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─ 回想 ─
頭上…はい。
わかり、ました。
[部隊を三つに分けて翼毒蛇周辺の掃討に当たる事と決まった際。
タチアナへ同行を頼んだバルタザールの指示>>2:+11に了承を返したものの、その任は正直重かった。
けれど、バルタザールの信頼に応えたいと思うのもまた、事実で。
此処に至るまでよりも、更に感覚を過敏に澄ませて周囲の気配を探りながら先を進むと決めた。
ただでさえ厳しい道のりに休まらぬ神経は、タチアナの気力体力を容赦無く奪う。
休憩をという声>>2:+12が聞こえれば、正直ほっとしたものだが]
─ 回想 ─
…………?
[研ぎ澄ませた感覚、その端の端に何かが掛かった気がした。
次の刹那、警戒信号に変わったそれに産毛が一気に逆立つ錯覚を覚え]
─ 回想 ─
にげて!!!!
[咄嗟、短く発した警告に全員が反応出来たのは恐らく積み重ねてきた経験があるからだろう。
それぞれが四方に散った直後、空から降ってきた巨体が先程まで皆が居た位置を押し潰した>>2:+13]
─ 回想 ─
──っ…!!
[大口を開け襲いかかってきた大蜥蜴。
これまで見たことの無いその姿に、思わず身が竦む。
タチアナが狙われていたなら、この一瞬の遅れが恐らく命取りになっていただろう。
けれど、実際に狙われたのはバルタザールで>>2:+14]
バルザーさん!!!
[タチアナからは大蜥蜴の巨体に隠されてバルタザールの姿が見えず。
肉が裂かれる音>>2:+15に、最悪の事態が頭を過ぎった。
名を呼び、無我夢中で蜥蜴の背に放った矢は、多少なりと蜥蜴の命を縮めることが出来たかどうか]
─ 回想 ─
[動かなくなった大蜥蜴の影から出てきたバルタザールの姿に、大丈夫だったとは解ったけれど。
安心したと同時その場にへたり込んでしまい、助かったというバルタザールの言葉>>2:+16も心から喜ぶことは出来なかった]
…い、え。
私、こわくて、うごけなく、て。
ごめん、なさい。
[もっと早く気付けていたら、即座に戦う姿勢を取れていれば。
そんな後悔に顔を伏せたまま謝罪を紡いだ後]
─ 回想 ─
でも…バルザー、さん…
みんなも、無事で、よかった。
[誰も欠けずに済んだことだけは本当に嬉しいと、安堵の言葉を落とした。
程無く他の隊からも翼毒蛇の確認の連絡、重ねて神官長から入った通達>>2:*1に意識は移り]
─ 回想 ─
…火炎と、疾風の勇者が。
[討伐を託すという神官長の言葉に、数日前に交わした会話を思い返す。
頑張るのを押し付けたら駄目だと思うといった自分に、頼るのではなく支える事で同じ道を進むのだと返された、あの時のことを。
異界から召喚された彼ら、彼女らとの直接の面識の有無はあったか無かったか。
面識が有れば当然その中で、無ければ人伝にその人となりを知り。
あの時の思いは、今はより強いものになっていた。
今この頭上、霧に隔てられて見えない所で試練に立ち向かう彼らをメレディスが補佐しているのは言霊石を通さずとも解ること。
霧に隔てられた此方に降りて、至難に立ち向かうのならばそれを支えるのは自分達の役目だ]
─ 回想 ─
…あの。
[バルタザールとメレディスが言霊石を共振させて路を繋ぐと聞いて逡巡した後。
二人におずと声をかける。
悩みながらも、自分に出来ることを考えた末]
共振の、タイミング。
私に、まかせてくれません…か。
お二人が…安全に、来られる、ように。
[此方に来る二人が万全の状態で翼毒蛇に挑める様に。
周辺の危険を除して、安全を確認した上で路を繋げるようにと申し出た**]
─ 回想 勇者到着から翼毒蛇アタックまで ─
ありがとう、ございます。
[バルタザールとメレディスに申し出た提案は、明確に出来るという自信は無かった。
心まで獣になるのではと不安になるせいでこれまで意図して行ったことも無く、何故出来ると思うのか明確な説明も出来なかったから。
だから、言われた方はタチアナが何を言い出したのか、何をしたいのかも解らずきっと困惑しただろう。
それでも、二人から拒否の言葉は出てこなくて。>>*2>>+17
そんな時ではないというのに、嬉しさを感じて無意識緩む頬を引き締めて]
えっと、その…
─ 回想・勇者到着から翼毒蛇アタックまで ─
…入り口が開いて、お二人が、移動、する時。
おそわれたり、あわてたりしないで、すむように。
私が合図をしたら、5つ数えて。
言霊石を、つかってもらえ、ますか。
[具体的にどうするつもりかを問われ、説明をする。
それに是を返されれば、緊張の表情が安堵に変わった。
何をするつもりかと問われたなら、ここに何も近づけない様にするとだけ]
─ 回想・勇者到着から翼毒蛇アタックまで ─
はい…聞こえて、ます。
[メレディスからの連絡>>*3が届くと、バルタザール>>+18に続いて答えた後喉に手を当て]
…よし。
それじゃ…バルザーさん、メーディーさん。
お願い、します。
[先程伝えた通り、合図をしてから大きく口を開けるも、無音。
調査隊の面々には微かに空気を震わせているのは解っても、獣や虫のみに伝わる不快音が出ているのだとは解らないだろう。
翼毒蛇ほどの超大物はこの程度気にも留めぬだろうが、先程の大蜥蜴位ならば厭い極力近付こうとせぬものだ。
周囲を見渡せば、鳥などが此方一帯を避ける様に離れるのが見えたかもしれない]
─ 回想・勇者到着から翼毒蛇アタックまで ─
[無事にステファン、星司が通路を通過して到着したのを確認すると、口を閉じる。
音に追われた生き物達が戻ってくるのは暫く時間を置いてからになるだろう。
長く酷使した喉を、けほんと鳴らした後やや霞む声でステファンと星司に挨拶をして]
お二人、とも。
おつかれでは、ない、ですか。
[これから挑む大物相手に疲労が残っていては大変だと、何より先に問いかけたのだが。
こちらを見つけて元気に手を振るステファン>>+20の様子では、休息は取ってきているようだ。
実際バルタザールと言葉を交わすのをみれば、既に準備万端らしい。
二人に任せるばかりでなく、自分も出来ることを全力で頑張ろう。
そう思いながら、バルタザールの指揮の下ステファンと星司のサポートにあたることとなっただろう**]
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