情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
…その二羽の鳩が、貴卿を奈落の闇へ誘う冥府の鳥だ。
ふたつの勢力にはさまれる間に、動かぬ証拠は幾らでも捏造できる。
己が才覚の翼を過信した蝙蝠は、薄汚い洞窟がお似合いだ。
/* 謀略楽しいしながら、後は普通に勢力きめて熱血するターン。
というよりこれ以上村人で謀略やりすぎるのも遠慮物だから…
所で、現状戦闘状態がおきてない中、後1日でシロウとマーティン落ちる場面まで漕ぎ着けれるのかなと結構心配。
回想タスク会話タスク準備タスク全部含めると、ね、わかめにおぼれちゃ!
ちなみに貴族、プリン食べてクレメンス卿の所に殴りこみってのでそろそろクレメンス卿と貴族会話したいなともちょっと思ったり。
大丈夫かなタスク的にヤバい気が結構しなくもない
― アレイゼル領 ―
[謀略の鳩を飛ばし終えて、通常業務へ戻る男は、今日も部下から饗される紅茶と菓子に愉しむ]
… … … …パティシエ。
この私の目を誤魔化せるとでも思ったか?
今日の茶菓子はなんだ。
貴様の作ではないな?説明しろ。
[然し菓子を饗された瞬間、男は表情を不快気に歪める。
男へ差し出された菓子。それは一流パティシエが手間隙欠けて作る物ではない、見た事も無い菓子なのだ。
自作でもない菓子を領主に饗する了見を鋭い三白眼で問いただす]
『も、申しわけ御座いません、ソマリ様…
本日饗させて頂きますこちらの菓子、近日なにやらクレメンス領にて人気を博しております菓子とかで…』
…ふん。貴族諸侯にも好まれている菓子、か。
[興味薄げに、男は紅茶を含みながら菓子を見下した]
菓子の価値に貴賎は無い。
高級品だろうが安物だろうが、質の良い菓子を私は好む。
だが見れば見るほど奇怪な手触りのしそうな菓子だ。
[団子や大福などとは次元の違う質感が見た目だけでもわかるが。
未知の領域、或いは奇を衒おうとした程度の、試作品という所]
……まあ構わん。 珍味と捉えて今回は不問にしてやる。
だがパティシエ、あまり私を見縊るな?
違いのわかる貴族であるこの私を前に。
この様な唯珍しいだけの菓子を饗するなど――… … …
― オプティモ ―
[クレメンス卿が納める領地、オプティモと、彼の貴族の領地。
丁度それは異邦人やアレクシスがその場所に居合わせている頃。
クレメンス領の家令が、急遽慌てた様子で、領主ラウドに火急の案件を伝えにくるだろう。
『アレイゼル領主が、凡そ三百物の手勢を率いて来た』と]
[程なく、クレメンスが出ればすぐ見える範囲に三百の兵を率いる男は、白馬に騎乗し姿を見せるだろう]
突然の来訪ですまないね、クレメンス卿。
私もこの後、客人を待たせている身。手短に用件は済ませようではないか。
[三百の兵。先のシュビトでは百五十程度を率いていた事を思えば、力の入れ様は実に二倍]
[泰然とした余裕を見せ付けつつも、男は鋭い三白眼をクレメンスが現れたら向けるだろう]
実に愚かだったよ、私は。
貴卿があの様な壮大な企みを抱いていようとはな。
――… ラウド・レイ・クレメンス。 そこに隠しているな?
姫殿下や解放軍の目は誤魔化せても、この私の目は誤魔化せんぞ。
さあ、諦めて、疾く白日の元に晒すがいい。
[くつくつと笑みを浮かべながら男は謳う様にそして脅迫する様に告げる。
事情をしる家令は危惧し、異邦人をみやるかも知れない]
― オプティモ ―
[あるひとりのスイーツ卿に拠る「たまごプリン」騒動も終結し。
男はクレメンス邸の家令と契約の話へ即座に移行した]
… … …普通の菓子レシピの特許の相場ではないね。
二十、いや、三十倍物の足元を見られるとは思わなかったよ。
[だが然し男はその全額を払う事を即決で決めた。
作り方さえ覚えれば誰にでも作れる菓子のレシピにも、法外な価値が付く。
そこはクレメンスの家令の優秀さ加減の証明でもあった]
[私兵や貴族諸侯ではない、然し気品を感じる立姿と、そして金髪]
… … …ほう。マチュザレムの菓子。
実に興味深い、喉から手が出る程欲しい。
その中のひとつ位は、紅茶に合う茶菓子がありそうではないか。
何れゆっくりと茶会を交す機会も設けたいが……。
[実際の問題としてそれら異国の茶菓子はとても魅力的な話に映る。
それらレシピひとつひとつが、ナミュール王国に食文化の改革児となる可能性を秘めているだろう]
…然しそれらはまた別の機会とさせて貰おう。
急ぎ馬を走らせた甲斐もあるという物。
良き収穫にも恵まれた。
[にこり、と爽やかで友好的な微笑を湛えて、男は白馬に騎乗し転進する]
それではまたお会いしよう、カナン・リリ大使殿。
並びに、副使シメオン・オリオール殿。
[曇り無さそうな笑みを添えて男は白馬の上からこの二人を向いて一礼した]
ユレ殿も、重要な儀の中お騒がせしてすまない。では…
… … ハッ!!
[やがて、白馬に乗した男と私兵三百は転進し、アレイゼル領へと向けて振り返る事なく帰還して行くだろう。
嵐が過ぎては去る様に、まさに手短な出来事だった*]
― アレイゼル帰領中 ―
[収穫だ。実に良い収穫に恵まれた。男は内心ほくそ笑む。
無論、喜びの九割は、たまごプリンのレシピが占める領域なのだが]
さて。当初は解放軍と癒着すると思われた異邦人は何処へと。
あの後散じた解放軍を思えば手はず通りとも考えはしたが。
…抜き打ちの
あの金髪の男が、カナン・リリ。
先の演説でジェフロイより食えん甘言を民に撒いた食わせ者。
さりげに副使を刺し込もうと思いつく度胸や由。
[結局。私兵の出番も無く平和的に事は済んだ。
理由の九割以上は、レシピ入手の示威行為、『殺してでも奪い取る』と言わんばかりの意志を誇示する為とはいえだ]
…鎖国は闇、開国こそがより良い未来を。
…より良い暮らしを…子供達や続く世代の幸福に…
[くく。この三日中に、シュビトにて演説に際した時を調べさせた私兵から届けられた、彼の演説文句を思い出し、牙を剥く様に嗤う]
なんともまぁ、民に耳障りの良い言葉を並べ立てた物だ。
まだ反発する民も多かろうとも、ジェフロイの方が利の見える事。
王国を呑み込まんとする、異国の侵略者めが。
私は、相手の利の底が窺えん取引は、決してしない性分なのだよ。
[実際の所、彼の異邦人が腹の底では何を考えているかも知れた者ではない。
知れた事実は、異邦人はクレメンスの膝元に。
後の事象は今は、王国の姫を守る影の軍師に委ねる事とした]
…先触れを出せ。ガーティと、解放軍盟主に対してだ。
『そちらに問題が無ければ訪れたまえ。
私は王国の未来を思う君達と、有益な話が出来る事を望む』
[時に、クレメンス邸ではその後、紅茶と菓子が供される事になるのだが。
その供される菓子が何であるかと知れば、確実にクレメンス領に留まる事にしていただろう。
惜しいプリンを逃した**]
― アレイゼル領 ―
[後に、領地へと帰還した男が始めにした事。
それはお抱えのパティシエに言い付け、件の『たまごプリン』の準備である。
訪れるかも知れない『客人』にも試しに受けて貰う腹だ。
唯、レシピをなぞるのみのパティシエはアレイゼル領主の膝元に不要。
このソマリを満足させるに足る最高の茶菓子を供せと命令した。
… … …やがてそれは戦乱が終結した将来。
無事に、或いは辛くも生き延び遂せた、パティシエの手により
やがて『紅茶プリン』や『ミルクプリン』、『ハーブプリン』と云う各種変り種の茶菓子が、ナミュールにも普及していく事になるのだが、それは未だ少し未来の話**]
― アレイゼル領 ―
[私兵達の訓練光景を横目に、男は帰領して執務に入る。
副産物として、結果行軍演習を行った私兵三百名を中心に、私兵達は何時戦いが来ても対応できる様に備えさせている]
…報告書を持て。
ひとつ王府軍の騎士団長が気になった。
あの騎士、どこかで直に見た事がある様な気が…
[政務と各地情報を同時進行する中、つ、と男が家令に命じた。
すぐに届けられる、先の王府軍騎士団の長についての書類]
…フィオン・ヴァイサネン。
団長を務めていた父はよく覚えている、が。
何処かで直接に顔をみた事があったかな?
いや、然しそう大した記憶の中には… … …あぁ… …
記憶違いでなければ…
昔起きた地方領で、有能な騎士が…。
あの辺りで関係があった…か…?
[然し記憶に止まると云えども、悲しい事だが、騎士の殉職など往々にしてよくある事で。
フィオン・ヴァイサネン。現騎士団長の彼女の名前を再び眺めて、その件は終えられた]
[淹れさせた紅茶を手に男は窓外に広がる雲を眺めていた]
セルジエを追い落とす為に並べ立てた虚実が
或いは、オプティモにすり変わるかも知れんな。
…意外にも、愛国心は私の方が強かったのかね?
[相手は海に棲む大蛇、山に潜む赤鬼にも等しい脅威だ。
彼の軍師は如何にするのだろうか]
…広き外界への憧れを未だ捨てきれなんだか? クレメンス卿
[南部シュビトの空は、翳りを帯びていた。既に火蓋の切られた争いに涙する天の様に]
[男の父親。先代アレイゼルは、クレメンス卿を嫌っていた。
愚鈍で無能な貴族諸侯に対した関心が無いのは親子の共通点。
だからこそ、男が物心付く自分には、何かにつけて、彼の領主を忌々しそうにしていた先代は、クレメンス卿の手腕や徳は認めていた様に思う。
然し何かにつけて、先代は彼を嫌い対立する事が多かった。
『そんなに王国より外界が大事だったか』
今でも記憶にある、嘗てのクレメンス卿の所業が話しに出る度に、先代が口衝いていた言葉だ。
然し先代が、どの様な感情で彼の卿を、無駄な程度に疎んでいたかは、最後まで定かでなかったのだが]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新