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離しはしないよ、愛しい子。
[彼の両の膝裏をすくい上げ、腰の上に持ち上げる。
身体を傾け、彼の肩を浴室の壁に押しつける。
温かな湯が降り注ぐ下で彼の下肢を曝き、
猛り立つ熱を、未だ破られざる門へと打ち付け、打ち破った。*]
[本来は、ひとつひとつ丁寧に慣らした後に挿入してやるべきだったろう。
けれども、そんな手順は踏んでいられなかった。
せり上がる思いのままに彼を抉り、突き上げ、蹂躙する。
流れ落ちる湯のみでは潤滑剤には足らず、押し開いた隘路は当然に裂けた。
破瓜の印が一筋の赤となって流れていく。
破られる苦痛を当然に知りながら、手を緩めることはしない。
タイルに反響する声が、なおさら興奮を呼び覚ます。]
私がおまえを欲しいと言うのは、
おまえの全てを求めることだよ。
[食いしばるかのような声に応え、思いを告げる。]
私の心を震わせるもの。
私を熱くするもの。
私は、おまえと出会うために、ここへ来たのだよ。
[運命論者のように告げ、なおも彼を揺すり上げる。
腰の上で彼の体を弾ませ、深い上にも深く己を刻み込む。]
おまえが私を締め付けている。
感じるだろう?欲しがっているのだよ。
おまえの身体はとても敏感で感じやすいから、
すぐに私を受け入れて、気持ちよくなるとも。
[耳元に囁く言葉は、信じられぬことだろう。
今はそれでいい。
その言葉を、彼の心に植え付けるだけで良い。*]
恨まれる?
ああ…そう。初めはそうだろう。
けれども、おまえは苦痛の底に喜びを見いだすと思っているよ。
[言葉を交わす合間にも、たゆむことなく彼を持ち上げ、落とす。
締め付けられた摩擦は熱を生み、愛しさを呼び覚ます。
滑らかになっているのは、彼が流す雫のせいだろう。]
そう快楽を忌避するものではないよ。
おまえには素質がある。
高潔なまま、私と悦びを共にできるようなね。
[現に、今も彼の肉体は確かに快楽を受け取っている。彼自身が認めていないだけで。
震える足を、指先で愛おしく撫でる。]
[高まる営みは、やがて臨界点を迎える。
彼は、未だに苦痛の内にあるだろうが、器はできあがりつつある。
そこへ、己の熱を解き放った。
体温を持たない種族にあるまじき熱の奔流を、彼の最奥に注ぎ込む。
彼を曝き、押さえつけ、無理矢理に呑み込ませ、己の印をつける。
そうすることで、彼も変わることを知っていた。
これは、最初の植え付けだ。]
―――堪能したかい?
[彼の足を床に降ろし、首筋に口付けて問う。
未だ硬いものを引き抜けば、赤と白の混ざった泡が流れ落ちてくるだろう。*]
[騎士は手桶に湯を汲んで、無言で身体に掛けている。
その背中には、こちらへの拒絶と怒りとが見えるようだ。
おまえの身体も、反応していたのに。
私はまだ収まっていないというのに。
一足先に浴室を離れ、戸口で彼の仕草を見守る。
自身は一瞬の霧化を挟めば水滴すら残らなかった。
彼が一通り洗い流したとみれば、大きな柔らかい布を投げ渡す。]
おいで。
まだ終わりではないよ。
[開いた扉から、部屋の寝台を指さした。*]
[騎士からの返答はなく、ただ念入りに身体を拭っている。
その小さな反抗でさえ愛おしくて、急かさず眺めていた。
こちらを見る瞳は激しく、強い。
まだまだ手折る楽しみを予感させくれる。
その期待に違わず、出てきた彼はそのまま駆けだした。
視界を塞ぐ布の向こう、跳ね上がる足が見える。
受け止めた布を視界から退け、躍動する裸身を堪能した。
動きの一つ一つが美しい。
濡れた髪から雫が散り、微かに上気した身体が弾む。
祭壇に向かう彼を鑑賞したあと、指を伸ばす。]
[彼の眼前に、闇色の網が広がった。
駆けてくる彼を包み込み、そのまま寝台へと運ぶ。
もう一度、彼と打ち合うのはきっと楽しい。
けれども、今はもっと楽しいことをしたい気分だ。]
何度も言い聞かせなければいけないのかな?
[闇の網は、彼を寝台に投げ出した時点で消した。
代わりに、言葉の楔を打ち込む。]
おまえは、おまえの為すべきことのために、
私に身を捧げているのだろう?
[指先で、隣の部屋を指す。]
うつ伏せで、膝を立てて、足を広げなさい。
腰を高く上げて。私に、よく見えるように。
[当然の口調で命じた。*]
[悔しさを噛みしめながら、彼が恭順の姿勢を取る。
彼自身も気づいていないだろうが、おそらくは幾ばくかの期待も込めて。
大切なものを盾にとっての強要も楽しいものだ。
彼の様々な表情を堪能できるから。]
よくできたね。
ご褒美をあげよう。
[微笑ましい文句など聞き流し、彼の背後から近づく。
寝台に膝を乗せれば、柔らかなマットレスが沈み込んだ。]
[昂然と頭を上げるがごとく捧げられた秘所は、未だ痛々しく赤を滲ませていた。
無理もない。そうなるとわかっていて散らした痕だ。
外気に晒された円周を指先でつつく。]
ひくひくと動いているよ。
物欲しそうだね。
さみしくなってしまったのだろう?
[単純な生理的反応と知りつつも、言葉で羞恥を煽っていく。]
そんなに欲しがるここには、これをあげようね。
[彼の背に掌を這わせ、背骨のくぼみに口づけを落としながら、後孔の窄まりに指を忍ばせた。
爪で裂いた薬指は、吸血鬼の血を纏って中へと潜り込む。
血がもたらす癒やしは、首筋同様に彼の傷を塞いでいく。
感覚への作用もまた同様に。*]
[強い拒絶の言葉も、今は別の意味合いに聞こえる。
期待と羞恥が入り混ざった、陵辱の誘い水だ。]
気持ちよさそうだね。
[指を受け入れた瞬間に、小さく撓った背を愛でる。
なにをされるのかと神経を尖らせている身体は、待ち受けているも同様だ。
彼の言葉もまた、尖っているようでいて、期待しているに違いない。]
今度はおまえが、存分に感じるように。
[囁いて、届く限りの奥まで指を送り込んだ。]
おまえの身体は本来敏感で、感じやすくできている。
先ほどは痛みが勝っただろうけれど、
痛みの中でも快楽を得ていたはずだよ?
思い返してごらん。
悦びの萌芽が、奥底にあっただろう?
[指先で隘路の壁を引き回しながら、柔らかく語りかける。
精の名残は指先に絡みつき、濡れた音を立てた。]
それとも、もう指の一本では物足りないのかな。
今のおまえなら、もっと入るだろうね。
[言葉通り、指を二本、三本と増やしながら、今度はじっくりと彼の内側を寛げていく。*]
[制止の言葉は、更なる愛撫を求める声だろう。
その証拠に、さらに陵辱を誘うような姿勢になって、腰を揺らしている。
中に挿れた指も当たる角度が変わって、新たな反応を汲み出していた。]
ここは、好きかい?
ここは?
それとも、こちらかな?
[彼の様子を見ながら動かしていた指がある一点に触れたとき、明らかに内側が緊縮する。
感じているのだ。これまでになく。]
ここだね。
[心得て、改めて指をそこへ差し向けた。
擦り上げ、かき回し、押し込み、なぞり、思うがままに蹂躙する。
彼の蜜道は、今やそれを受け止めるほどに慣らされ、血によって感じる力を引き出されているはずだ。
後は、快楽の場所まで、背中を押してやれば良い。]
案じることはないよ。
感じてごらん。これは良いことなのだから。
身体の声に、耳を傾けて。
さあ。耐える必要なんてないのだよ。
[囁きながら背中に唇を落とし、仄かな赤を散らした。*]
[純粋な騎士の肉体は、快楽のありかを素直に告白する。
その場所を指で捏ねてやれば、白い背中がしなやかにうねる。
しっとりと濡れた身体を指先で探訪し、未だ眠る快楽のありかを求めた。]
身体の声を否定してはいけないよ。
おまえは感じている。そうだろう?
おまえならもっと―――
[彼の背へ身を重ね、首筋へ囁いていた口をふと閉ざす。
乱れた金髪に指を差し入れ、強く引いて顔を上げさせた。]
やめなさい。
自分を傷つけるようなまねは駄目だよ。
噛むのは、私の領分だろう?
[耳朶を咥えて噛み裂き、薄く滲む血を舐める。
舌で転がす内に、そこもまた癒えていくのだ。
敏感な場所をまたひとつ生み出しながら。]
仰向けになりなさい。
足は開いたままで。
腕は身体の下にしまって。
おまえの姿が、私によく見えるように。
[一度指を引き、新たな指示を下す。*]
[身もだえする彼の声が甘くなる。
身体が快楽を受け入れ始めている印だろう。
いずれ、心もそうなることを疑いはしない。
指を引いた瞬間に、彼は身体を横に倒した。
辛かったのだろうと思う。長時間続けるには向かない姿勢だ。
それにやはり、視線が合わないのは惜しい。
横倒しになった彼の太ももに掌を添わせる。
掴んで押し開きたくなるのを、今は止めた。]
[仰向けを命じれば、拒絶が返る。
真っ向から拒否するものではない。
だだをこねるような、ささやかな抵抗だ。]
おまえの顔が見たいのだよ。
もっとおまえを感じさせてやりたい。
おまえが喜んでいる姿を見たいだけだよ。
[優しくあやすように告げて、手を伸ばす。]
おまえは素直ではないから。
[脅迫紛いという非難を、一言でいなす。]
おまえが欲しいという思いに、偽りも欠けるところもないよ。
理屈ではない。愛に理由は要らないだろう?
いずれ別れが来るからといって、
求める気持ちを止めることなどできない。
[頑なな騎士の上に身をかがめ、顔を傾ける。
引き結ばれた唇の上に、小鳥が止まるほどのキスを。]
さあ。身体を開いておくれ。
私が脅しなどせずに済むうちに。
心配することはない。
おまえを傷つけるつもりも、穢すつもりもないよ。
ただ、愛しいているだけだ。
[顔を離し、再び要求する。
動きを促すように、そっと手を添えた。*]
[明らかな拒絶も、かわいらしい。
もっと、したい。]
なにを忌避しているのか、わかっているのかい?
[横を向く彼の背中側に、身を横たえる。
頑なな線を描く肩に触れて、軽くひっかいた。]
残るのは傷でもなければ、屈辱でもない。
おまえは、豊かな世界を知ることになる。
[身体を丸めるのは、身を守ろうとしてだろう。
あるいは、羞恥だろうか。
ならば、自ら開くように促すまで。]
それほど嫌なら、このままで続けよう。
まだおまえは、なにも見ていないのだから、
[――― 感じて。
息だけの声で耳元に囁き、耳朶を舐める。
さきほど、敏感になった側を。
そして、彼の体に闇を流し込んだ。]
[背後から抱きしめながら、先ほど指で蹂躙した場所に闇を忍ばせる。
指より柔軟かつ複雑な動きをする闇は、彼が感じる場所を的確に撫で、擦り、圧迫して刺激した。
闇はさらに、彼が隠そうとしている場所、血の集まる茎に巻き付き、締め付け、あるいは緩めて螺旋に滑り、細く伸びて先端より潜り込みさえした。
下を闇に任せ、両手を彼の体に這わせる。
隠された水脈を探り当てるように、肌を撫で、爪で軽やかにつま弾く。]
おまえの身体はとても感じやすいから。
きっと、すぐに喜んでくれるようになる。
ほら、ここに触れれば、どうかな?
[髪の生え際を唇でついばみながら、笑いを含んで囁く。
伸ばした手は、彼の胸の突起を捕らえ、柔らかくつまみ上げていた。*]
[彼の拒絶の仕草は、言葉ほど強いものではなく、
実際、肌を触れあわせれば、身悶え擦りつけて感じる場所を示してくる。
未だに快楽をほとんど知らぬらしき身体だ。
そろそろ絶頂に達していてもおかしくはない。
それだけの快楽を注いでいる。
けれども、彼の勃ち上がった陽根は出口を塞がれているのだ。
内側に押し込められた熱に耐えかねた風情で彼が身体を開く。
膝を立て、腰を揺らすさまは陵辱を求めているようにしか見えないと、彼は気づいているだろうか。]
欲しいのかい?
[防御の緩んだ足の間に手を差し向ける。
秘洞に潜り込んだ闇をかき分け、指を深く沈める。
内側は、熱く滾るようだった。]
欲しいのだろう?
こんなものでは、物足りないだろう。
もっと、ここにぴたりと収まるものを、
おまえは知っているはずだよ。
[指をねじ込み、壁を刷り上げる。
それでもなお、長さも質量も足りない。]
いれてください、と言ってごらん。
[存分に彼へ性の技を施しながら、耳元に囁いた。]
拒否できないのはわかっているだろう?
おまえの言葉で、私を求めてごらん。
そうすれば、おまえを"解放"してあげるよ。
[耳朶に触れる唇は笑みを描く。
言えばどうなるか、わかっていても彼に拒む術はないのだ。
そして、結果は彼の想像など軽々と越えるだろう。*]
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