情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
― 回想・外務長官執務室 ―
(ああ、なるほど)
(フィオン長官の質問は、越権行為と言いたいわけか)
[わたしが問われるままに答える>>17>>18と、隣で上官の気配が急に変わった。>>44
自分としては、答えを曖昧にして更なる追及を受ける可能性を残すよりは、先に誰もが安易に予想のつく理由を提示すれば、これ以上の言及には発展しないだろう、と思ったわけだが。
それはあくまで
全部さらけ出す前に止めて、上官に委ねてしまえばよかったのか]
(あ〜あ、せっかく溜めたポイントをまた下げちゃったわね)
[きっと今夜あたりには、久々に鉄拳を食らうであろう。
考えの至らない脳筋軍人アピールは出来たかもだけど、本業でやらかすわけにはいかない。
肝に銘じておかねば、と少しだけ痛みを堪えるような顔をして。
わたしは上官に首根っこを引っ掴まれると、引きずられるようにしてその場を後にした。*]
― 回想・王都の兵舎にて ―
[上官と外務長官の執務室を出てから兵舎へと移動する。>>28
軍の中で既に通達されている通り>>1:229に、王の間での一連の出来事が伝えられ、しばらく王都に滞在する決が下された。
有事には集結して事態に備える必要があるが、少なくとも文書の真偽が明確になるまでは待機状態が続くだろう。
見張りや伝達係、親衛隊でいえば総督の護衛を交代で行いながら、合間にしばし休暇を過ごす事になった]
では、お気をつけて行ってらっしゃいませ。
[ラバル家へと向かうというアイリ総督の背を見送ってから、わたしは踵を返して街の中へと向かう。以前城下町を訪れたのは今より一ヵ月前のことだ。
王の訃報を受けて、人々は今どのように過ごしているのだろうか]
― 回想・街中にて ―
[露店の軒先で品を眺めていた時の事だ。
不意に背後から声を掛けられた。
気づかれずに背後に立たれるなんて事、まずはないのだけど。
一度目に会った時は、やはり気配に気づかずにその場を通り過ぎようとしていた。
そして、二度目。
振り返ってまず目にしたのは、若草色の髪と大きな瞳。
あどけなさが残る、少女のような容貌]
……あなたは。
[わたしたちは雑踏に紛れ、しばしそこで会話を交わした。*]
[誰かと問えば、敵ではないと返ってくる。>>1:*8
果たしてこのまま、ここで会話を続けて良いものかどうか。
こちらに刺さる視線も、わずかに肌に刺さる程度には感じる。>>76 玉の間でのやり取りから、監視がついているのかもしれない]
少し場所を移しましょうか。
[わたしは彼女を伴って、もう少し他人の耳が立たないような場所へと向かう。
露店があった道よりも更に賑やかな場所。行商の馬車がいくつも交互に行きかう、市場。
そこでわたしは、改めてローレルを振り返る]
あなた、この国の人ではないわね…?
[最初にかけられた言葉>>1:*5から察するに、そう予想するのは難しくない。
もう少し、こちらから何か出さないと、聞けないか。
警戒をしつつも、あえてリスクを冒す覚悟で言葉を続ける]
……わたしは北から来たの。
あなたは、……どこから?
[果たしてどのような答えが返ってくるだろうか。*]
― 王都・城下町 ―
[それは宮廷画家との会話が終わった後か、あるいは文書の真偽が発表される直前の日のことだったか。
城下町の雑踏の中で、不意に見かけたのは特徴的な髪の色]
…リーゼロッテ?
[サイドに結んだ淡い桃色の髪を揺らせて歩く姿を認め>>105、わたしは懐かしさに思わずそちらへ近づいた]
久しぶりね。
仕事にはもう、だいぶ慣れたのかしら?
[目の前に立って、改めてその姿を見ながら声をかける。
わたしが白狼騎士団に赴任するのと同時に、入れ替わりで配属してきた新人。
ごく短い期間だったが、業務の引継ぎや新人教育に携わった際に、何度か顔を合わせ、言葉を交わした事がある。
当時は真新しいサーベルを腰から提げて、誇らしげだったが、今はどうなのだろう?*]
― 王都・城下町 ―
今日は非番なの。堅苦しい挨拶はナシでいいわ。
肩書があると、仕事に戻っちゃいそう。
[なんて、軽く肩を竦めて冗談めかす。
生真面目な態度は、初めて会った時から変わらない。近況を訪ねれば、少しは様に、と返ってくる。>>113
そして、今度はこちらが問われた]
……ふふ、お元気そうに見えるなら、大丈夫なのよ。
[お元気そうで何より、と直前に言われた部分を拾って付けて返す。
わたしはにっこり微笑んだまま、首を傾げた]
で、何が?
[前置きもなく安否を問われても、何の事か心当たりがなかった]
[白狼騎士団の事だとわかった後は、ああ、と頷いてもう一度笑う]
まぁ、確かに厳しいといえば厳しいかしらね。
女だらけだけど、おいたをしたら鉄拳が飛ぶからね。
[右手で拳を作ると、それを自分の頬に宛がってみせる。まあ、この日の夜にまさにここに一発食らうわけだが、この時はまだそれを知らない。
軽く冗談めかした後、顔を見合わせて笑った後で、拳を作った手を下ろす]
……国内が急にごたつき始めたけど、噂に惑わされないで。
冷静にね。
[なんて、先輩らしいアドバイスを一つ。
あなたのその、真っ直ぐな瞳が曇らないように、なんてどこか祈りを込めながら。*]
― 城下町 ―
実際に戦場へ出れば、上官の鉄拳なんて大したことないよ。
……たぶんね。
[怖い怖いとあまり身内に恐れられては、白狼騎士団に妙な噂がついてしまうかもしれない。(もう手遅れかもしれないけど)なけなしのフォローを入れてみた。実戦は想像の域を出ない、なんて雰囲気をまとわせつつ。
話が王室の事に及べば、彼女の表情が急に曇った。>>125]
陛下が亡くなられた理由については、わたしも巷の噂以外の情報は知らないよ。
[街に流れる”先王暗殺”のニュース。アイリ総督は事実をご存知かどうかは知らないが、少なくとも現時点において、わたしには共有されていない。
玉座の間で遺言の公表を直接聞いた立場であっても、あの場で陛下の死因については明かされなかったのだ]
ご存知なのは、お身内かごく一部の側近だけでしょうね。
[なんて言いながらも、状況的に暗殺だと想像するに難くない。
王子二人の態度から察しても、陛下の急死に見舞われたように見えたからだ。あくまで推測の域を出ないから、目の前の後輩に言ったりはしないけど]
いずれ正式に公表されるでしょう。
次の後継者の発表と一緒に。期限は五日後って聞いたわ。
だから、わたしたちはそれまで騒がず、惑わされず、落ち着いて待ちましょう。
[文書が偽物かもしれない、とあの場で真っ先に言った人間とは思えない台詞をスラスラと抜かして、気落ちしていそうな後輩の肩を元気づけるように軽く叩いた。*]
うん、落ち着いているね。
いいと思うよ。……街の騒動の鎮静化、立派な仕事だわ。
手が足りなくなったら、白狼騎士団も駆り出されるのかしらね。
[今は待機の任についている我々だが、総督の号令一つでいかようにも動ける準備は整っているよ、と。苦笑を浮かべる様子が不安そうに見えたから、少し誇張を込めて言葉を重ねた。そして、改めて問われた内容は、どこか精神論について尋ねられた気がして。>>131]
何を基準に正しいとするかによるわね。
[と、前置いてから、少し頭を揺らして思考する。束ねた髪の先を、穂のように左右に揺らしてから、]
正しいの基準は、それぞれの立場によって解釈が異なるものよ。
互いの視点から見れば、それぞれが正しい。
だから、衝突する……今回のように。
[空の玉座の前で、二人の王子の主張がぶつかった。
それぞれを支援する立場の者からすれば、自分が持つ”正しい”に基づいている。国同士の争いも、それが根幹にあると思っている]
正しくないと思うなら、携わらない勇気を持つ事ね。
貫きたいなら、正しいと信じる事。迷いを抱えたままでは、何も成し遂げられないよ。
[わたしのこうした意見は、この純真無垢な後輩にどう響いただろうか。*]
[どこに正しさがあるか迷ってる風。
まだ配属されたばかりの新人だから、これから目的を見つけるのかな。>>135
みずみずしい反応に、思わずそっと目を眩しそうに細めたりして]
そうね。
じゃあ、こう考えればいいよ。
あなたにとって、一番大切な人って誰?
その人を守るために戦うの。
最後まで味方になるって信じて戦うの。……そうした人がいなければ、別のものでもいい。
…うん、お互い頑張ろうね。
[生真面目な敬礼に対して、こちらは笑顔と共にヒラヒラっと手を振って。(だって今日は非番だから)
背筋をまっすぐに伸ばして任務に戻っていく後輩を、見えなくなるまでその場で見送った。
次に生きて会えるなら、また会いましょう、と声に出さずに願いを込めて。*]
なるほど…。
じゃあ、この国の後継者を排除するまでは目的が一緒、って事ね。
[今は敵ではないという部分に同意を示す。>>*2
とはいえ、固い仲間意識は持たない方がいいだろう。
自分にとっての優先順位は何であるか、常に意識した上で、その場で下す判断は誤ってはならない。
目の前の人物が、目的に対して役に立つのであれば助けるし、妨害になるなら排除する。
ただ、それだけの事]
[いずれ事を構えねばならない部分>>*3には、今は返さないでおいた。
互いの目的を知り、秘密を共有した。後は妨害されなければ、現状はそれでいい]
では、お互いに邪魔をしないようにしましょう。
その代り、あなたが不利に動くとわかったら、すぐに排除するわ。
[共闘だか宣戦布告だか分からない宣言をする。
宮廷画家という絶好の地位にいる以上、王宮や王室に関する情報は自分よりもはるかに多く手に入れてるだろう。もしかしたら、王子たちと懇意にしているかもしれない。
彼女が持つ情報は欲しいが、完全に味方でない以上提供は、してくれないかもしれない。
しかも、もたらされる情報が正しいとも限らない。
惑わされるくらいなら、はじめから共闘者など居ないものとして動いたほうが、得策かもしれなかった]
話はそれだけかしら?
だったら、もう行くわ。
[互いの正体を知った後で、もし話がまだ続くなら足を止めるし、そうでなければこの場は立ち去る事にする。わたしは宮廷画家の反応を待った。*]
/*
メモ見た。なるほど、使えそうならNPC使っていいよって事か
フィオン殺害動機、ドロシーには作ろうと思えばできるんだけどね…
地図を取り返すために執務室に忍び込み、見つかったところを……みたいなの。でも、リスク高すぎるんで、実行には移さないかな〜と思ってる。
で、フィオンの訃報を聞き、部屋の主が亡くなった後でやろうとしてます、すみません()
― 回想・怪物退治奇譚 ―
[まるで戦支度のような大軍で向かった先は森の中。
わたしが白狼騎士団に赴任して間もない頃である]
…怪物退治?
[それなりに場数を踏んできたが、怪物退治に駆り出されるのは初めてである。ただ、この辺り一帯を荒らしているという報告を聞けば、警護を担う騎士団としては看過することはできないのだろう。
入念に準備を行い、出陣の日を迎える。
わたしを含め、ほとんどが半信半疑だった今回の任務。果たして、怪物なんて実在するのかどうか。
しかし、実際にそれを目の当たりにして…───わたしたちは、愕然とする]
[もしかしたら、かつては何らかの文献で象という生き物について読んだことがあったかもしれない。古来の戦で、象が用いられたことも。
しかし、実物を目の当たりにしたことはなかった。
頭の片隅に置かれていたような、いないような、わずかな記憶と目の前の巨体がすぐに結びつかない。そもそも、目の当たりにした事態に動揺し、冷静に考える暇なんてなかった]
総員、散開!
迂闊に手を出すな、一時退却せよ!
[アイリ総督が飛ばす指令を受けて、尉官として自身に与えられた小隊を動かす。
対象は巨体で、しかも狂暴なようだ。果敢に立ち向かう騎馬や兵士を、長い丸太のような武器を振り回して次々と薙ぎ払う。
巨体を支える足は、一歩踏み出す度に地面が大きく揺らいだ。
周辺の木々が、根こそぎ倒され、倒木に躓いた馬や兵が雪崩打つように倒れる]
……いい?形状をよく見るのよ。
大きい頭部、小さい目、巨大な牙。
足ではなさそうな、長い何かの部位(鼻だということが分からない)
頭部の両側で大きくはためく…あれは、耳?
[まだ負傷していない兵士たちを集めて、対象が気づかない場所に身を潜めて観察する。
攻めるためには、まず敵を知る事だ。あれだけ大きな耳なら、もしかしたら]
一か八か、やろう。砲撃準備!
[ゆっくり考えている暇はない。
その場で思いついた考えを周囲に手短に伝えると、準備に取り掛かる。
対象に再び近づく。これまで多くの兵を蹴散らしたが、やはり生き物か。はじめに遭遇した時よりは、だいぶ体力を消耗したようだ。
持久戦ならじきに勝てるだろうか、と一瞬安易な考えに流れそうになった時]
───!
[悲鳴のような高い咆哮。聞いたことのない音(声)に思わず怯む。
対象は最後の力を振り絞って、怒りに任せて我々に突進しようとする。向かう先には、アイリ総督の姿があった]
まずい、打ち方構え!撃て!!!
[作戦よりもだいぶ早いタイミングだったが仕方がない。
わたしの号令の後で、森を揺るがすような砲撃の音が一発、辺り一帯に轟いた]
[草木を凪ぐような大きな音が響きわたり、対象の動きが止まる。
大きな耳で拾った音は、わたしたち人間よりも何倍も大きく聞こえたのかもしれない。
音に敵が怯んだ隙に、今度は一斉に弓矢を放つ。
巨体に対して、比較的細いと思われる足を狙った。固い表皮に突き立つ矢は多くはなかったけれど、それでも効果はあった。
やがて、対象は力尽きたのか、その場で膝を折り、…───遂に大地に斃れた。**]
[ローレルとの対話中に新たに現れた人物>>*7を見て、わたしは軽く鼻を鳴らす。
彼とは一ヵ月前にも王都の酒場で会った。
王宮に出入りしている鷹匠、という事くらいしか知らなかったが、趣味で諜報とは]
…エキセントリックな人ね、あなた。
[どうやら、この国の人ではないようで。どこの国にも属さない、という事だけは伝わってきたけれど]
この国の出来事の傍観者?
じゃあ、さすらいの吟遊詩人みたいに、歌でも歌ってみる?
[なんて冗談めかすが、別に受けを狙ったつもりはない。
彼の話を聞いてから、わたしは再びローレルの方へ向き直る。自分と敵対するか、もしくは協力者でなければ、向ける関心は特にない]
[怒ると怖そうと評されたけど、特に訂正を持ち掛けるつもりはない。
いずれは事を構えるにせよ、現段階で相手をするつもりはなかった。
最後に手土産代わりに、と聞かされた内容には、少しだけ驚かされる]
───国王を暗殺したのは、…ふぅん…。
さすがに情報早いね。
[こちらの情報網は、まだそこまで捉えてない。彼女の言ってる事の裏は、直に取れるだろう。
元々外部の犯行は考えにくいから、叛気に駆られた野心家か、あるいは他国に買われた者か。彼女の口ぶりだと、あちらが買ったようでもなさそうだが]
じゃあ、今度こそ行くわ。
[もたらされた情報に、特に礼を述べるでもなく、わたしは踵を返す。
国王暗殺。
決まらない王位継承。
ゾネス要塞に戻る日程は、もう少し先になるかもしれない。*]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新