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桜石の魔人 イングリッド は 黒尖晶石の傭兵 ヴェルナー に投票した
ふふ、そう畏まらないで。
[ 下馬して、丁重な礼をとる王子の姿に>>2動じることもなく、大鹿の背に腰掛けたままで、ひらりと袖を振る。
その袖に呼ばれたように、薄緑の翅の蝶がクレステッドとヴィンセントの周囲をひらひらと舞って、桜色の鱗粉を撒き散らした。
その鱗粉に触れれば、二人の傷の疼きが僅かに軽減したことが判るだろう。 ]
貴方達を呼び合わせたのは、互いの絆が捻れてはいても切れてはいなかったからだからね、それは森の主の力じゃない。
[ だから礼は不要だと、自分が、その主であるかどうかは明言せぬまま、そう告げてから、後ろに控える従者に、視線を向ける。 ]
絆の片割れを喪っていたら、希いを叶える機会も喪われていたかもね?
[ にこりと笑ったその瞳は、僅かに鋭い光を宿している。 ]
この先も、力を尽くすといいよ。
貴方達の希いと意志が本物ならね。
[ 笑みのまま小首を傾げる口調に、重みは、まるで無い。** ]
[ 正体不明の魔人に対し、飽くまで端然として、しかし、気圧される事なく真っ直ぐに視線を向ける亡国の王子の姿は、正に、貴種と呼ぶに相応しい。>>9
その主人の姿こそ誇りと、見つめる従者の瞳にも、迷いなく道を定めた者でこその清廉なる強さが宿る。>>13 ]
さて、貴方達には、血を捧げよ、と、聞こえたのかい?
[ 二人の姿を眺めながら、神魔は贄を求めるのか?という問いには、そんな風に投げ返す。 ]
[ やがては、潔く決意を表した上、言祝ぎを告げる王子に目を細め ]
貴方達の行く末を、私も楽しみにしているよ。
[ 馬上に凛と頭を上げる、その背を押すように、桜香の風が吹き抜け、魔人を乗せた大鹿は音も無く森の梢の中へと溶け消えた。 ]**
― 森の中 ―
贄、ねえ…
[ 主従と別れた魔人は、大鹿を湖畔に向けて歩ませながら、小さく独り言ちて、そっと息を吐く。 ]
どっちかというと、求めるよりも、捧げるほうじゃないかな?
世界の柱なんてものまで務めた酔狂なんて。
[ ねえ、姉さま?と、風に乗せる声は、厭うでも嘆くでもなく、ただ少し、笑うような色を帯びる。** ]
[ 『世界』を支える『柱』や『中枢』こそが贄のようなもの、と呼ぶ神魔の言葉が返れば、小さく肩を竦める。>>29 ]
知ってるけどさ。
でも…
[ ふ、と、言葉を途切らせて、桜石のピアスに触れる。 ]
森の番人だって、大して違わないんじゃないかな。
人の望みばかり聴くのは飽きない?
[ 揶揄うような声音は、けれど、どこか真摯な調子を含んでいる。 ]
ミーちゃんのお土産か。
免許皆伝の印かな?
[ 次いで伝わった話には>>30くす、と笑みを零す。 ]
うん、もう少しで、一度戻るよ。どうやら、次の試練の場は、随分と近そうだから。
[ 神魔の居所を見つければ、決着のつかないうちに、希いを告げに来る者もあるかもしれない。
その時には、神魔の傍に在らねばならない、と…それは、眷属としての責務のため…ではなく、魔人の唯一の『願い』のためだ。 ]
…と、その前に。
[ 桜色の爪が風を紡いで、空に放つ。その風は、決着をつけた、二組の男女の元へ…
周囲をひらひらと舞う薄緑の翅の蝶は、風を受けて桜色の鱗粉を撒き散らす。
鱗粉は傷の治癒を促し、風に混じる桜香は体力の回復を、僅かながら早めるだろう。** ]
まあ、似通うのは仕方ないわ。
でかい力を管理するてとこは、同じだし。
[揶揄うような声音の言葉。そこに宿る響きは感じ取ってはいるけれど。
神魔の調子は、崩れる事なく]
……んー?
別に、飽きたりはせんよ。
願いの形も色も千差万別、どんな無茶が振られるかは楽しみでもあるしねぇ。
[返す声音は、どこまでも軽い]
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