かしてみて。
どうすれば良いかは、わかっているだろう?
[手綱を彼に渡し、自分は故意に動きを押さえる。
彼の動きに合わせ、あるいは煽るために時折突き上げるのみ。*]
[既に幾度となく頂点を極めさせた身体は、未だ燻る熱を孕んでいる。
ほんの少し後押ししてやるだけで、たちまち昇り詰めた。
最初の忌避感は、騎士としての倫理によるもの。
身体が受け入れさえすれば、後は心が付いてくる。
積極的に擦り付けられた熱を、指と掌で存分に掻き立てた。
咽びながら吐き出された快楽の証はとろりとして濃い。
散々解放を阻まれていたせいもあるだろう。
指先を濡らしたそれを口に運べば、濃密な快楽の味がした。]
[貫かれる奥深い快感を覚えた身体は、吐き出すだけでは物足りなくなっているらしい。
吐精の余韻を味わっていた彼は、「あなたも」と求めてくる。
肉の欲求と精神の自制の狭間に零れたその言葉は、なににもまして淫らだった。]
おまえが求めるのなら、
一緒に―――
[巧まぬ誘惑に身の焦がれる思いを感じながら、動きを再開する。
もっと締めて。腰を動かして。
そんな風に、彼への指示も挟んだ。
彼と己の快感を乗りこなし、手を携えて極みへ至るために。*]
/*
ふふ。ちょっとトラウマ的に思い出してきて辛い。
あれでも開始日ずらしてまでお待ちしていたんですよ、とか、恨み言くらいは置いておきますね。
まあ、うっかりだったなら仕方ないです。うっかりかぁ…。
[新たな媾合いは、一方的に犯し、与えるだけのものではなかった。
指図する声に応える彼の動きは、最初はぎこちなく、だがすぐに滑らかで大胆なものになる。
思った通りだ。
彼はこれほどにも淫らで感じやすく、愛おしい。]
もちろんだとも。
もっと、求めて欲しい。
おまえが私のものになるということは、
私が、おまえのものになるということだよ。
[惚れた側の方が弱い、とはよく言ったもの。
全てを求め、全てを与えたい。
純粋で強欲な魔物の愛を存分に注ぐ。]
[高まりゆく彼の気を、喘ぎでも内側のうねりでも感知する。
手綱を操るがごとく快楽を御し、息を合わせて肌を擦り合わせる。
彼が切なく啼きながら至福へ駆け上がった直後、自らも後を追って頂へと至った。]
ああ……愛している、っ ……!
[求める言葉の淫猥さは、性愛に長けた魔性をも絡め取り、我を忘れさせた。
もう少し焦らしてみようとか、もっと悦びを引き出してからにしようとか、様々な思惑を振り切って、愛しさを彼の中へと注ぎ込む。
気が遠くなるほどの絶頂に駆け上がり、ともに失楽して深みに沈む。
互いの身体だけを抱いて安らぎの中を揺蕩う。
擬似的な生と死の果てに目覚め、改めて彼を発見し、深く接吻けた。]
シン、と呼んでおくれ。
[いつの間にか結合は解かれている。
それでも未だに奥深くが繋がっていると感じていた。
彼も、同じように思っていてくれるといい。
秘め事のように名を伝え、淡く笑って彼の瞳を覗き込む。]
おまえの名は―――?
[名告り、名告られるところから、改めて始めよう。*]
シェリ。
[明かされた名を、甘く口ずさむ。
舌先でくすぐるように軽やかに。]
――― シェリ。
[彼の方から初めて接吻けてきた。
その愛しさ嬉しさを込めて。]
[だから、熱から冷めた彼が恥ずかしがろうと、構わずそう呼び続けるだろう。
彼の本名は心に留めつつ]
私のシェリ。
もう一度、接吻けておくれ。
[そう言って抱擁するのだ。*]
/*
終わり記号間違えた。ご飯離席な。
緑はこれで終わりくらいか。堪能したよ。
シルキーはお疲れ様。来てくれてありがとう。
またいつかどこかでお会いしましょう。**
シェットラント・アラディーンが、
その身を賭して守り抜いた子だ。
よろしく頼むよ。
[フードの下で紅い髪が揺れ、
同じくらい紅い唇が弧を描く。
次の瞬間には、音を立てて人の形が崩れ、
残された灰の山も風が攫っていった。*]
/*
最後の宿題にメルヒオルを巻き込んでおこう。
時間もないので返事がなくても大丈夫な感じで。
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